【鎌倉 イベントレポ】ケアラーズカフェ‐大切な人を支えるあなたをそっといたわるひととき
ケアラーズカフェは材木座にある地域包括支援センター鎌倉きしろの庭(通称:お庭)で月に一度開催されている、ケアラー※を対象としたカフェです
※ケアラー:心やからだに不調を抱える家族や親族・知人などを、無償でケア(介護、看病、療育、世話など)している人
画像出典:地域包括支援センター鎌倉きしろ
参加対象のテーマは毎月異なり「ケアが必要な人を支えている男性」、「高次脳機能障害ケアラー」、「ケアラーを卒業した方」、「働くケアラー」、「こころの病のケアラー」など多岐にわたります。
社会福祉士、保健師などの専門職の職員が参加者と一緒にテーブルを囲み、悩みや相談、日常のことなどを自由に話します。
鳥のさえずりと緑に囲まれたお庭に流れる優しい時間
4月のケアラーズカフェに伺いました。参加対象のテーマは「認知症の方を支えている人」です。
鳥のさえずりや干した布団をたたく音、電車の音、そんな街の生活の音が聞こえてくるお庭で、ぽつりぽつりと今の自分のことを話したり、他の人の話を聞いたりする、優しい時間が静かに流れていきました。
画像出典:湘南人
ケアラーズカフェの最後には、みなさんでポットに種をまく活動がありました。今月は「ニガウリ」です。
画像出典:地域包括支援センター鎌倉きしろ
目まぐるしい日常からほんの少し離れ、鳥の声を聞きながらお庭でお茶を飲み、同じ悩みを持った仲間とおしゃべりをする。そして、みなさんが笑顔になって帰っていくのを見て、こういった場所が地域にたくさん増えることを願いました。
ケアラーズカフェに込められた思い
ケアラーはどうしても自分のことが後回しになり、周囲に迷惑をかけたくないといろいろなことを自分で抱え込んでしまうことが多く、地域包括支援センターに相談に来る人はほんの一握りだそうです。
画像出典:湘南人
ケアは自分1人で向き合ってやるものではない、もっとオープンにして、社会資源に頼って欲しいと職員の方々は言います。
ケアラー自身が安らげる場、地域の支援や同じ悩みを持つ人とつながるきっかけとなる場になることを目指してケアラーズカフェは2025年3月にはじまりました。
画像出典:湘南人
前述のテーマも地域包括センターで日々接している方々を思い浮かべながら決めていると話されていました。
画像出典:湘南人
渦中ではないはずの“ケアラーを卒業した人”も対象なのはなぜですか?と質問した際に、「どんな介護をしたとしても自分なりの悔いが残る。その思いは一人だけでは消化しきれない。でも他の人と話すことで、自分の中で消化ができ、あれでよかったという肯定をするきっかけになるんですよ」と回答されていたのが心に残りました。
地域のだれでも立ち寄れるお庭カフェ
月に一回のケアラーズカフェ以外にも、地域のだれでも立ち寄れるカフェとして月曜日~土曜日9時半~16時までお庭カフェが開かれています(雨天中止・利用料無料)
画像出典:湘南人
ケアラーズカフェと同じく、テーブルに置いてある緑茶やカフェラテ、コーヒーなどをセルフで飲むことができます。
画像出典:湘南人
犬のお散歩の途中に休憩したり、地域の体操クラブが活動の後におしゃべりしに寄ったり、すぐ近くの元八幡に行きがてら寄ったり、みなさんふらっと来られているそうです。
画像出典:湘南人
人と地域のつながりを作る場としてどんどん利用して欲しい、アイディアがあればぜひ持ち込んでください、と職員の方々が話されていました。
鳥や緑に癒され、心温まるつながりが生まれるお庭をあなたも訪れてみませんか?
ケアラーズカフェ
開催日時
2025年4月12日 14:00〜15:00
開催場所
地域包括支援センター鎌倉きしろの庭
住所:〒248-0013 材木座1-8-6 ヴィラ・エスポアール103 ※JR/江ノ電 鎌倉駅より徒歩12分
駐車場:なし
参加費
無料
主催
地域包括支援センター鎌倉きしろ