ジュビロ磐田のDF松原后がポーランドに電撃移籍した弟分の古川陽介に“贈る言葉”「自分で決めた道。ピッチで価値示せ」
J1磐田の松原、次節の柏レイソル戦へ「ここで勝てば」
ジュビロ磐田の松原后選手は弟分だった古川陽介選手のポーランドへの電撃移籍について「自分の価値を見せるしかない。磐田では誰かが彼をかわいがってサポーターも愛してくれた。守られていたが、海外に行ったら一切ない。自分の価値はピッチでしか証明できない」と強い言葉で激励しました。
一問一答
ー8月30日に28歳の誕生日を迎えた。
「ちっともうれしくないなあ。こうやってどんどん年を取っていくんだなあという感じです。もっともっと自分も成長して、このクラブを助けられるように。そういう年にしたい」
ー残り10試合で現在の順位(18位)はどう捉えるか。
「もちろん納得いっていない。このまま1年で落ちるわけには絶対いかない。いまここにいる全ての人たちの責任だと思う。その責任を果たせないようならば、自分が試合に出ていてもプレーしている意味がない。もっともっとハングリーに全員が思わないといけない。そういう自分の役割をしっかり果たしてこそプロ。覚悟を示してプレーしたい」
ー弟分の古川陽介選手がポーランドに期限付き移籍した。
「本人がそこまでして行きたいならば、行って頑張ればいいと思う。もう一段階、二段階成長して海外にチャレンジした方が自分的にはいいと思った。スタメンで出られていなかったので、そこがどう評価されるか。
(今季も)2点しか取れていない。数字も残していない。その中でも自分が決めた道。クラブとしても彼の使い方を考えなければいけない時期だった。これだけ出場時間を得て結果を残せていない。得点に絡めていない。そういう意味では両方にとっていい選択だったかなとは思う」
ー移籍に関して古川選手から相談はあったか。
「ありました。相談されていて。一回なくなって急きょオファーが来たみたい。レンタル移籍でまだ完全で取ってもらえるほどの評価はされていない。そこまでしてポーランドのチームに行くか。彼にとって魅力的な話だったようだ。海外志向が強いと言っていたのでチャレンジして自分の価値を見せるしかない。
磐田では誰かが彼をかわいがってサポーターも愛してくれて。守られていたが、海外に行ったら一切ない。自分の価値はピッチでしか証明できない。そういったところはやっと厳しい世界に入れたんじゃないかと思う。活躍できなかったら、買い取られずに帰ってくるのか、ほかのクラブに行くのか。リスクあるチャレンジを選んだと思う」
ー自らも海外移籍を経験したからこそ分かる。
「自分はある程度Jリーグでやりたい思いがあった。その中で主力としてスタメンで出て。これはもう次のステップに行かないといけないと海外移籍した。そういう意味では立ち位置は違う。
ここで(海外で)活躍すれば彼にとって正解。自分があまり活躍できなかったから。そういう意味で慎重に考えた方がいいとは伝えた。監督だとか周りを取り巻く人たちが彼をどう評価して、どういう起用方法をするのか。しっかり確認するようには伝えた」
ー次節の相手、柏レイソルのイメージは。試合のポイントは。
「個の能力が高い選手が前線にいるので一瞬の隙を見せればやられる。自分たちのいい時の形をつくれるように。前に運んでそこから展開してクロス。そういう形は絶対あったと思うんで。
奪ったボールをつなぐ。自分たちがいい時は組織的なブロックを組んで、奪ったボールを前線にしっかりつないでクロスとか。そういった形は見ている人も分かると思う。今は奪ったボールをなかなかつなげずに、相手ボールにしてしまう。
背後に抜けて一つ二つ収めれば自分たちの流れが来そうだなというところでできなかったり、サポートが遅れたり。そこまでいくパスの段階でずれてしまう。守備の時間が長くなると悪循環になる。そこは修正しないといけない」
ーつなげない原因は。
「一番は全体のポジション取りが悪い。悪い時は切り替えが遅い。奪ったボールをつなげない技術の問題もある」
ー柏レイソル戦に向けて。
「順位の近い相手で残り10試合。本当に勝ち点を取らないといけない戦いに入ってくる。重要な一戦。ここで柏に勝てればぐっと上に行けると思っている。全員が危機感を持って練習をやれていると思う。プラスアルファで個人の能力を出さないと試合で勝てない。それは相手も一緒。しっかり整理して次の試合に入っていく」