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佐倉『DIC川村記念美術館』で休館前最後のコレクション展示となる「DIC川村記念美術館 1990-2025 作品、建築、自然」が2月8日~3月31日に開催

さんたつ

E488-6427

2025年4月より休館予定の千葉県佐倉市にある『DIC川村記念美術館』。この地での最後のコレクション展示として、庭園と全ての展示室を用いて約180点の作品を展観する「DIC川村記念美術館 1990-2025 作品、建築、自然」が2025年2月8日(土)~3月31日(月)に開催される。さまざまな工夫が凝らされた建築も合わせて紹介し、作品と鑑賞者の出合いの場を提供する。

展示室に入るたびに意匠の違う趣で味わう作品の数々

ピエール・オーギュスト・ルノワール《水浴する女》1891年。

『DIC川村記念美術館』の館内には作品に合わせて設計された11の展示室があり、それぞれ多彩な作品に合わせて、大きさや意匠が異なるというこだわりよう。101室「印象派からエコール・ド・パリへ」からはじまり、102室「レンブラント・ファン・レイン」、103室「抽象美術の誕生と展開」と、展示室に入るごとに外の光や景色を取り入れた空間設計の妙を味わえる。作品と鑑賞者のために凝らされた工夫を感じながら鑑賞を楽しめる、ほかにはない体験となりそうだ。

102室 レンブラント・ファン・レイン 撮影=渡邉修。

「作品、建築、自然」のコンセプトと共に在る空間も楽しむ

ロスコ・ルームへと続く廊下 撮影=高橋マナミ。

1990年の設立当初から作品・建築・自然の三要素の調和を大切にしてきた『DIC川村記念美術館』。美術館の敷地内に入って林間の小道を抜けると、水鳥の遊ぶ池を眺めながら、館内の静寂が拡がるエントランスホールへと続く。館内にいながらも随所に外の自然を感じることができるのが大きな特徴だ。

企画展やイベントに比べると変化の少ないコレクション展示は注目されにくい面もあるが、『DIC川村記念美術館』では三要素の融合が最も純粋な形で現れる場として開館以来大切にしてきたという。個々の作品の存在を受け止め、鑑賞する個人との語らいが生まれるよう細部まで熟慮された建築は、それぞれ全く異なる意匠を持つ11の展示室を基本として設計されている。光のこぼれる窓のある廊下で結ばれている島々のように連なる展示室。ひとつひとつをめぐってコレクションにふれるほど、満たされた気持ちになりそうだ。

毎日14時~ガイドスタッフによる館内展示のガイドツアー(当日先着20名)が開催される。参加すれば、コレクションや建築についてより深く知ることができる。

200室 撮影=高橋マナミ。
エントランスホール 撮影=渡邉修。

開催概要

「DIC川村記念美術館 1990-2025 作品、建築、自然」

開催期間:2025年2月8日(土)~3月31日(月)
開催時間:9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月(ただし2月24日・3月31日は開館)、2月25日(火)
会場:DIC川村記念美術館(千葉県佐倉市坂戸631)
アクセス: JR総武快速線佐倉駅から無料送迎バス約20分、京成電鉄本線京成佐倉駅から無料送迎バス約30分
入場料:一般1800円、学生・65歳以上1600円、高校生以下無料
※障がい者手帳をお持ちの人とその介護者1名は無料。

公式HP  https://kawamura-museum.dic.co.jp/

取材・文=前田真紀  画像提供=DIC川村記念美術館

前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。

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