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大竹しのぶ「ひと言、ひと言の台詞に文学を、歴史を、人間を感じます」 名作舞台『女の一生』製作発表会見

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(左から)風間杜夫、高橋克実、大竹しのぶ、段田安則

2020年11月2日(月)から東京・新橋演舞場にて上演される舞台『女の一生』の製作発表会見が9月30日(水)、都内で行われ、主演の大竹しのぶ、そして段田安則高橋克実風間杜夫が安孫子正・松竹株式会社副社長と共に出席した。

本作は明治、大正、昭和の戦中を生きた一人の女性・布引けいの半生を描いた名作舞台であり、杉村春子が1945年の初演から947回も演じた代表作である。

安孫子が「新しい作品を作るのも大事だが、従来からある作品をその時代時代の中で継承していく事も大事」と考えて令和の世になっても本作を受け継いでいきたい、そのためには大竹に主人公を演じていただきたい、と願った結果、今回の上演が実現した事を喜びながら語った。

段田安則

続いてけいの夫であり、堤家の長男・伸太郎役を演じると共に本作の演出も務める段田がマイクを握る。「本作は終戦の年の4月、渋谷の道玄坂でノーギャラで上演したのが最初です。今回はノーギャラではありません」と笑いを誘う。当時は空襲警報が発令されると劇場から外に出て避難し、警報が解除されるとまた劇場に戻って芝居を続けたという背景を説明し、「観客は命がけで舞台を観、役者も命がけで芝居を演じていた。そういう力を演劇は持っているんだと感じた」と語りつつ、コロナ禍の中、「舞台に立てる事は当たり前の事ではないんだと感じた。今回も命がけで挑みたい」と力を込めた。

大竹しのぶ

布引けい役に初挑戦する大竹は段田の言葉を踏まえつつ「昭和20年にこの芝居が生まれた事からいろんなことを考えさせられます。杉村春子さんがお亡くなりになるちょっと前にドラマで共演し、その時に戦中当時の演劇の実情~空襲から検閲まで話を聴き、『あなたは自由にやれていいわね。自由な時代に生まれて自由に芝居ができるんですから。頑張りなさいね』とおっしゃってくださったことを思い出します」と懐かしそうに口にし、「布引けいがイキイキと生きられるような芝居を皆で作りたい」と意気込む。また作品についても「ひと言、ひと言の台詞に文学を、歴史を、人間を感じます。ここで私たちが、50年後、100年後の未来にも“布引けいが生きていたんだよ”と、伝えられるいい芝居を作りたい」と抱負を述べた。

高橋克実

伸太郎の弟・栄二役を演じる高橋は「私は60歳ですが、この中では1番の年下で……」と実年齢について語り出すと「何でそんな事を言うのよ~」と大竹が笑顔でツッコミ。続けて「それぞれの役の一生も同時に描かれる作品です。僕は今回たくさんカツラをかぶらせていただきます。19歳から59歳まで(笑)。ちらしを配っても『(かつらの写真なので)どこに(高橋が)出ているの?』と知り合いに言われまして。そのくらいいいカツラを作っていただきました。合計3パターン被りますが、舞台が終わってから買い取るかどうか……」と髪ネタをさく裂。後程の質疑応答でもカツラの話になり、「栄二の最後はカツラを取って素の高橋克実(坊主頭)で演じるのか?」と問われると「過去演じられたキャストさんが皆剛毛で(笑)、おそらく最後もカツラをかぶっているかと」と答えるとキャストも取材陣も大笑いとなっていた。

風間杜夫

伸太郎たちの叔父・章介役の風間は2009年に劇団新派で本作が上演された時、出演している。「今回高橋さんが演じる栄二を当時は僕が演じていました。でも今回高橋さんの栄二役はどうなんでしょう? 私は疑問に思っているんです。これが今回の成功のカギとなるでしょう。昨日本読みの稽古があったんですが、高橋くんは文学座の北村和夫さんの芝居を盗んでいるようで(笑)、しかもそれが笑いを取る芝居で、笑ってはいけない所で笑ってしまうのでこれからの稽古が楽しみです」というと、隣で高橋そして大竹が何度も噴き出していた。

高橋さんも大竹さんも笑顔!

質疑応答ではコロナ禍の自粛期間中の生活について質問が寄せられた。皆予定されていた芝居が何本も中止となったと語るが、風間は「夕方から近所をウォーキングして、7時頃好きなお酒を飲んで気が付くと1時になっていて寝るとウォーキングの疲れからかぐっすり眠れて。そして目が覚めると10時頃になっていて。朝食というよりはブランチだからガッツリ食うと眠くなって昼寝して……を繰り返していたら見事に太りました。これはお相撲さんが身体を作る時の生活だな。それをやってしまっていたとハタと気が付いて今調整中です」と笑いながら語っていた。逆に高橋は平日昼に生放送のワイドショー出演をしていたため「普通に忙しかったですね」と困ったように応えていた。

また大竹はこれまで『ピアフ』のエディット・ピアフ、また『欲望という名の電車』のブランチなど一人の女性の生涯を通して演じる機会が多い。各キャラクターに共通する点を聴かれると「皆、必死に生き抜いたという点が共通していると思います。そんな女性は今の時代にもいるので(観客も)共感できると思います」と見どころを含めてコメントしていた。

取材・文・撮影=こむらさき

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