船での泳がせヒラメ釣りで3.7kg頭に良型2枚手中【新潟・海龍丸】大判は無念のバラシ
五月も後半になり、新潟・泳がせヒラメも終盤です。今年はアジの不漁や、値上げがあり、ここ海龍丸さんでは、本来アジを買い、釣りを行うシステムですが、後半でさらに値上げ……。船長はお客さんのことも考え、アジ釣り~泳がせヒラメを行うシステムに変更。お客さんの負担になる料金も減り、アジ釣りから楽しめる為、楽しさが倍増です。そんな海龍丸さんに今回はお邪魔しました。無事に二枚のヒラメをゲットし、その時の様子をレポートしたいと思います。
当日の様子
この日は5時集合、5時半出船です。天気は晴れ、小潮で満潮10:32/干潮16:06分、潮は薄濁り、風は北東、昼間は暖かかったのですが、夜になると寒く、上着を着ないと風邪をひきそうです。
ライト鮃タックル
海龍丸さんでは、ライトタックルで釣りが出来るため、竿はタイラバロッドや、ライトヒラメ竿で挑戦が可能です。
今回のロッドはエンゲツBB、リール・シーボーグ150jにPEラインライン2号のセッティングとシーボーグ300にPEラインライン2号、ロッドはライトヒラメ240です。
港から5分でアジのポイント
海龍丸さんのアジ釣りの魅力は、ポイントが近く、尚且つライトヒラメタックルで、手軽に出来る点です。海龍丸さんお勧めアジ仕掛けは、近くの岸釣具店で購入が可能です。用意するものは、サビキ・オモリ40号・まきエサカゴ・アミエビだけです。詳しい事は、船長に予約の際に聞くか、岸釣具店に聞くと詳しく教えていただけます。
釣り方は簡単、まきエサかごのまきエサを入れ、カゴの穴を三分の二ぐらい開けて投入します。水底に着いたら、ゆっくり竿を煽り、まきエサを出し、オモリが底に着く位で待ちます。2~3回のシャクリでまきエサが無くなるため、頻繁にカゴに入れます。まきエサで寄せてアジを釣るので、頻繫にカゴの中のアミエビを確認し、常にカゴには、エサが詰まっているようにすると良いです。
アジをみんなで寄せる
このアジ釣りは、みんなの協力戦です。アジがいないとヒラメが狙えませんからね(笑)。
みんなでまきエサを撒いてアジを寄せ、たくさんのアジを釣り、ヒラメ戦に備えます。釣れたアジは仲乗りさんが、生簀で生かせてくれます。時には、アジの針外しなどもやってくれる為、助かります。
1時間でアジ30匹オーバー
水深は10m前後です。アジのスイッチが入ると、入れ食い状態です。アジの他に、コノシロなども上がります。コノシロは熱い!と仲乗りさん。コノシロはたまにしかつれない為、激レアです。
仲乗りさん曰く、ヒラメの食いが違うとの事です。同船のお客さんも、多くのアジを釣っています。1時間も経たずに、たくさんのアジをゲット。自分は30匹から数えていません(笑)。
ヒラメのポイントへ
アジポイントから走る事10~15分で、すぐにポイント到着します。水深は40~50m付近、薄暗い感じでのヒラメ釣り。アンカー打ちをして潮に船をあて、落ち着いたら、釣り開始です。
船も明るくなり、人間の活性も上がり、夜ヒラメの独特な雰囲気が味わえます。
激熱コノシロ餌を投入
仲乗りさんお勧めの、激熱コノシロを一発目に投入。棚は水底から4m上げて待ちます。新潟独特の、高い棚での釣りです。35cmくらいの大型コノシロを使います。大きいので元気があるため、竿先を見ると、いつ来てもおかしくない位の暴れようです(笑)。
ミヨシではヒラメが上がる
八時過ぎになり、ヒラメがミヨシで上がり始めます。棚は3mで、餌はアジです。仲乗りさんの指導もあり、初心者の方々でしたが、見事にヒラメをゲット。
捨て糸なしの仕掛けに変更
本来ヒラメ釣りの仕掛けは捨て糸が付いている物が、ほとんどですが、アタリが無いので仕掛けを変えることに。敢えて捨て糸なしの仕掛けに変更することにします。三又のスイベルに、ハリス18号80cm、幹糸18号にオモリは40号を付けます。
