小鹿なお「聴いている方に景色を思い浮かべてもらえるような声優になりたい」【声優図鑑 by 声優グランプリ】
キャラクターの裏に隠された声優たちの素顔に迫る、インタビュー企画『声優図鑑 by声優グランプリ』。
今回は 、TVアニメ『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』のリボン役やゲーム『学園アイドルマスター』の月村手毬役などを務める小鹿なおさんが登場。
昔から「声を使った授業や遊びが大好きだった」という小鹿さんが声優になった経緯について、また現在どのような活動をしているのかについてインタビュー。裏話もたっぷりお聞きしました!
小鹿なお
おじかなお●8月9日生まれ。愛知県出身。アイムエンタープライズ所属。主な出演作は、アニメ『疑似ハーレム』(史郎)、『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』(リボン)、ゲーム『学園アイドルマスター』(月村手毬)ほか。
公式HP:https://www.imenterprise.jp/profile.php?id=149
X:@ojikanao0809
★小鹿さんの手書きプロフィール&コメント動画は2ページ目に!
声優デビューと初現場での思い出
――声優を目指したきっかけを教えてください。
中学生の頃にアニメにハマり、声優という職業を意識するようになりました。もともと文字を声に出して読むのが好きで。教科書を音読する授業が楽しかったですし、お芝居にも興味があったので、学芸会ではセリフが多い役に立候補していました。ほかにも「バンドを組んでみたい」「ミュージカルで歌ってみたい」「ナレーションをしたい」という願望もあったのですが、それらの夢がすべて叶うのが声優だったんです。そういった経緯で、将来の目標にしようと思いました。
――アニメにハマったきっかけは何ですか?
姉がいるのですが、アニメを観ながら小学生の私に「このキャラを演じている人は、この役も、この役もやっているんだよ」と教えてくれて。アニメが好きになったのは姉の影響が大きいですし、その頃から声優へのイメージはなんとなくありましたね。
――尊敬している声優は誰ですか?
坂本真綾さんです。アニメに登場する中で、坂本さんが演じているキャラクターを好きになることが多いので、前からずっと意識しています。かわいい声から大人の声、ミステリアスな声と、いろんな役を演じ分けられるのが本当にすごいですし、歌手としても活躍されているので、私にとって憧れの存在です!
――声優デビューのきっかけとなった出来事は?
私は愛知県名古屋市に住んでいたのですが、日本ナレーション演技研究所名古屋校に3年間通いました。年に1回行われる事務所所属審査に合格し、現在の事務所(アイムエンタープライズ)に所属することができたんです。「この日に合否結果を電話でお伝えします」と事前に言われていたので、当日は朝からソワソワしていました。受かったことがわかると、すぐ母親に報告し、一緒に泣いて喜びました。
――初めての現場で印象に残っていることは?
初めてお仕事したのは、アニメの「ガヤ収録」の現場でした。大勢のキャラクターが戦っているシーンで、指定セリフはなかったのですが、20~30人くらいはいたでしょうか。収録前にお互いに挨拶するために、長い列ができていたことが印象に残っています。それと、ガヤはセリフが指定されていない分「この言葉は世界観を壊していないかな……」と心配になってしまうことはありました。しかも、デビューして間もなくコロナ禍に入ってしまい、ガヤを録るにも一人でマイク1本という状況だったので、どんなセリフを言っているのかが明確になってしまうんですよね。最近は大人数で一斉に録れるようになったので、「ほかにこういうセリフを言っているキャストさんはいないから、やってみようかな」みたいな感じでチャレンジすることも増えました。マイクの中心に陣取って、モチベーション高く演じています(笑)。
――アフレコ現場での失敗談はありますか?
