腰痛=すい炎は煽りすぎ?お酒好きが知るべき「自律神経」の罠と腰痛を防ぐ飲み方
飲み過ぎも腰痛になる!正しいお酒の飲み方とは
お酒好きが不安になる、腰痛=すい炎というネットの通説
●飲み過ぎも腰痛になる
腰痛になる一因として、急性すい炎、慢性すい炎もあげられます。すい臓は体に入ってきた炭水化物やタンパク質などを消化するすい液を分泌します。すい炎はアルコールをたくさん飲むことによりすい液の通り道が塞がり、すい臓自身が消化されてしまうという仕組みで起こります。毎日大量の飲酒をしなければそれほど心配はありませんが、インターネットにはそうした事象を煽る記事が多くあります。でも、そうしたすい炎由来の腰痛以上に、アルコール摂取による血管収縮や自律神経の乱れのきっかけの方が腰痛の原因としては非常に多いもの。
腰の痛みを紛らわすためにお酒を飲むなんてもってのほかです。もしすい炎の心配があるのであれば、病院で検査をしっかりしてお酒との付き合い方を変えましょう。お酒は飲んでいる最中は楽しくなります。その反面、体の内側から見るとアルコールの処理にてんてこ舞い状態に。そうした事態を避けるために、「酒1に対して水1」を飲みましょう。
たったそれだけでもお酒の分解を助け、体の負担は軽減されます。お酒を飲むことは交感神経が優位になり夜に本来優位になる副交感神経の働きを阻害します。水を飲むことで、肝臓の分解処理に発生する水分を補い、腸の動きを促進することができます。結果、体が正しくお酒を処理でき、腰痛を防ぐだけでなく二日酔いを防止することも期待できます。
飲み過ぎは×、腰痛持ちの酒好き=すい炎ではない
●ストレスになるお酒の飲み方はダメ
日々のストレス解消としてお酒を飲む人は多いもの。しかし、腰痛が軽くなったり不調を感じなくなる気がするのはアルコールで麻痺しているだけ。過度な飲酒は自律神経を乱して腰痛も悪化します。また、すい炎を疑うのであれば早めに病院で検査を。その上でほどほどに飲酒を楽しみましょう。
●正しいお酒の飲み方を学ぼう
お酒を飲むのであれば分解まで責任を持とう。水はお酒と1対1で飲む。胃や粘膜を守るおつまみもチョイスしよう。たった3つのことを守るだけで、ダメージが減ります。
【出典】『原因不明の腰痛は自律神経が9割』
著:小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、現職。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートや文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎)など、著書も多数。