「たった1時間でキスが釣れる?」短時間で釣果を得るための【マル秘キス釣りテクニック】
6月に入り、オカッパリから手軽にキスを狙える季節となった。とはいえ6月は雨が多く、なにより蒸し暑さとの戦いを強いられる事となる。そんな中、僅か1時間で釣果を得られるとしたら……どうだろうか。今回は、たった1時間の釣行でも釣果を得られる、そんなマル秘テクニックを紹介しよう。
キスが釣れる時間を考察
まずは、最も効率よく釣ることが出来る「釣れる時間帯」にフォーカスしてみたい。
早朝/朝マヅメ
やはり太陽が昇り始める朝一番は、どの魚にとってもゴールデンタイム。暑さがそれほど厳しくない早朝はアングラーにとっても最高の時間だ。
干潮からの上げはじめ
キスは上げ潮時に活発に餌を食う魚。特に動き始めた瞬間に最も食いが立つので、干潮時刻~2時間程度を狙うと効率がいい。具体的には、干潮が午前8時なら、8時~10時の間に釣行するといった具合だ。
満潮直前
潮の動き始めと同じように、潮の動き終わり直前も食いが活発化する。そこで、満潮時刻の2時間前~1時間前くらいを目安に釣行すると釣果を得やすい。満潮が午前10時なら、8時~9時に釣行するといった具合だ。
キスの釣れる季節を考察
続いて、キスがよく釣れる季節にフォーカスしてみよう。
キスは夏の魚
キスの産卵期は4月~10月とされており、この時期に浅場に寄ってきて、水温25~26度を目安に何度も産卵を行うようになる。
実際釣れ始めが早い場所なら4月頃から釣果情報が聞こえ始めるが、この時期のキスは繊細なためすぐに釣果を得るのが難しい。
海水温が上がりきっていない5月もまたしかりだ。6月に入ると水温が上がり産卵に備えて食いが活発化するので、まさにこれからがベストと言えよう。
夏魚なのに真夏はダメ?
これも場所によるが、著者がよく釣行するポイントは、8月の真夏になると浅場の水温が高くなりすぎるせいか、はたまた赤潮が発生しやすくなるからなのか、食いが一時的に落ちる事が多い。狙うなら6~7月が良い様に感じている。
落ちギスも狙い目
9月~10月に入ると、砂浜の比較的浅い場所でも良型が出るようになる。この頃は場所によって大型を束釣り出来るチャンスだ。また水深があるポイントでは、11月~12月に越冬のためにキスが入ってくることがあり、思わぬ入れ食いに遭遇する事もある。いわゆる「落ちギスシーズン」だ。
狙うべきキスの居場所を考察
3つ目に短時間で釣果を得やすい「釣行すべき場所」を紹介しよう。
釣果が出ている場所
これはマストになるのだが、事前に釣具店のHPやSNS、当TSURINEWS等の情報媒体をチェックし、「今、キスが釣れている」という情報をキャッチしておこう。
キスは群れでポイントに入ってくる魚なので、情報が出ている場所はシーズン終盤まで釣れる続く可能性が高い。即ち、ハズレを引いてしまう確率が下がるのだ。
初期と終盤は深場、盛期は浅場
水温が低い4・5月は、砂地で水深がある場所が圧倒的に有利。また、11~12月の落ちギスは、大型船が入ってくるような深場で釣れる傾向にある。
一方、盛期である6月~9月は、遠浅の砂浜などで活発に餌を食う。オールシーズン狙えるような釣り場もあるが、季節によってポイントを選ぶのが良いだろう。
河口
河口は川からの栄養が流れ込み、餌も豊富な好ポイント。シーズンを通して好釣果を得られる可能性が高い。迷ったら釣果情報が出ている河口周辺に行ってみよう。
堤防の先端回り
本来キスは1か所で粘らず、「足で釣れ」の格言の通りランガンスタイルで狙いたい魚。だが1時間となると移動している時間も勿体ない。堤防の先端なら扇状に幅広く探れるので、釣果を得る確率がアップする。
キスの釣り方を考察
では最後に、短時間で多くの釣果を得るための釣り方を紹介しよう。
タックル
仕掛けは投げ釣りタックルを用いるのではなく、エギングタックルやシーバスタックル等のライトタックルでOK。
テンビンは、アタリがあったら向こうアワセで掛かる固定式がベストだ。ロッドに合わせて4号~6号くらいのサイズが扱いやすく、この程度のオモリでも上手く投げれば60~80m程度の飛距離を出す事が可能だ。
リールに巻くラインは感度の良いPE一択で、10m毎のマーキングがあるタイプを選びたい。
手返し重視
使用する仕掛けは市販仕掛けでOK。購入の際、全長が1m程度で収まる短いものを使用し、針数も2~3本にしておくと効率よく探ることが出来る。
エサには石粉を塗す
エサは500円程度で購入できるイシゴカイがベスト。とはいえ手返しを考えると、滑りやすいイシゴカイをそのまま掴んでセットするのは大変効率が悪い。石粉を用いれば、針軸いっぱいに付ける際も滑ることなく針にセットしやすいのでおすすめだ。
基本の釣り方
エサをセットできたら、まずは前方に向かってフルキャストし、仕掛けをゆっくりと引っ張りながらキスがいる場所を探る。アタリが無ければ積極的に投げる角度を変えてみよう。
アタリが出たなら、PEラインのマーキングを確認し、「何mラインでアタリが出たのか」を覚えておく。そして次からはその場所を集中的に攻めればOKだ。アタリが止まったら、即別の場所を探って釣果を伸ばしていこう。
最盛期なら1時間で二桁も可能!
水温が上がり最盛期に突入すると、キスは群れで移動していることも相まって纏まって釣れることも多い。針数が2本ならダブルヒットもさほど珍しくなく、3本針にトリプルヒットも十分狙える。
ただし、きちんと狙う場所・釣り方を把握しておかないと全く釣果が伸びないこともある魚であることを加筆しておきたい。今回紹介した内容を頭の片隅に入れてもらえれば、きっと短時間で効率よく釣れるはずなので、暑さに負けることなく是非チャレンジしてみてほしい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>