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管理釣り場スタッフが教える「夏のエリアフィッシングの魅力と攻略法」

TSURINEWS

エリアトラウトで釣れたニジマス(提供:週刊つりニュース中部版・服部鱒宏)

今回は、平谷湖フィッシングスポットの管理人として、また8年間ほぼ毎日行ってきた初心者ルアー教室のインストラクターとして、感じたことを生かして皆さんにエリアトラウトの楽しみ方と攻略法を紹介したい。

エリアトラウトの楽しみ方

昨年の春以降、外出や遊びが限定されるなか、釣りは人混みとは対照的なアウトドアで行う安全なレジャーということで、多くの注目を集めている。中でも管理釣り場のエリアトラウトフィッシングは、魚が放流されていて足場が良く、トイレがあって釣り場によっては食堂やBBQコーナー、宿泊施設も併設している。

夏休みの親子釣行にも最適(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

受付

釣り場に着いたら、受付でチケットを購入する。料金体系はさまざまあり、釣り人によって大人、女性、子ども、シニア、ファミリーなどの料金設定がある。さらに釣りをする時間によって一日券、午前券、午後券、時間券などを選べる。自分のプランに合わせてチケットを選ぼう。

レギュレーション確認

使用できる(できない)ルアーやタックル、魚のへ接し方、釣り場内での行動、守ってほしいマナーなどが記されている。釣り場ごとに独自に定めてあるので、HPでの事前確認や現地で読んで、レギュレーションを守った上で楽しもう。

レンタルタックル

初めて体験する人や手ぶらで来た人にも楽しんでもらえるよう、多くの釣り場ではレンタルタックルを用意している。平谷湖では、使って上達できるタックルを、利用ごとに整備・消毒して有料で提供している。

レンタルタックルでお手軽に(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

釣り教室を利用

管理釣り場には施設管理のスタッフがいて、タックルの取り扱い方や釣り方を教えてもらうことができるので、初めて釣りをする人でも安心だ。

平谷湖では初心者向けのルアー教室をほぼ毎日無料で開催している。教室は8年を経て定着し、これを目当てに来場する初心者も増えてきた。この他、フライフィッシング教室や中・上級者向けのエキスパートルアー教室も開催している。

夏のエリアの特徴と魅力

ターゲットであるトラウトが冷水を好むため、冬がハイシーズンというイメージのエリアフィッシング。冬に営業している管理釣り場は都市近郊にも多く、近い・便利・手軽というエリアフィッシングの魅力そのもので、釣り物が少なくなる冬のルアーフィッシングの中心になっている。

それに対し、夏に営業している管理釣り場のことを、ここでは夏のエリアと呼ぶことにし、その攻略法を平谷湖を例にとって紹介したい。

平谷湖は標高約千mの高原に立地しており、都市部とは気温が5~10度も低いため、川から水を取り入れて気温や水温が高くなる夏でも営業できる管理釣り場だ。冬は湖面が凍結し釣りができないためクローズとなる。冬は都市近郊エリア、夏は高原エリアと巡れば、一年を通してエリアフィッシングを楽しめる。

高原のエリアなら夏でも快適(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

夏はレジャーやスポーツなど、人が活発に活動するシーズンだ。エリアフィッシングとともにBBQ、コテージでの宿泊、エサ釣り、魚のつかみ取りなどのアクティビティを家族やグループで楽しんでほしい。

厳しい暑さの都会から逃れ、避暑を兼ねて釣りができることも、夏のエリアフィッシングの大きな魅力だ。

サマートラウト攻略法

夏のエリアフィッシングの攻略のキモをご紹介しよう。

場所選択で攻略

エリアフィッシングでは、ポイント(釣り座)選びが最も優先する項目になる。管理されている釣り場ということで、ポイント選びをおろそかにしがちだが、他の釣り同様にポイントにはこだわってほしい。

夏のエリアの好ポイントは、水の動きのいい所だ。逆に冬は水の動きはそれほどでもないが、水温が高い所の方が好ポイントになる。季節によって好ポイントになる条件は違う。

夏の好ポイントの代表はインレット付近。エリア内の水より冷たく、溶存酸素が豊富な川からの水が流入するインレットに、元気な魚が集まってくるからだ。

好ポイントのひとつであるインレット付近(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

次に意図的に設置された装置よって水が動かされる、水車やリプル(水平型水車)の流れ付近。水車は主に表層の流れを作り、水面にはさざ波を起こして、酸素の供給と遮蔽の効果があり好ポイントとなる。

水車やリプル付近も狙い目(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

またリプルは上下の対流を起こすことにより、底層へも酸素供給を促し、魚の居心地のいい環境を作り出す。リプル を各エリアの中央付近に設置することによって、場所ムラが少なくなるよう工夫している。

時間で攻略する

日が昇り切った真夏の日中は、水温が20度近くに達することがある。そんな日でも、気温の低い早朝は真夏のチャンスタイムだ。土日祝日の放流狙いや平日は朝イチの活発な時間帯を狙おう。

