ガザのドキュメンタリー映画「手に魂を込め、歩いてみれば」など上映 4月25日に西京シネクラブ
「山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する」ことを目的に活動している「西京シネクラブ」(大久保雅子代表)は、4月25日(土)に「4月例会」を山口市民会館(山口市中央2)小ホールで開催、2本の映画を上映する。1本は「手に魂を込め、歩いてみれば」(2025年、フランス・パレスチナ・イラン)で、上映時間は午前10時半と午後7時から。もう1本は「ドマーニ! 愛のことづて」(2023年、イタリア)で、上映時間は午後2時から。
「手に魂を込め、歩いてみれば」
「手に魂を込め、歩いてみれば」は、パレスチナ暫定自治区・ガザで撮影を続けた24歳の女性と、イラン出身でフランス在住の女性映画監督との1年間にわたるビデオ通話を記録したドキュメンタリー映画だ。
イスラエルによるガザ地区攻撃が続いていた2024年、イラン出身の映画監督セピデ・ファルシは、現地の人々の声を届ける必要性を感じていた。しかし、ガザは封鎖されており行くことはできない。そこで、カイロで出会ったパレスチナ難民を通じて知り合ったガザ北部に暮らすパレスチナ人フォトジャーナリスト、ファトマ・ハッスーナとのビデオ通話を中心とした映画の制作を決意。以後、フランスに亡命したため祖国に戻れない監督と、監督の娘と同じ年齢でガザから出られないファトマとのビデオ通話は、毎日のように続けられた。
ファトマは、空爆、飢餓、不安にさらされながらも力強く生きる市民たちの姿や、街のわずかな輝きを写真に収め、スマホ越しに伝え続けた。彼女はいつも明るかったが、度重なる爆撃で家族や友人が殺されていくにつれ、表情を暗くしていく。そして悲劇はファトマをも襲った。交流を始めてから1年がたった2025年4月15日、本作がカンヌ国際映画祭で上映されることが決定したと知り、ファトマは喜んだ。だがその翌日、イスラエル軍の空爆によって、ファトマを含む家族7人は殺されてしまったのだ。
25歳になったばかりのファトマの死は、本人が「もし死ぬのなら、響き渡る死を望む」と書いたように、世界中に波紋を広げることになる。同年5月13日、同映画祭の開会式でジュリエット・ビノシュ審査委員長は彼女の死を悼み、「ファトマは今夜、私たちと共にいるべきだった。芸術は残り続ける」と述べた。前夜には、リチャード・ギア、マーク・ラファロ、ガイ・ピアース、レイフ・ファインズなど350人以上の業界関係者が、ファトマ殺害と業界の沈黙を非難し、署名した手紙を公開した。
「ドマーニ! 愛のことづて」
「ドマーニ! 愛のことづて」は、昨年の「12月例会」に続いての上映となる。
メガホンを取ったのは、イタリアの国民的コメディエンヌ兼女優として活躍するパオラ・コルテッレージ。本作で映画監督デビューを果たし、主演も務めた。本作はイタリアで600万人を動員し、世界的に大ヒットした「バービー」「オッペンハイマー」を押しのけ、2023年のイタリア国内興行収入ランキング1位の大ヒットを記録。イタリア版アカデミー賞と言われる第69回「ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞」では最多19部門にノミネートされ、主演女優賞、助演女優賞、新人監督賞、脚本賞の主要4部門で最優秀賞に輝いた。
1946年5月、ローマにある半地下の家で家族と暮らすデリアは、夫イヴァーノの暴力に悩まされながらも意地悪な義父の介護や家事をこなし、さらに複数の仕事を掛け持ちして家計を助けていた。そんなある日、デリアのもとに1通の謎めいた手紙が届き…。
愛する娘の将来と夫の暴力に悩む主婦デリアをコルテッレージ自らが演じ、現代にも通じるテーマを、巧みなストーリー展開と新しさを感じさせるユーモラスな演出で描いている。
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チケットは、当日会場で販売。各回の料金は、一般1800円、19歳から25歳まで1000円、18歳以下800円。電話予約(TEL083-928-2688)すれば、一般料金のみ1500円に割り引きされる。