気になる犬の座り方「パグ座りジャック座り」について獣医師に聞いた
愛犬が「オスワリ」の姿勢をしているときに「座り方がおかしい」「斜めに座る」など犬の座り方を気にする飼い主さんもいるようですが、犬種によっては特徴のある座り方をするコもいます。
そこで、今回は「パグ座りとジャック座り」について、いぬのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に話を聞きました。
パグ座りって何?
パグ座りとは、足を横に投げ出したように座り込んでいる姿のことをいい、パグに多くみられる座り方です。
犬は通常、真っ直ぐストンと腰を下ろしてオスワリをするのに対して、見る人によってはのんびりとしているコなのかなぁという印象を与える座り方ですね。
なぜ「パグ座り」をするのか?
パグ座りの由来は一説にそのルーツに原因があるともいわれています。これは元々、パグが室内で暮らすことを前提としてヨーロッパの貴族などで流行したともいわれており、警戒心が薄く極度にリラックスした結果だ。という説です。
パグ座りが気になるときの注意点
パグが「パグ座り」をする場合、先ほどお話しした説との関係が深いとされていますが、診察の現場では他の犬種でも股関節などに異常を抱えているために「パグ座り」や「お姉さん座り」と呼ばれる座り方をしているコもよくみかけます。
このため、犬種に限らず愛犬の歩き方などに異常がないか、股関節をはじめとした関節系に異常を抱えていないかなどを獣医師に相談するとよいでしょう。
「ジャック座り」って何?
ジャック座りとは、ジャック・ラッセル・テリアの飼い主さんの間で呼ばれることのある座り方のことで、足を崩すような座り方が特徴です。
ジャック座りが気になるときの注意点
ジャック・ラッセル・テリアに「ジャック座り」がみられる場合、健診で関節に病的な要因がなく、痛みがなければ生活には問題はないかと思います。
ただし、足を引きずる、散歩を急に嫌がる、運動量が減るなどの症状がある場合は注意が必要ですので、関節自体に異常がないか動物病院で診察を受けましょう。また、日常では愛犬がフローリングで滑らないように床材の工夫をするとよいです。
愛犬の座り方が気になった時の注意点
もし、愛犬の座り方に変化や違和感を感じたら、可能であればその様子を動画で撮影した上で早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。程度によっては治療の必要がないケースもありますが、将来的なリスクなどを知っておくことは重要です。
犬の座り方に異変があるとき、後肢の場合では、若齢の小型犬だと膝蓋骨脱臼、レッグカルベペルテス病、大型犬だと股関節形成不全、その他にも関節リウマチなどの関節炎や前十字靭帯断裂などが原因である可能性も考えられます。
愛犬の座り方が気になる場合は獣医師に相談しましょう。参考にしてくださいね。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・原駿太朗先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください