寒い冬を乗り越えるカギは腎臓にあり!今日からできる簡単ケアをご紹介
冬は腎臓の季節。冬に起こる体調不良のメカニズム
中医学において「腎」とは単に腎臓を指すのではなく、生殖・発育ホルモンの分泌や免疫系の機能とも関わりが深い部位と考えられています。
中医学では冬は「腎」と関係性が深い時期とされていますが、「腎」は寒さに弱いため、冬の時期は働きが悪くなってしまいます。
「腎」に含まれる腎臓の働きには、老廃物をからだの外に排出する、血液を作る、血圧をコントロールするなどがあります。
このような働きをしている腎臓が冷えることでさまざまな不調を引き起こしてしまうのですね。
寒い冬を元気に過ごすためには腎臓ケアが大切なのです。
また、中医学における冬は栄養やエネルギーを蓄える時期とされています。
冬の時期には活発に活動するのではなく、ゆっくりエネルギーや栄養を蓄えるような過ごし方がいいでしょう。
腎臓をケアする食材とおすすめレシピ3選
冬は寒さによる冷えで全身の血行も悪くなりがちです。
冬こそ腎臓の働きを高める食材を積極的に摂りましょう。
黒豆、黒ごま、きくらげ、ひじき、海藻類、黒砂糖などの黒い食材は腎臓の働きを高めるとされています。
また、小豆は利尿作用が強く、腎臓の負担を軽減してくれますよ。
これらの食材を常備しておいて、毎日の食事に取り入れてみてくださいね。
ここでは腎臓をケアする簡単レシピをご紹介します。(※1)
1:韓国風海苔巻き
材料(2人分)
・焼き海苔 3g 全形1枚
・ごはん 240g
・ごま油 小さじ1
・塩 小さじ1/2
・白いりごま 小さじ1
・魚肉ソーセージ 70g
・きゅうり 40g
・にんじん 40g
・キムチ 20g
作り方
1.ごはんにごま油、塩、白いりごまを混ぜ込んでおく。
2.魚肉ソーセージは長さ8cm、太さ5mmくらいに切る。
3.きゅうり、にんじんは魚肉ソーセージと同じ大きさに切り、にんじんはお好みの硬さに茹でておく。
4.キムチはさっと水洗いして絞っておく。(塩分を抜くため)
5.大きめに広げたラップの上に、焼き海苔1枚を斜めに置き、分量のごはんの半分を海苔の上で平らに広げる。
6.ごはんの上に魚肉ソーセージ、きゅうり、にんじんをお好みで並べ、その上にキムチを置く。
7.残りのごはんを重ねて形を整える。海苔の四隅を中央にもってくるようにして四角に包み、形を整えながら、密閉するようにラップできつく包む。(海苔がつきにくいようであればごはん粒を糊代わりにする)
8.四隅が重なる方を下にして5分ほどおいてごはんと海苔が馴染んだら、濡らした包丁で切る。
2:かぼちゃのオイル焼き
材料(1人分)
・かぼちゃ 40g
・オリーブオイル 3g
・バター 3g
・粒黒こしょう 少々
作り方
1.かぼちゃは薄切りにする。フライパンにオリーブオイルとバターを熱し、香りが立ってきたらかぼちゃの両面を焼く。
2.粒黒こしょうで味つけする。
かぼちゃの甘さ、オリーブオイル、バターの風味で美味しく食べることができますよ。
3:青ねぎのぬた
材料(1人分)
・青ねぎ 40g
・油揚げ 5g
・わかめ 3g
・白ごま 1g
・味噌 20g
・酢 5ml
・砂糖 3g
・みりん 3ml
・洋からし 1g
作り方
1.味噌、酢、砂糖、みりんを合わせておく。
2.油揚げはさっとあぶって焦げ目をつけ、3cm程度の細切りにする。
3.青ねぎは3cm程度の長さに切り、沸騰したお湯でしんなりするまで茹で、水気を軽く絞る。
4.わかめは塩抜きし、さっと熱湯をかけて2cmほどの大きさに切り、水気を取る。白ごまは炒っておく。
5.ボウルに青ねぎ、油揚げ、わかめを入れ、(1)を少しずつ入れてからめていく。白ごまを加え、好みで洋からしを入れる。
日々の暮らしのなかでの腎臓ケア
腎臓の働きを高めるためには日常生活を見直し、生活習慣を整えることも大切です。
腎臓に負担をかけないために日常生活で心がけたいセルフケアをご紹介しますね。
