半世紀の味を受け継ぐ八王子ラーメンの王道。八王子が誇るべき一杯『トモエ』
西八王子の地元で愛され続ける老舗『ラーメン専門 トモエ』。50年の歴史と家族の温かさに支えられた一杯は、優しい甘みとキレのある醤油スープ、パツパツ食感の細麺が特徴です。別皿のピリ辛高菜で劇的に変化する味わいも必見。世代を超えて親しまれるその魅力を紹介します。
駅から遠くても訪れたくなる味
中央線西八王子駅から徒歩20分、京王高尾線めじろ台駅から徒歩10分と、決してアクセスが良いとは言えない場所に『トモエ』はあります。 西八王子駅南口から中央線側道を歩き、中散田公園を左折すると、やがてラーメンの幟が見えてきます。
少し歩いてでも食べたいと思わせる立地に、地元での根強い人気と愛着が詰まっていると言えるでしょう。
車での来店も安心。店舗脇に1台、店舗奥に4台分の駐車スペースがあります。
世代を超えて愛される空間
席数は17席(カウンター7席、4人掛テーブル2卓、2人掛テーブル1卓)。平日の15:00頃のアイドルタイムでもお客さんの姿が途切れることなく見られました。常連の若者や中年男性に加え、近隣の高齢の方も一人で訪れるなど、世代を問わず地域の日常に溶け込んでいます。
卓上には各種調味料が置かれ、お好みで味変も楽しめます。
半世紀の味を紡ぐ地元老舗の麺
メニューは豊富で、ラーメンをベースにトッピングでバリエーションを展開。
麺は地元八王子の老舗『田村商店』製の生麺を使用しています。
この日は店主の弟さんが厨房を担当。おすすめは『ラーメン』とのこと。さらにサイドメニューの『高菜』については「ぜひ別皿で注文して味変を楽しんでください」とアドバイスをいただきました。
変わらぬ旨さに込められた老舗の矜持
『ラーメン(800円)』と『高菜(400円)』を注文。ラーメンにはチャーシュー、メンマ、海苔、ナルト、玉ねぎといったシンプルながら八王子ラーメン王道のトッピングが並びます。
スープは優しい甘みとまろやかな旨みに始まり、後から醤油ダレのキレが追いかけてきます。刻み玉ねぎのシャキシャキ感がアクセントとなり、奥深い味わいにレンゲが止まりません。
麺は加水率低めの細ストレート。パツパツとした小気味よい食感が特徴で、スープとの一体感が見事です。
チャーシューはモモ肉を使用し、適度な脂と噛み応えのある食感が楽しめます。
高菜で楽しむ味変
別皿の『高菜』は豆板醤で炒められたピリ辛仕立て。ラーメンに投入すると、発酵による旨みと辛味が加わり、スープが一気にキリッと引き締まります。シャキシャキとした食感も加わり、最後まで飽きることなく楽しめる一杯に変化します。『高菜ラーメン』もありますが、ぜひ『ラーメン+高菜』で味変を試してみてください。
『トモエ』は、50年にわたり地域に愛されてきた八王子が誇る老舗。まろやかでキレのあるスープとパツパツ細麺の相性は抜群です。さらに別皿の高菜で劇的に変化する二度おいしい一杯は、一度は体験すべき味。少し足を伸ばしてでも訪れる価値があります。