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魚介で地域活性化:青森県階上町でブランド化目指す「アブラメ」とは?

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アブラメとも呼ばれる「アイナメ」(提供:茸本朗)

東北の漁師町で愛される「アブラメ」。やたら脂っこそうな名前ですが、その正式和名を聞いたら「あいつか!」と納得される方も多いと思います。

青森県階上町は「アブラメ」で町おこし

青森県南部、岩手との県境にある階上町(はしかみちょう)。隣接する八戸市のベッドタウンでありながら、世界屈指の漁場を前海にもつ三陸海岸の北部に位置し、漁業も盛んな街です。

この階上町では「アブラメ」という魚が名産で、古くから愛されています。そして平成に入ってからはこのアブラメを用いた町おこし事業も展開されています。昨年3月には、町内外の漁業関係者や、お隣八戸の水産高校と連携し、アブラメのブランド化推進協議会である「はしかみブランドプロジェクト CompAss」を設立しました。

階上町ふれあい交流館(提供:PhotoAC)

同協議会では、アブラメを生かした料理メニューの開発や出荷方法の研究、PR活動などを展開しています。3月30日には、町内の商業施設「はしかみ ハマの駅 あるでぃ~ば」で、アブラメをふんだんに使った定食のお披露目会も開催されました。このアブラメ料理は、同施設のレストランで4月3日から提供されています。(『開発1年 アブラメ和洋新定食お披露目/あるでぃ~ば(階上)、3日から提供』東奥日報 2021.4.2)

階上町とアブラメ

「アブラメ」と聞いてもなんのことかわからない、という方も多いと思いますが、その正式和名「アイナメ」は魚好きなら誰もが知るものでしょう。

アイナメは干物などで人気の高いホッケと近縁の魚で、旬の時期は脂がよく乗って美味しくなります。そのため、階上町に限らず「アブラメ」という地方名で呼ぶ地域は多いです。また磯魚で体表面にヌメリが多く、油を塗ったようにも見えるためこう呼ぶようになった、という説もあります。

脂の乗ったアイナメの刺身(提供:PhotoAC)

階上町の沖合は寒流である千島海流が流れ、水温が低く、冷水を好むアイナメの漁獲は多いです。平成6年には「アブラメ」は町の魚に指定され、放流事業を行ったり、釣り大会を行うなどしてその知名度向上に取り組んでいます。

アイナメは冬の釣り物だが旬は初夏

アイナメは寒い海に多い魚のため、北日本や、瀬戸内海などの冬季に水温が下がる内湾に多く生息しています。そのため冬から春にかけて活動が活発になり、餌をよく食べます。

またこの時期はアイナメが産卵のために沖の深いところから浅瀬に寄ってくるため、釣りやすくなります。そのため多くの釣り人にとっては「アイナメは冬の釣り物」というイメージが強くなっています。

釣り上げられたアイナメ(提供:PhotoAC)

しかし実は、アイナメの味の上での旬は、産卵後の荒食いを終えて回復し、深場に落ちていく前の晩春~初夏だとされています。この時期の大型の個体を食べることができれば、「アブラメ」の名に恥じない脂たっぷりの身が楽しめるでしょう。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

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