【千葉市美浜区】いそべオレンジを守る会 高齢化などの理由で収穫できない甘夏を無農薬のマーマレードに
千葉市美浜区磯辺では、手つかずのまま残されてしまう甘夏の木が多くあります。それを何かに役立てようと「いそべオレンジを守る会」が結成されました。
甘夏の収穫により広がる地域交流
同会の代表・川津美香さんは、磯辺に住む仲間から、甘夏の実を収穫できずに困っている高齢者がいることを知ります。
当初は、代わりに収穫を手伝い、地域の人に自由に持ち帰ってもらうという対策をとっていました。
そのうち、他にも同じように困っている人がいるのではないか、その収穫した甘夏を加工して収益化し、寄付に回すことはできないかと、模索が始まります。
メンバーは、まず活動内容のチラシを配り、困っていたら連絡が欲しいとお知らせ。
返答のあった80歳のYさんの庭には高さ約3メートルの甘夏の木があり、今年は500g 〜750g の大きな甘夏の実が約200個も収穫されました。
甘夏は同会によって無農薬の「磯辺産の甘夏マーマレード」に加工され、今年もお店に納品することができました。
また千葉稲毛ビール醸造所の「いなびや」では、収穫された甘夏を使ったクラフトビール「磯夏」を期間限定で販売しています。
感謝の気持ちから役に立つ喜びへ
この活動を始めて3年目。
「マーマレードはいつ出るのか」と問い合わせが来るほど反響が目に見えるようになり、これが会の励みにもつながります。
「いなびや」で「磯夏」を味わいながら、自宅の庭の甘夏が役に立ったことが何よりもうれしいと話すYさんが印象的。
収穫された甘夏が、温かい人の手によって加工され、収益は寄付により人の役に立つことができました。
会の皆さんは、この活動が軌道に乗り、今後も続いてくことを心から願っています。
(取材・執筆/ぶんぽん)
※対象果実はウメやユズなど季節によって変わります。今期の活動は終了、次回は年明けを予定。
問い合わせ
電話番号/080-6136-0212 川津
Instagram/@isobeorenge