パ・リーグ球団別週間MVP 日本ハム・レイエスが猛打爆発で12球団1位、ソフトバンク近藤は復調2発
レイエスが球団外国人新記録の23試合連続安打
先週のパ・リーグは首位のソフトバンクが3勝2敗と勝ち越した一方、2位の日本ハムが1勝3敗1分けと勝ち星を伸ばせず。ソフトバンクの優勝へのマジックナンバーは15となった。
5位のオリックスは、楽天に3連勝するなど4勝1敗と勝ち越しに成功。3位・ロッテまで5.5ゲーム差と、クライマックスシリーズ進出へ粘り強い戦いを見せている。
SPAIAでは8月27日から9月1日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
日本ハムのフランミル・レイエスが12球団トップとなるwRAA5.7をマークした。8月28日の楽天戦で2本のアーチを含む3安打で今季5度目の猛打賞を記録するなど、週間で18打数9安打の打率.500、3本塁打、5打点。8月は打率.403、8本塁打、23打点、OPS1.208と月間MVPの有力候補となる大活躍だった。
また、8月2日のソフトバンク戦から23試合連続安打をマークし、外国人の球団記録を更新。1951年・大下弘、2007年・森本稀哲(現外野守備走塁コーチ)の球団記録「24」にも王手をかけており、今週は記録更新なるかにも注目が集まる。
藤岡裕大が週間10安打、西川龍馬は2戦連続4安打
歓喜の瞬間が刻一刻と近づいているソフトバンクでは、近藤健介がwRAA4.2でチームトップだった。1日のロッテ戦で2戦連発となる19号ソロを含め3安打、週間でも18打数7安打の打率.389と打棒爆発。7月は打率.200、8月も打率.256と苦しんだ夏場を乗り越え、リーグ唯一の3割打者が復調気配を漂わせている。
3勝3敗だったロッテでは藤岡裕大がwRAA3.2でチームトップだった。先週は6試合中5試合でヒットを放ち、うち3試合でマルチ安打、1試合で3安打猛打賞を記録。24打数10安打の打率.417と打ちまくり、先週リーグワーストのOPS.644だった打線の中で一人気を吐いていた。
5位のオリックスでは、西川龍馬がチームトップのwRAA3.1を記録した。8月31日の楽天戦、9月1日の同戦で自身初の2試合連続4安打と快音を連発し、週間でも16打数9安打の打率.563をマーク。逆転でのCS進出へ正念場のチームにおいて球界屈指の巧打者が存在感を発揮している。
平沼翔太が復帰後4戦で8安打、浅村栄斗が1カ月ぶりアーチ
今季CS進出の可能性が消滅した西武では、平沼翔太がwRAA2.8でチームトップだった。ケガのため戦列を離れていたが、8月29日に3カ月ぶりに一軍登録されると、その日のロッテ戦に即スタメン起用され、4安打2打点と快音を響かせ勝利に貢献。4試合に出場して16打数8安打の打率.500をマークと、ブランクを感じさせない活躍を見せていた。
1勝3敗1分けだった楽天では浅村栄斗がチームトップのwRAA1.8をマークし、復調気配だ。不振のため8月17日の西武戦からスタメンを外れたが、25日の西武戦で復帰すると、28日の日本ハム戦で約1カ月ぶりとなる11号ソロを放ち、勝利に貢献。3年ぶりのCS進出へ主砲の復活は欠かせないだけに、9月のラストスパートに期待がかかる。
レギュラーシーズンも残すところ約1カ月。ソフトバンクの独走でのペナント制覇が確実な状況となっている中、焦点はCS争いへと移りつつある。まだまだ暑さの残る9月の戦いを勝ち抜くには、週間MVPに輝いた選手たちの活躍がひとつのカギとなるだろう。
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記事:SPAIA編集部