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私の航海日誌~あの人の人生譚~千葉銀行 前取締役頭取 佐久間 英利さん Vol.1

チイコミ!

私の航海日誌~あの人の人生譚~千葉銀行 前取締役頭取 佐久間 英利さん Vol.1

佐久間 英利さんプロフィール千葉県商工会議所連合会会長、千葉銀行 前取締役頭取
生年月日/1952年10月1日
出身地/千葉県君津郡中郷村(現木更津市)
趣味・特技/音楽鑑賞、ガーデニング、読書

人生観を変えたインドでの壮絶な体験

ムンバイのオベロイホテルから外に通じるドアを開けた瞬間のことは、一生忘れないだろう。時は2008年。私はお客様訪問のため、インドのムンバイに出張していた。夕食を終えてホテルに戻り、部屋にいたときに突如として銃撃戦が始まったのだ。その後手りゅう弾による火災が発生。危ないと感じた我々は水で濡らしたタオルを口に当て、白煙で1メートル先も見えない中を12階から地上まで手探りで進んだ。

冒頭のシーンは、ホテルからやっとのことで外に出て、自らの安全を確信した瞬間のことだ。テロリストと見られる勢力が外国人向けのホテルや鉄道駅など複数の場所を襲撃し、多くの人の命を奪った悲劇、インド・ムンバイ同時多発テロが起こったその日だった。これから8回にわたる連載で、千葉銀行の頭取であった私がどのような人生を歩んできたのかを振り返りたい。

今でも財布に入れているインドのルピー札

鶏の卵を売りに行っていた小学生時代

昭和27年、農家の長男として生まれた。近くには菅生遺跡があり、江戸時代は与力、同心の給地となった村だ。家は戦国末期から代々専業農家で、子どもの頃から農作業や鶏の世話が日常だった。鶏に水と餌をやり、小学生になるとバケツに卵を入れて毎朝近くの広場に来る卵屋に売りに行っていた。いつも牛や鶏、豚、ヤギなどが身近にいて、動物と人間との違いは何だろう?と考えたときに、人間は知識を得られることが違いだと思って読書に励んだ。バルザックやトルストイ、吉川英治、司馬遷や魯迅など中国の古典も好きで、家には約1万冊の本がある。自分が農家出身であることは、人格形成において非常に大きかったと思っている。

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