日中は風が吹くタイミングや、雲が流れてきて日陰になるタイミングが狙いめ。風により水面にさざ波が立つと、水中に空気中の酸素が取り込まれ活性が上がる。

また、魚から釣り人が見えにくくなって(遮蔽効果)警戒心が解かれ、魚は興味があるものに素直に反応し釣りやすくなる。雲により日陰になると、まぶしくてうつむき加減の魚たちが上を向き、ルアーに向き合うようになってくれる。

さらに太陽が周囲の山に沈み、日影が増えてくる午後も活性が上がる。平谷湖では日が沈むとヒンヤリと涼しく感じる。トラウトにとっても過ごしやすくなり、再び活性が上がるのだ。

続いて夕方にもチャンスが訪れる。午後4時からのエサやりタイムに向けて、3時ごろから活性が上がってくる。夏は時間を意識して攻略するといい。

サイトで楽しもう

平谷湖をはじめ、夏のエリアはクリアウォーターが多い。クリアウォーターの楽しさはサイトフィッシングができること。自分の操るルアーにバイトしてくる姿を見ての釣りは、普段の生活では体験できないルアーフィッシングならではのドキドキを味わえる。

サイトフィッシングで水中をイメージ(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

見て釣る重要性

クリアウォーターでは水中を見て観察することが重要だ。まずはポイント選び。どこにやる気の魚がたくさんいるのかを知り、最優先するポイントを選ぼう。

次に自分の操るルアーを見て、意図する通りルアーを操ることができているのかをチェックできる。「このルアーの適正スピードはこんなに速いのか」、「このルアーはレンジキープしやすい」、「こう操作すると、こうアクションする」などマッディーウォーターでは気づかなかったことを、水中を観察することによって知ることができる。

さらに大切なのは、1投ごとに自分のルアーの周囲の魚を観察することである。「食い上げてくるのでもう少し下のタナを狙おう」、「ゆっくり巻くとチェイスはあるが食わない」、「速く巻くと潜んでいる高活性魚が反応する」などの情報を得ることができる。

サイトフィッシングは見て楽しいのと同時に、ルアーの操作、魚の習性などを知り、水中をイメージすることができるようになる。観察して推測し、実践してみる。そこから得られた水中のイメージは、手掛かりが少ないマッディウォーターでも生かすことができる。

クリアウォーター攻略のコツ

クリアウォーターは水中が見やすいメリットがある反面、魚からは釣り人が見えているというデメリットがあることを忘れてはいけない。クリアウォーターならではの不利な点を知り、対処することが攻略のコツだ。

メリットとデメリットをしっかり理解しよう(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

水中への観察力を強化する必要もある。まずは水面のギラつきを減らし視認性を向上させる偏光グラスを、目の保護も兼ねて着用してほしい。

立ち位置も重要。水面が山や林など影を反射する方向にポジションを取ると、水中が見やすくなる。一方水面が空を反射する方向にポジションを取ると水面がギラつき、水中が見えずやみくもにルアーを投げるだけになりかねない。

タックル&ルアー

サマートラウト攻略のタックル&ルアーについて解説しよう。

タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

スプーン

6月ごろまでは表層からボトムまでと広かったタナも、夏になると表層付近で活発にルアーを追うようになる。そこでマイクロスプーンと呼ばれるアンダー1gのウェイトも必要になる。

スプーンはマイクロタイプが主流になりつつある(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

板厚が薄く軽いマイクロスプーンは、表層を巻きやすいのと同時にゆっくり巻くことができる。放流魚と遊んだ後の日中は、マイクロスプーンを表層でゆっくり巻いて夏のトラウトに挑戦してみよう。

クランクベイト

クランクベイトでは、SRと表記されシャローランナーと呼ばれる、表層クランクが有効だ。表層クランクはマイクロスプーンよりウェイトがあり遠投ができるうえ、ゆっくり巻くこともできる。沖に逃げた日中のトラウトを、クランクベイトの遠投で攻略してみよう。

表層を引けるものが有効になってくる(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

基本操作は「ただ巻き」

スプーンもクランクベイトも、操作方法の基本は「ただ巻き」である。リールのハンドルを一定の速度で巻くことである。この「ただ巻き」を習得するには、ルアーがよく見える岸辺の表層で、次の3点に注意しながらルアーを泳がせてみよう。

(1)一定のリズム(一定のアクション)で泳ぐこと。
(2)一定のスピードで泳ぐこと。
(3)一定のレンジ(ルアーの泳ぐ深さ)で泳ぐこと。

巻き始めから巻き終わりまで(1)~(2)の「3つの一定を同時に両立する」ことを「ただ巻き」という。なぜ「ただ巻き」が基本かというと、魚はこの「ただ巻き」が好きでよく釣れることと、この「ただ巻き」から発展してさまざまなテクニックがあり、それらのテクニックが生きてくるからだ。

