【南房総市】「伊予ヶ岳」へ登山・ハイキング!千葉の房総低名山シリーズ
千葉県といえば「海」と思われがちですが、山もけっこうあるのです!
知られざる千葉の低名山を、初心者ハイカー晴山ノコがイラストでご紹介します。
※登山へ行く前に、山地図を用意して、登山道の最新の情報を自治体のHPなどで確認しましょう。
※所要時間は目安です。体調や天候が悪いときは、無理せず引き返しましょう。
【伊予ヶ岳】約2キロ、1時間半ほどのハイキング!千葉の房総低名山
今回の『房総低名山』は、伊予ヶ岳(いよがたけ)。南房総市にある、千葉県では唯一山名に「岳」がつく山です。
鋭い岩峰を持ち、「房総のマッターホルン」「安房の妙義山」とも呼ばれています。山名の由来は、日本神話に登場する天富命(あめのとみのみこと)に率いられた阿波国の忌部氏(いんべうじ)が、四国・伊予の石鎚山(いしづちさん)に思いをはせて名付けた、という説があります。
今回は平群天神社(へぐりてんじんじゃ)から展望台までのピストン(往復)で約1時間半、約2㎞の道のりでした。
低山とはいえ、しっかりしたハイキングの格好で行きましょう!
平群天神社
平群天神社から出発。最寄りは、天神郷(てんじんごう)バス停です。JR岩井駅から市営のバスが出ていますが、本数が少ないので事前によく確認してから行きましょう。
鳥居をくぐると、左手に「夫婦(めおと)クスノキ」が見えます。この「夫婦クスノキ」は南房総市の指定文化財とのことで、樹齢は千年以上だとか!
まずはお参りします。
「今日もけが無く山歩きができますように!」
神社からは伊予ヶ岳の鋭い岩峰が見えます。
境内向かって左側から、登山口への案内に従って歩いていきます。
いよいよ登山道スタート!
最初は舗装された道を歩いていきます。
すぐに山道らしい道になり
石の階段が出てきます。落ち葉や枯れ枝が積もっていると滑りやすいので注意!
低山とはいえ、結構急な上りが続きます。自分のペースで、息を整えながらゆっくり登って行きましょう
こんな竹のトンネルも
木の根っこ階段も登場。ここは転ばないように、慎重に歩きましょう。特に、雨上がりなどで濡れている時は滑りやすいので、注意!
とはいえ、展望台まではよく整備された、歩きやすい登山道が続いています
どの山でも言えることですが、安全に歩けるように整備してくださっている方々に頭が下がる思いです。
(^v^)にほっこり
この写真の奥、展望台までに1カ所だけ補助ロープがあります。段差が大きなカ所を安全に歩くためのもので、難しいカ所ではありませんが、私自身こういうカ所を通過する時は、無理せず手と足を使い、また、すれ違う人がいたら、お互いが安全に通過するために必ず声を掛けるようにしています。
よく、登山は上りが優先と言いますが、私はケースバイケースだと思っています。山登りをするようになり、よりあいさつや声掛けは大切だと思うようになりました。
さあ、展望台まであと少し!
どんな山でも、あと一歩という所が一番キツイ…
「頑張れ私!」と自分を励ましながら、渾身(こんしん)の力を振り絞って登り切ります。
展望台
今日のゴール・展望台に到着!!
向かって左側にあずまやがあり、右側が展望台に続く階段です。
展望台からは房総の山々が一望できます。
伊豆大島が見えることも!
富山(とみさん)がよく見える!
展望台から見る、伊予ヶ岳。迫力がすごい!!
このあずまやでお昼ごはんを食べたり、休憩したりしてから下山するのがおすすめです。この日も、展望台でどら焼きを食べてから下山しようとしたら、トンビに狙われていることに気が付き、すぐにあずまやに避難しました…
伊予ヶ岳といえば山頂直下のロープ場・鎖場が有名ですが、何度か足を運んだところ、中級レベルのロープ・鎖場を安全に通過できる技術が必要な箇所だと思いました。
通常のロープ・鎖場より、腕力、握力が必要な箇所だと思います。そのため、この記事では展望台までをゴールとしました。2023年4月には滑落死亡事故も起きています。
展望台からでも十分素晴らしい景色が見られるので、安易に立ち入るのは絶対にやめましょう
私はこの展望台から房総の山々や伊予ヶ岳を眺めることが好きで、ここに来ると長居してしまいます。山頂を目指すのが登山ですが、山を見に行く、というのも一つの山の楽しみ方だと思います。
「山頂に着くまで」でも「下山するまで」でもなく、「家に帰るまで」が登山。「低山だし…」と思われた方も、アルプスや富士山登山前の足慣らしにどうですか? きっと、低山ならではの発見がありますよ!
★この記事の取材は2023年12月に行いました。