アフレコ中……ではないのですが、収録を終えてブースを出ようとしたら段差に気づかず、つまずいて倒れ込んでしまったことがあります。大きなケガはなかったのですが、記憶から消したいくらい恥ずかしい出来事でした……。皆さんも初めて行くスタジオでは、段差にくれぐれもご注意ください(笑)。
多くの経験をさせてくれた作品
――これまで演じた、印象的なキャラクターについて教えてください。
『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』というアニメ作品で、リボンという獣の子供役を演じさせていただいたのですが、見た目がすごくかわいらしくて。台本には「ガウガウ」とか「ギャーギャー」としか書いてなかったので「キャラを前面に出して演じればいいのかな」と思ったのですが、音響監督さんから「もっと獣っぽさをリアルに出してみて」とディレクションを頂き、必死で演じたのを覚えています。あの時は我ながら頑張ったなと。声優をやっていると、ピンとこないような動物たちを演じる機会もありますし、その場合は家でデモンストレーションしてから臨むケースもあります。動物園に行き、リアルな鳴き声を肌で感じるのもいいかもしれませんね。
リボンはいじめっ子たちに捕まえられ、泣き叫んでいるところを主人公の(高橋李依さん演じる)アイリーンに助け出されるのですが、その後、アイリーンに対し、徐々に懐いていくんです。最初は人間への警戒心が強かった彼女が、柔らかな表情を見せるのがかわいいなと思いました。
――アフレコ以外のお仕事で楽しかったことは?
中学生の頃は、勉強のお供に深夜ラジオをよく聴いていました。ですのでラジオの冠番組をやらせていただけて本当にうれしかったです。最初は一人でしゃべることに不安を感じ、家でリハーサルをして臨んでいたのですが、回を重ねるごとに段々と慣れてきまして。「今週はこのテーマについて話そう」「あの出来事を話そう」と楽しくお話をしていたら、あっという間に時間が過ぎるようになりました(笑)。今は一人でおしゃべりできるラジオを持っていないので「またやりたい!」という気持ちが高まっています!
――ラジオ以外で思い出に残っているお仕事は?
数年前に大阪で、事務所の同期の子と二人で、トークイベントをやらせていただいたことがありまして。集まってくださった方のほとんどが、もう一人の子のファンだというのがわかってしまい「私、ここにいて大丈夫かな……」と不安になってしまったのですが、皆さんが優しく盛り上げてくださったので、とても楽しい思い出になっています!
――では、現在出演している作品について教えてください。
『学園アイドルマスター』で月村手毬役を演じさせていただいております。本作を通して初めてライブのステージに立ったり、イベントに登壇したり、生配信をやらせていただいたり……多くの経験をさせていただいてます。彼女をより魅力的に受け取ってもらうためにどうしたらいいのかを常に考えながら演じたり歌ったりしていますので、皆さんにもその熱意が届いたらいいなと!
一言発しただけで景色が思い浮かぶ声優
――最近ハマっていることはありますか?
コンセプトカフェに行くことです。メイドカフェやバンパイアカフェ、最近は執事喫茶に行きました。執事の年齢層が幅広く、皆さんすごく丁寧に応対してくださり、私が本当のお嬢様になったかのような気分を味わえるんですよね。非日常感があり、すごく楽しかったです! もしかしたらこの体験が今後の演技につながるかもしれないですし、機会があればまた行きたいですね。
――休日はどのように過ごしていますか?
事務所の同期である稲垣好ちゃんはマブダチと言えるような存在で。先輩の薄井友里さん、後輩の川村玲奈ちゃんともよく遊んでいます。あと、事務所は違うのですが、飯田ヒカルさんとは大好きなラーメンを一緒に食べに行きます! とは言え、「アウトドア派」というわけでは決してなく、一日中家でゆっくり休む日もあります。
――最近テンションが上がったことは?
ラーメンの具材でいちばん好きなのがメンマなのですが、先日つけ麺の中にメンマをどっさり入れて食べた時は本当にテンションが上がりました(笑)。
――最後に今後目指したい声優像を教えてください。
一言発しただけで、そのキャラクターの気持ちや性格、今置かれている状況などが伝わるような、聴いている方に景色を思い浮かべてもらえるような声優になりたいです。
撮影/石田潤 取材・文/佐伯敦史
小鹿なおさん手書きプロフィール
小鹿なおさんコメント動画
▼動画URLはこちら
https://youtu.be/X9s9wtI5vyI
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