料理は「五味+1」で決まる!プロが教える記憶に残る仕上げのひと手間
香り、食感に辛味…料理を格上げする最後のひと手間とは
「五味+1」が味の決め手になる
仕上げのひと手間が記憶を残す
僕は「五味 (甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)」を整えるだけでは足りないと思っていて、そこにもうひとつ要素を加えると料理が一気に化けると考えています。その“+1” は香り、食感、辛味のいずれか。味のバランスが取れたあとに、どれかを足すかで料理の印象はまったく変わるんです。
まず香り。これは料理の「余韻」を決める要素。たとえば鶏の照り焼きにゆずを加えれば、香りが鼻に抜けて、同じ味でも軽やかに感じる。
次に食感。ナッツや野菜チップスを少し添えるだけで、カリッとしたコントラストが生まれてひと口目の印象が強くなる。
そして辛味。唐辛子や山椒のような刺激をほんの少し効かせると、味が締まって切れが出る。
料理というのは、うまいだけではなかなか記憶に残らない。そこに香り・食感・辛味みたいな感覚のレイヤーを一枚重ねると、食べた瞬間にその料理の個性が立ち上がるんです。だから僕は、最後の“+1”をどう入れるかを常に考えています。家庭でも同じで、唐揚げにレモンを搾るだけで味が締まるし、冷奴に七味唐辛子をかけるだけで驚くほどうまくなる。こういう小さな差を意識できるかどうかで、日常の料理が一気に格上げされると思っています。この“最後のひと手間”がとても大事なことなんです。
料理を構成するのは五味だけではない
料理は、五味のバランスだけで完成するわけではない。仕上げに香り・食感・辛味の+1を添えることで、同じ料理でも余韻が変わり「また食べたい」につながる。照り焼きにゆず、ナッツで食感を足す、唐辛子でキレを出す——この”+1″が最大のスイッチになる。
さまざまな「仕上げの+1」
香り
お吸い物にゆずを入れれば爽やかに
辛味
豆腐に七味唐辛子を加えればピリッとアクセント
食感
サラダにナッツをかけるといつもと違う食感に
香りは強く記憶に結びつく。お吸い物にゆず、豆腐に七味唐辛子、サラダにナッツ。どれも家庭で簡単にできる、+1の香りづけである。味覚を壊さず余韻を伸ばすことで、普段の一皿が印象的なごちそうに変わる。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』著:鳥羽周作