1人目は泣く泣く母乳育児を断念。2人目は成功なるか!?
派遣スタッフとして働きながら7歳と1歳の子育てをしている、ママライター“ゆみこ”です。妊娠中から実家で同居生活を始めました。妊娠前から「母乳で育てたい!」と強く思っていた私でしたが、それは簡単なことではありませんでした。
授乳のたびに実母からの口出し。嫌味に感じる日々
妊娠中にネットで調べたところ、母乳量は赤ちゃんに吸ってもらうことで増えるという情報がありました。1人目の出産後、母乳が十分に出ず、仕方なく母乳にミルクを足していましたが、赤ちゃんに吸ってもらえば母乳は増えると信じていた私。赤ちゃんが泣いたらおっぱいを繰り返し、なるべくミルクを足さないで済むように頑張っていました。
しかし、同居する母の時代は、授乳後に泣くのは母乳が足りない証拠。ミルクを足すのが当たり前だったようでした。私の授乳の様子を見た母から「そんなに頻繁にあげて、おっぱい足りてないんじゃないの?」、「ミルク足しなさい!」と、何度も言われました。
母乳量を増やすために頻繁に授乳していることを説明しても、母の考えは変わりません。涙をこらえながらミルクを足していました。
泣く泣く諦めた母乳育児だけど、吹っ切れた!
母から口出しされ、「おっぱいが充分に出てないんだ」と落ち込んで過ごしていたある日、産後初めての生理がきました。出産からちょうど40日目でした。おっぱいをあげている期間は生理がこないと聞いたことがあったので、「やはりおっぱいが出ていなかったのだ」と追い討ちをかけられように感じ、すっかり自信がなくなってしまいました。
夫や保健師さん、出産した病院の助産師さんに相談すると、「初乳もあげたし、1ヶ月間はちゃんと母乳を飲ませたのだから大丈夫」と励まされました。後ろ髪を引かれる思いでしたが、母乳を辞めることにしました。
実際に完全ミルクに移行してみると、赤ちゃんはしっかり寝るようになり、外出先でも簡単に授乳ができることに気がつきました。母乳にこだわっていたら気づかなかったメリットが、ミルクにはたくさんありました。
2人目の妊娠で、再び完母への憧れ
その後、2人目を妊娠。1人目はほとんどの期間をミルクで育てたので、2人目の出産が近づいてくると「今度こそ母乳で育てたい」と、再び思うようになりました。1人目の時も言われていた「頻回授乳」に加え、友人から「水分をたくさんとる」といったアドバイスをもらい、2人目の授乳をスタート。
産後の入院中からとにかく水をたくさん飲み、退院後も家の中で水筒をそばに置いて、暇さえあれば水分を取るよう心がけました。
相変わらず実母からの口出しはありましたが、ミルクならではのメリットは1人目で十分に理解していました。「できることをやってダメならミルクで育てよう」と私自身が割り切っていたので、口出しをされても1人目の時ほどストレスに感じませんでした。
助産師訪問で状況が一変! 母乳育児が軌道に
できるだけ頻回授乳をしていましたが、それでもおっぱいを飲んですぐに泣き始めることが多く、「足りてないのよ、かわいそうだからミルク足しなさい」と数日に一度は母に言われました。しかし、赤ちゃんの体重は順調に増えているので、母乳は足りているはずです。
自分を信じて迎えた生後3週ごろの助産師訪問。自宅に助産師さんを迎え、母と一緒に母乳の悩みなどを聞いてもらいました。すると助産師さんから「乳首の形も赤ちゃんの飲み方も問題なし。授乳間隔を見ても母乳量はしっかり出ています。飲んだ後に泣くのは、飲みすぎて苦しいからよ」とハッキリ言われました。
私は安心しましたが、母は目から鱗だったようです。以降、母から口うるさく「ミルク、ミルク」と言われることはなくなり、ほぼ完全母乳でようやく自分が納得できる育児ができるようになりました。
1人目で成し遂げられなかった母乳育児を、2人目で成功できたのは、友人のアドバイスで水分をきちんと取ったことと、生後3週間で訪問してくれた助産師さんのおかげでした。そして何よりも、私自身が前向きに、自信を持って母乳育児に臨んだからだと思います。母の口出しに悩んだこともありましたが、出産後から助産師さんにアドバイスを求めたり、周りの手を借りたりしながら「1人で悩まない」でいることで、自分を信じていることができました。
[ゆみこ*プロフィール]
17歳で1型糖尿病を発症。インスリン注射を続けながら就職、結婚し、29歳で長男、35歳で長女を出産しました。派遣社員として働きながら、同病で妊娠出産を望む人を応援する活動をしています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。