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人生と四季の移ろい 絵と言葉に 清水さんが新刊「壱語壱絵365」〈茅ヶ崎市〉

タウンニュース

清水さん(左)と「編集長」の奥山さん

中島在住の清水洋一さん(87)がこのほど、『壱語壱絵365』を鳥影社から出版した。

20年以上前から、自ら描いた絵と詩を組み合わせた詩画集「壱語壱絵」を、シリーズとして数多く発表してきた清水さん。新刊は、それぞれのページに365日分の日付を振り、季節にも合わせた作品を「日めくり」で楽しめる趣向となっている。

曲折の人生を表現

清水さんは湘南高校を卒業後、家業の農業に従事。同級生が大学に進んだり社会で活躍するなか、泥にまみれる自分の姿に劣等感を感じることも多かったという。「一度、友人に誘われて加山雄三さんのコンサートに行ったことがあった。1つ年下の加山さんがスポットライトを浴びる姿を見て、同じ人生なのにこんなに違うのか、と絶望した」。そんな日々の支えとなったのが詩。「石川啄木、中原中也ら詩人たちも人生の苦しみを詠んでいた。心の友を得た気持ちだった」。

清水さんはその後、地域の社会問題や教育問題の研究会を主宰。それがきっかけで、市議会議員を2期にわたって務めた。しかし51歳の時、「集大成」と臨んだ選挙で落選。その心の空白を埋めるように、壱語壱絵シリーズを書くようになった。

盟友が作品選定

今回の新刊で「編集長」として、作品の選定を担ったのが、奥山晴治さん(81)だ。

清水さんは茅ヶ崎で、奥山さんは平塚で、それぞれ市議会議員を務めたことなどが縁で知り合い交流を深めてきた。昨年秋、2024年8月で清水さんが88歳を迎えることを知った奥山さんが、その記念として新刊を提案した。

「5000点に及ぶ清水さんの作品から選ぶのは大変だったが、自分自身の心にスッと入ってきたもの、明るく楽しいもの、季節に合ったものを選んだ」と奥山さん。お気に入りは9月1日に選んだ「銀は金より良いと書く銅は金と同じと書く金は金で黙っているやはり沈黙は金か」。

「苦労が多かった分、清水さんの絵と言葉には、独特の深みがある」とその魅力を語る。

価格は3300円(税込)。長谷川書店や川上書店で販売中。問い合わせは清水さん【携帯電話】090・3232・9738へ。

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