トム・クルーズ、『Sinners』を「劇場で観るべき」と絶賛 ─ ライアン・クーグラー&マイケル・B・ジョーダンの新作に敬意
ライアン・クーグラー監督、マイケル・B・ジョーダン主演による大ヒット最新作『Sinners』について、トム・クルーズが自身のSNSで強い賛辞を送ったことが話題となっている。
投稿されたのは、劇場での『Sinners』掲示の前に立つクルーズの写真とともに添えられた、こんなコメントだ。「ライアン、マイケル、そしてキャストとスタッフ全員におめでとう。『Sinners』は劇場で観るべき作品であり、エンドクレジットまで見逃せない!」
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「劇場で観るべき映画」──ハリウッドを代表するアクションスターにして、映画館体験の伝道者でもあるクルーズがこの言葉を贈る時、それは作品への最大級のエールでもある。主演を務めたマイケル・B・ジョーダンも「愛とサポートに感謝します!」と応答し、敬意を示した。
『Sinners』は、1930年代のミシシッピ州デルタ地帯を舞台にしたヴァンパイア・スリラー。双子の兄弟スモークとスタック(いずれもジョーダンが演じる)が地元に戻り、酒場を開業するも、思わぬ“闇”と向き合うことになる。ヴァンパイアというジャンル的モチーフに加え、ブルース音楽や黒人による経済的自立(ブラック・オーナーシップ)といった要素が物語に深く織り込まれている。
監督のライアン・クーグラーにとっても、本作は特別な作品だ。彼は自身の叔父のへの敬愛をもとに物語を紡いだと語っており、商業映画でありながら極めて個人的な体温が宿るフィルムに仕上がっている。注目すべきは、クーグラーがワーナー・ブラザースとの契約において、25年後に作品の権利を自身に戻すことを前提とした異例の条件を実現させたことだ。
作品は興行的にも成功を収めており、公開から3週で全世界累計興収は2.4億ドルを突破。米国では2週連続で首位に立ち、Rotten Tomatoesでは批評家スコア、観客スコア共に97%という極めて高い評価を獲得している(本記事時点)。
トム・クルーズは『Sinner』を絶賛した後、『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のワールド・ツアーに旅立っている。多忙な中で『Sinners』を劇場で観るべき作品として自ら推薦した背景には、映画館の未来を見据える彼なりの信念もあるのかもしれない。
アメリカで大きな話題となっている『Sinner』だが、日本公開予定は伝えられていない。