「いじめのない日常を守りたい」 上越教育大に「いじめ・生徒指導研究研修センター」開所 10月19日に記念フォーラム
上越教育大学(林泰成学長、新潟県上越市山屋敷町)に2024年10月1日、「いじめ・生徒指導研究研修センター」が開所した。同大の高橋知己教授がセンター長に就任し、学校におけるいじめの実態を把握して教育研究を推進するほか、教員に対する研修などを行い、いじめの早期発見、予防対策に取り組む。
《画像:高橋センター長(右から2人目)、林学長(同3人目)ら》
2020年9月に設置された「いじめ・生徒指導研究センター」の機能を強化する形で設置。新たにスクールカウンセラー、臨床心理士の資格をそれぞれ持つ専任教員2人が採用され、兼務教員を含め計6人が活動、対応に当たる。
《画像:活動に当たる6人》
これまで設けられていなかった活動拠点は大学会館2階の旧喫茶室を改修した。来所者が気軽に立ち入れるよう、明るい雰囲気でカウンター付きの受け付けスペースと、大型モニター付きの会議スペースを配置。教員たちや外部関係者を交えた会議、同センターの活動をはじめ、いじめや生徒指導など現代教育課題の解決のために配信しているYouTubeチャンネルの動画撮影などにも活用できるという。
《画像:カウンター付きの受け付けスペース》
高橋センター長らはこれまでも市内だけではなく、市外、県外の学校、教育委員会からの問い合わせや相談に対応してきた。現地に出向き、教員研修やいじめの未然防止、問題を抱える児童生徒を早期発見するため、子供たちを対象に、タブレット端末を活用したアンケートも実施。今年はすでに県内外合わせ70校約1万人の回答を得た。子供たちの回答を分析して問題を探り、各学校に結果を共有して問題解決に向けアドバイスを行う。今後は教職員を対象に研修機会を増やしていく予定だ。
高橋センター長は「子供たちや関係者の悲しみを取り除く。(いじめ、問題など)何もない日常を守りたい」と話している。
10月19日に設置記念フォーラム
同センターの設置を記念したフォーラムが10月19日に同大講堂で開かれる。当日は午後1時30分に開始。3部構成で実施され、1部は文部科学省児童生徒課長の千々岩良英氏による「生徒指導に関する現状と課題」、こども家庭庁企画官の菊地史晃氏による「こども家庭庁におけるいじめ防止・不登校対策等について」の講演がそれぞれ行われるほか、2部はこどもサミット、3部は不登校を考えるシンポジウムが予定されている。
《画像:フォーラムのちらし》
対象は県内の教育関係者、中学生、保護者、地域など関心がある人。当日参加も可能で、定員は400人。参加費無料。
【いじめ・生徒指導研究研修センター】設置記念フォーラムを開催します。 | イベント情報 | 上越教育大学( https://www.juen.ac.jp/035new_event/2024/2024-0821-1056-4.html )