【チェーンのチャーハン行脚】第5回:れんげ食堂Toshuのチャーハン(539円)でエモい気持ちになった
東秀ではないのか。「れんげ食堂Toshu」は。
ロゴの端っこに「東秀」って書いてるから東秀でいいのかな? いや、でも「中華東秀」は別ブランドとして今でも健在だし……。
調べてみると、ちょいと違うらしい。公式サイトによると「中華の定番料理をリーズナブルに楽しむ」のが『中華東秀』で、「美味しい中華を楽しむ居心地の良い食堂」が『れんげ食堂Toshu』だと。
なるほど、たしかに内装は中華中華してなくてカフェのように居心地良好。ちょいとオシャレな東秀と考えれば良いのかな……なんて思いながら、
チャーハン・ロックオン。嬉しいことに「焼き豚増量」したらしい。価格は税込539円とのこと。
と、よく見ると……
風味と香りが特徴の「カメリアラード使用」とのこと。お米一粒一粒に旨みが染み込み、しっかりふっくら仕上がっているらしい。こういうところが “Toshu” なんだろうなぁ。楽しみ!
カンカン聞こえる。中華鍋と中華お玉が激しくぶつかり合う音が厨房から聞こえる。
このカンカン音を聞きながら待っている時間、めちゃめちゃ好きだ。目の前が厨房で、作っている最中の様子が見られたら最高。
でも、それが見られるのは、いわゆる「町中華」が多い。チェーンの中華のカウンター席で厨房が見られるってのは、もしかして稀(まれ)なのかな……なんてことを考えているうちに、
チャーハン選手、テーブル・イン。
具は、たまご、ネギ、なると、そして自慢の増量チャーシュー。だが、肉眼では見えない「カメリアラード」にも意識していきたい。
食べてみると……
なんかエモい味……。
どこかで食べたことのあるような味。何かを思い出すような味。それが実にエモーショナル。
味的には、けっこう薄い。「パンチ!」は無い。張り手でもない。そっと、頬に掌を添えられた感じがする味。なるとの食感にもホッコリだ。
しかし、他店のチャーハンよりもオイリーに感じる。そして、コメが際立っている。コメが立ちまくっている。コーティング感ハンパない。これがカメリアラード効果なのか?
──とここで、私は過去の思い出に旅立ってしまった。到着地は、今から30年も前の高校時代にまで遡っていた。
うちの高校(男子校)は、基本、カーチャン弁当。もしくは学校の向かいにある弁当屋さんの弁当。この2択だった。
でも、高2の時、校内に「購買」ができた。菓子パンやサンドイッチやラスクはもちろん、カレーライスや麻婆丼なども。
そんな購買で買えるメニューの中で私が最も好きだったのは、やはり「チャーハン」であった。
たしか価格は500円。カッポリ系、けっこうオイリーなチャーハンがドンブリ容器の中に入っている。
味は濃い濃い。コンビニやスーパーのお惣菜コーナーに売ってるチャーハンに近い。平たく言えば、ジャンク系チャーハンである。
だが!
当時は、それが実にウマかった……。
れんげ食堂Toshuのチャーハンは、良くも悪くもオイル(油 / カメリアラード)がモノを言うチャーハンである。
あの高校時代の購買チャーハンを思い出したくらいなのだから、他と比べても相当にオイリーなチャーハンと言える。
しかしながら、実にちょうどいい塩梅のオイル加減。まんべんなく米の独立感を感じる程度のオイリーさ。
これはこれでアリなのだ。薄味ながら、“お米一粒一粒に旨みが染み込み、しっかりふっくら仕上がっている” そのまんまのチャーハンと言える。
ちなみに相棒の「ワカメスープ」もジャストなチョイス。チャーハン式ねこまんまには向かないが、まさに「ワカメスープに合ってるチャーハン」なのである。
なお、食べながら書き残したメモの最後には、「おなかいっぱい。ごちそうさまでした」と書かれていた。
育ち盛りの高校時代も、購買チャーハン食べたら「おなかいっぱい。ごちそうさまでした」という気持ちになっていた。
そして今回も……おなかいっぱい。ごちそうさまでした。いつか中華東秀にも行ってみたいと思う。
参考リンク:れんげ食堂Toshu
執筆:チャーハン研究家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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