名張近鉄ガス、10月使用分から料金値上げ 2万世帯影響
三重県名張市を中心にガスを供給する「名張近鉄ガス」(本社・名張市桔梗が丘1)は、今年10月検針分からガス料金を引き上げると発表した(9月6日公表)。税率変更を除く料金改定は、都市ガスが2000年以来24年ぶり、旧簡易ガス(コミュニティーガス)が1997年以来27年ぶりとなる。影響を受ける家庭は約2万世帯に上る。
同社によると、都市ガスの値上げ幅は平均5・9%で、一般家庭平均(月間使用量35立方メートル)の場合、改定前より422円の上昇となる。家庭用の他、業務用も同月検針分からから引き上げる。
旧簡易ガスは名張市のつつじが丘、すずらん台、伊賀市の桐ケ丘などの住宅地で採用されているガス供給の方式。値上げ幅は10・6%から12・4%で、一般家庭の平均使用量(月間使用量14・7立方メートル)の場合、改定前より797円または798円の上昇となる。一部、値上げ対象外の場所もある。
同社は今回の価格改定の理由として、資機材価格などの高騰や原料の運送費用の上昇などを挙げ、「現状の料金水準で将来にわたりガスの安定供給・保安確保を行っていくことが困難な状況」と説明。「今後とも一層の経営効率化に努めるとともに、保安の確保やサービスの向上、環境保全に取り組んで参ります」とコメントしている。