この仕掛けの利点は、捨て糸がない為、棚が取りやすい点や、捨て糸にアジや鰯などが、絡まる心配、絡まってもすぐ取れる点なども軽減されると思います。捨て糸があると、ヒラメの前アタリが捨て糸方向と道糸方向に分散し、前アタリが分かりづらい時もあります。
捨て糸なしの場合、ダイレクトに近い、前アタリを感じる事が可能です。夜のヒラメ釣りはこの仕掛けを使う事が多いです。
竿が一気に引き込まれる
21時を過ぎたあたりに、Zさんが竿先に違和感があると、自分に竿を見てくれとの事。
Zさんの竿を見ると、自分の竿と連動していて、絡まってしまったかなとみていると、Zさんと自分の竿が一気に絞り込まれ、ZさんのPEラインが切れ、仕掛けは自分の仕掛けに絡んでいたのです。何かデカイ……、何かが……いると頭をよぎり、再投入したのです。
弱ったコノシロで大判ヒット
さっき襲われたコノシロですが、まだ泳げそうなので、再び再投入します。すると、すぐにアタリが来ます。竿先が抑え込まれ、ゆっくりとアジを食べている様子です。ドラグを緩め、食い込みを待ちます。リールからゆっくりとPEラインが持っていかれます。食い込んでくれ……。そう思いながら、ロッドを持ち、ドラグを閉めアワセの準備に入ります。
その時!ロッドが持っていかれそうになったので、すかさず鋭い合わせを入れます。竿も功を描き、片手ではアワセが甘くなりそうなので、両手でやります。手には重量に加え、ヒラメの「ギュンッ……ギュンッ!」と抵抗する力が伝わってきます。
この後です……。仲乗りさんが「出た!大判だ!」と叫びます。ミヨシ後ろ側の方のPEラインと絡んでいた為、無理が出来ずゆっくりとタモ入れを仲乗りさんがしてくださいましたが、頑張りむなしく、大型ヒラメは海の中にお帰りに(笑)。針を見てみると、なんと3本針の2本が伸ばされています……。口にいるのは、35cmのコノシロなのですが、小さく見えます。
アドバイスで待望の2.9kg
再び2度目のチャンスが。仲乗りさんが海龍丸さんでの釣り方はと、1~10まで教えてくださり、事細かに伝えてくれます。釣らせてあげたい、という仲乗りさんの気持ちが、伝わってきます。
その釣り方はドラグ緩めで、リールのPEラインを確認し、PEラインをヒラメにゆっくりと持っていかせます。ヒラメにエサを少し持っていかせ、海底で落ち着かせ食べさせるイメージとの事です。その通りに行うと、見事に良型のヒラメをゲットし、仲乗りさんも一緒に喜んでくださいます。
すぐに3.7kgのヒラメがHIT
餌のコノシロが無くなってしまったので、大アジでチャレンジします。アジは元気よく竿を叩き、元気に泳ぎ回っている様子です。しかし何か変だな……。と思い、竿先を見ていると、明らかにヒラメの抑え込むアタリが出ます。ドラグを閉め準備をしますが、なかなか食い込まず、「リールを巻きプレッシャーをかけてみて!」と仲乗りさん。
1回転巻いて待ちますが反応がない……、でも明らかに重みはあります。仲乗りさんが、もう一度やってみてと言われ、もう一回転。すると「グググッ」と竿が引き込まれたので、すかさずアワセを入れ、ゆっくり一定のスピードで巻きます。上がってきたのは、なんと3kgオーバーの良型です。
地域や場所により釣り方が異なる
デイ・ナイトのヒラメ釣りでは、各地域、釣り船等で釣り方がことなります。その地域、釣り船の釣り方などを参考にすることで、釣果に繋がる事もあると、今回改めて感じた次第です。
また来年、大判ヒラメをゲットするため、色々勉強をし、自分に合う釣り方、タックルなどを探すのも、これからの楽しみの一つでもあります。
<荒木清/TSURINEWSライター>