カラーローテーション

放流時を除いて、私のお勧めのカラーローテーションは、まずは白などの明るいカラーを使うこと。泳ぐルアーを見ながら適正なスピードで巻けているかチェックする。さらにそのルアーへの魚の反応を観察できる。

続いて派手なカラーから地味なカラーへローテーションしていく。ローテーションに迷ったら、自然に囲まれた景色に合わせてローテーションしてみよう。流れる雲の白、空の青、初夏は新緑の緑、春は桜のピンク、秋は紅葉の赤、または黄葉の黄色、夏の水色のオリーブ、水が濁ったら茶色、ペレットがまかれるなら薄茶色などを派手から地味にローテーションする。

その答えは水中を観察して、魚から教えてもらおう。クリアウォーターは学習が早く飽きやすいので、早めのローテーションは忘れずに。

トップウォータープラグで攻略

表層が熱くなる夏にクリアウォーターで釣りをするなら、サイトフィッシングが楽しい。ポッパーなどのトップウォータープラグや、デカミッツドライなどの水面系クランクがオススメ。

ポッパーはトゥイッチして小刻みに動かしたり、ジャークしてまかれるペレットをイメージして水しぶきを上げたり、またポーズさせて誘う。魚を観察してアクションの強弱、移動距離、ポーズする時間をいろいろ試して、最適なアクションを探そう。

夏はトップが熱くなる(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

デカミッツドライはただ巻きでもよく釣れるが、ルアーを操作して釣るのも楽しい。ブリブリッと動かしてポーズ。興味を持ってバイトする魚を待つ、を繰り返す。

ガバッと、あるいはパクッとバイトしたらアワセを入れる。日ごろから水生昆虫などの小さくて柔らかいものを食べているトラウトは、硬くて大きなルアーをすぐ離してしまう。ひと息入れずにすかさずアワセを入れるのがコツだ。

カラーはクリア系をベースに、クリアをアレンジしたカラーがオススメだ。

マジックジャークで攻略

現在のミノーイングを代表する釣り方がマジックジャークだ。平谷湖ではザッガー50F1やダブルクラッチ45F1などの、細身でリップの長いフローティングミノーを使う人をよく見る。

アクションはストップ&ゴーで、ロッドでアクションをつけずデジ巻きで操作する。リールハンドルをグルッと巻いてポーズを繰り返す。ポーズ中に浮き上がる場面でのバイトが多い。

浮き上がる際には、ラインにテンションをかけて垂直に浮上させることがコツ。フリーに浮上させるとルアーがキックバックして、追う魚側に浮き上がり、びっくりして追うのをやめてしまう。

タナも大切だ。表層が釣れるときは表層で、中層が釣れるときは中層まで潜らせてからストップ&ゴーをする。

なぜトップやミノーなのか

自分でルアーを操り、サイトフィッシングで魚とのやり取りを見ながら攻略する、トップの釣りやミノーイングはすごく楽しい。表層が熱くなる夏にクリアウォーターで釣りをするなら、ぜひ試してもらいたい。

また適水温を超えることもある夏は、春や秋に比べて活性の下がる季節でもある。活性が高くよく釣れる場面では、ルアーローテーションもカラーの微調整で釣れ続くこともある。

夏こそクリアウォーターを攻略しよう(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

しかし、難しい場面でのルアーローテーションは、カラーの微調整というよりはルアーの種類を変える大転換をして、魚の興味を探る必要性も出てくる。

夏こそクリアウォーターで自分の釣りの引き出しを増やし、夏のエリアをぜひ攻略してほしい。

便利アイテム

ラバーネットは全長110cmほどの柄の長いものがオススメ。キャッチ&リリースが基本のエリアトラウトでは、ネットの素材はシリコンラバー製が魚に優しくてオススメだ。

110cmほどの少し長めがオススメ(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

また、魚の口の奥にフックが刺さることもあり、ペンチ類は携行してほしい。さらに、魚に触らず素早くリリースができるリリーサーも用意しておくといい。

楽しめる未来のために

ネイティブフィールドでの楽しみは、自然と対峙して魚との会話を楽しむこと。エリアフィッシングでの楽しみは、人と人との距離が近いこともあって、ネイティブの楽しみに加え、友達や家族、また釣り場の人との会話やふれあいも、楽しみのひとつに加わってくる。

釣れた喜びを共有できる(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

そんな素晴らしいエリアフィッシングをいつまでも楽しめるよう、今はコロナ対策をおろそかにしないことが大切だと思う。管理棟に入るときや人との距離が近いときは、マスクを着用すること。

体温を測り自分の健康状態を管理すること。手洗いや手指消毒を励行することなど、昨年来みんながやってきて今では習慣ともなったこの行動を、今しばらく続けよう。その先に以前のように屈託なく楽しめる未来があると思う。また熱中症対策、日焼け対策、虫よけ対策も重要だ。

<週刊つりニュース中部版 服部鱒宏/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2021年7月23日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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