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寝ているときに、よく足をつる(こむら返り)。それ熱中症の初期症状の可能性があります

TBSラジオ

先週のメッセージテーマは「信じられない!」。
こんなメールをいただきました。

東京都・46歳 ラジオネーム・ふくぶく さん。

まさに、昨日、何度も「信じられない!」と叫びました(泣)
私は、両脚同時につったのです。昨日は毎週通っている水泳教室の日でした。合計で2300m程泳ぎました。たしかに、いつも以上にバタ足の練習を多めにしましたが、まさか両脚の内ももを同時につるなんて!しかも、泳いでいる途中...こんなところ、初めてつりました(;_;)がんばりたいという気持ちだけではどうにもならないお年頃です。生活情報でつり対策やってもらえませんかー?笑

ということで「足のつりについて」さっそく調査してきました!


今回、話を伺ったのは、「スーさん、これいいよ」火曜日の月1レギュラー、医師で医療ジャーナリストの森田豊さん。

まずは、そもそもなぜ 足をつる=こむら返りが起こるのか?
そして、そのメカニズムについて伺いました。

こむら返りの原因とは?

森田:足がつるという症状は、こむら返りと同じことで、ふくらはぎなどの筋肉のけいれんのことを言います。自分の意志とは無関係に、強い筋肉の収縮が突然生じて、時に痛みを伴います。(医学用語では、有痛性筋痙攣と呼びます)ふくらはぎだけではなく、足の裏、かかと、太ももなどで起こることもあります。寝ている間に起きることが多いのですが、激しい運動や筋肉を使い過ぎた後にも生じます。激しい運動や、汗をかいた後に、マグネシウムなどの電解質が不足して生じる例が多く報告されています。また、水傾向にあると、血液の流れが悪くなって、電解質の異常を悪化させるので、足がつりやすくなります。原因がはっきりとわからない例もあります。マグネシウムという電解質は、収縮した(ちじんだ)筋肉をゆるめる働きをしているんです。ですので、マグネシウム不足では筋肉をゆるめにくくなり、足がつる原因の多くとなるんです。カルシウムも筋肉の収縮に大きく関わっているので、カルシウム不足なども原因となります。

足をつる=通称では、こむら返りと言われますが、医学用語で「有痛性筋痙攣」というそうです。

ちなみに、こむらがえりの「こむら」はふくらはぎのことを指します。その名の通り、ふくらはぎに起こることが多いですが、足の裏や指、太もも、胸など、体のどこにでも発生します。こむらがえりは、強い痛みがありますが、ほとんどの場合は数分間でおさまります。

寝ている間に起こるのは、起きているときに比べて脱水状態になりやすいからだそうです。

どのような人がなりやすいか?そして、対処方法は?


森田:足がつった時には、つった筋肉をゆっくりと伸ばす、伸展させるようにします。筋肉の冷えとか、脱水が足のつりを悪化させていることもあるので、水分をしっかり取り、つった筋肉を冷やさないようにしたり、軽いマッサージをして筋肉を和らげるなどすることをお勧めします。水泳は運動の強度が大変高いスポーツ。足のつりが起こりやすいと言えます。また、熱中症の初期症状として生じることもあります。


ラジオネーム・ふくぶくさんは、水泳をしていてつったそうですが、水泳はなりやすいと言えるのだそうです。

ポイント!
熱中症の初期症状として起こることがあるので、この時期に、暑い場所にいて、足がつったときは熱中症を疑うことも必要です。いずれにしろ、水分・ミネラルの補給を心がけましょう!

足のつりが起こりにくいカラダにするための予防法は?


森田:電解質不足が原因の場合には、日常の食生活で食材を意識して取ることも大切です。マグネシウムは、ワカメ、ヒジキなどの海藻類のほか、大豆食品(豆腐、納豆など、)ナッツ類に多く含まれています。 また、カルシウムは牛乳やチーズなどの乳製品、ししゃもやしらすなど、骨ごと食べられる魚に多く含まれています。運動中や就寝時は、スポーツドリンクなどで水分とミネラルを補給することが大切です。この夏は暑いので、熱中症での足のつりも予防してもらいたいです。


普段からの食事が大事。そして、運動中、就寝時は水分・ミネラルの補給を心がけましょう。

そして、もうひとつ。予防と対処として、森田さんおすすめの、簡単に筋肉をほぐせるストレッチがあるそうです。
それが「波止場のポーズ」。波止場や港で、石原裕次郎さんが片足を台に乗せるポーズ。これを行うと予防になるそうです。

①30~50cmの台または椅子に右足を乗せます。
②右足に体重をかけ、もう左足はかかとを上げないようにして、太ももとふくらはぎの筋肉を伸ばします。
③息を吐きながら7秒キープして、今度は左足を乗せて行います。これを、15回ずつ繰り返すとふくらはぎや太ももの筋肉がストレッチされます。


これを運動の後に行うと予防に。また、足がつってしまったときに、伸ばす動作として行うことも良いそうです。

最後に、森田さんから、「繰り返し生じたり、運動と関係なく生じるようなら医療機関への受診をお勧めします。甲状腺、腎臓、肝臓の働きの異常、糖尿病などによって生じることもあるからです。」とのことです。
「運動してないのに、よくつるなあ」というときはお気を付け下さい。

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