【香港】香港映画『トワイライト・ウォリアーズ』の世界観を再現した展覧会が九龍城砦の跡地である九龍寨城公園で開催中
すでに何度か紹介してきた、日本でヒット中の香港映画『九龍城寨之圍城(Twilight of the Warriors:Walled in/トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦)』。香港でも大ヒットしたこともあり、これまでに2回、映画で使われたセットの展示イベントが開催されてきました。そして、このほど九龍寨城公園(Kowloon Walled City Park)で「九龍城寨光影之旅(Kowloon Walled City: A Cinematic Journey)」という、同映画の世界観を表現したセットの展示会が改めて開催されています。
【画像】大規模スクリーンに壁城での生活が投影され、九龍上空を低空飛行する航空機の轟音とともに九龍地区での生活を体感できる仕掛けも
映画『トワイライト・ウォリアーズ』のセットの展示会とは
2025年4月に開催された香港のアカデミー賞である「金像奨(HKFA)」で作品賞を含む9冠に輝いた同作ですが、実際に使われたセットが香港国際空港の到着ロビーとショッピングモールの「AIRSIDE」で展示されてきました。
これらのイベントが好評だったことから、その昔、実際に九龍城砦が立てられていた場所で同作のセットの展示会を開催することになりました。場所は九龍寨城公園内に北側にある衙門というところで行われます。
元々、九龍城砦は1847年に清朝が作った軍事基地の1つで、衙門はそこの事務所と言ったところで法定古墳にも指定されています。その後、香港がイギリスに割譲され清朝がいなくなった後は老人ホーム、学校、病院などとして使われてきました。それが今でも残っていて、今回の展示会場として活用します。
展覧会の概要
会場は大きく8つの部屋に分かれていて、それぞれテーマごとの世界観が描かれています。一部のセットは過去2回に使用されたものをこちらに移設して継続展示されます。 1号展覧館のテーマは「入口傳統花牌、城寨街坊會(The Flower Board at Entrance; The Walled City Kaifong Association)」で、イベントを行う時に飾られる花飾りです。2号展覧館の「士多(Grocery Store)」は小さなスーパーと、「跌打館(Bone-Setting Clinic)」は整骨院です。3号展覧館の「魚蛋工場(Fish Ball Factory)」は魚のつみれの製造工場、4号展覧館の「牙醫診所(Dental Clinic)」は歯医者です。
5号展覧館の「城寨光影天台(Rooftop Of Light And Shadow In The Walled City)」は、大規模なスクリーンに壁城の昼と夜の生活が映しだされ、九龍上空を低空飛行する航空機の轟音とともに、当時の九龍地区の住民生活を体感できるようになっています。6号展覧館の「窄巷内街(Narrow Alleys And Hidden Streets)」は仕立て屋、修理工場、プラスチック工場などを再現しています。、7号展覧館は「龍城髮廊(Barber Shop)」は理髪店、8号展覧館は「七記冰室(No.7 Restaurant)」は映画に登場した茶餐庁です。陳洛軍がこの店でチャーシュー飯を食べるシーンは、すっかり有名になりました。
展示会の開催期間は2028年5月まであるので、長期の常設展みたいな感じです。ここは、映画ファンのみならず映画ファンなら必見です。
■龍城寨光影之旅(Kowloon Walled City: A Cinematic Journey)場所:寨城公園衙門(Yamen, Kowloon Walled City Park) 営業時間:9:00~19:00(8月まで)、9:00~18:00(9月以降) 入場:無料
TEXT by 武田 信晃