1.入浴による冷え対策
寒さに弱い腎臓にとって、からだを温めることはとても大切です。
冬は湯船に浸かり、からだを芯まで温めましょう。
湯船に浸かると血管が拡張され、疲労回復や寝つきの改善も期待できます。
足湯、腹巻、湯たんぽなどで温めるのも効果的です。
2.適度に水分補給する
腎臓には体内の水分量を調節する働きがあるため、水分が不足すると腎臓に負担がかかってしまいます。
のどの渇きは脱水が始まっているサインなので、渇きを感じる前に水分を摂ることが大切です。
とくに、水分が不足しやすい就寝・入浴前後、スポーツの前後・途中、飲酒中、飲酒後は意識的に水分補給を行うといいでしょう。
3.適度に運動する
冬は室内外の温度差が激しい時期。温度差があると、体温を一定に保つために自律神経の働きが高まり、疲労が蓄積してしまうといわれています。
そのため、自律神経の働きを整えるのに役立つウォーキングなどの有酸素運動を行うことが大切です。
また、適度な運動の習慣化は疲労回復や肥満の解消が期待でき、腎臓の健康維持にも有効ですよ。
「腎」のケアには漢方薬もおすすめ
「腎」のケアとして漢方薬を取り入れて、からだの内側からアプローチしてみてはいかがでしょうか。
漢方薬のなかには、腎の機能の低下による不調に対して効果が認められており、実際に内科で処方されているものもあります。
漢方薬は、加齢やストレスによるからだの機能低下を回復させることで不調を治すだけでなく、不調にならないからだへと導いてくれます。
腎の機能低下対策には、「栄養や潤いを補う」、「からだを温め機能低下を回復させる」などの作用がある漢方薬を選び、根本からの改善を目指しましょう。
腎の機能低下対策におすすめの漢方薬
・八味地黄丸(はちみじおうがん)
四肢の冷えやだるさを感じる方に向いています。からだを温め腎のエネルギーを補うことで、からだ全体の機能低下を改善する作用があり、尿トラブルにも用いられます。
・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
疲れやすく、手足の冷えがある方に。加齢により衰えた筋肉や骨に栄養分を与えて温め、さらに水分の滞りにも働きかけ、足腰の痛みや頻尿を改善します。
漢方薬を服用する際に大切なことは、自分の体質と症状に合ったものを選ぶということです。
自分の体質に合っていない漢方薬を服用してしまうと、十分な効果が得られない場合や、副作用が生じてしまう可能性があります。
漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談しながら自分に合った漢方薬を見極めましょう。
スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような、オンライン個別相談も話題です。
あんしん漢方はAI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれるオンライン漢方サービス。
スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談できますよ。
お手頃価格で不調を改善したい方は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。
腎臓ケアで冬を元気に過ごしましょう
冬にしっかり腎臓ケアをしておくことで元気に春を迎えることができます。
寒さの厳しい季節だからこそ、無理せずからだを労りながら穏やかに過ごしましょう。
今回お伝えした腎臓ケアをぜひ実践してみてくださいね。
(※1)レシピ出典:腎臓病なんでもサイト「美味しく楽しく賢康メニュー」
この記事を書いた人
あんしん漢方薬剤師:山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
(mimot.(ミモット)/あんしん漢方)