日本は何位?「空気がきれいな国」ランキング 上位&ワースト30を紹介
世界でもっとも空気がきれいな国はどこ?
世界人口に関連した各種データを発表しているWorld Population Reviewは、2024年の「空気がきれいな国」ランキングを公開した。
これは、世界経済フォーラム(WEF)が、イェール大学、コロンビア大学と共同で開発した「環境パフォーマンス指数(Environmental Performance Index:EPI)」にもとづいて、180か国をランク付けしたものだ。
環境パフォーマンス指数(EPI)は、生態系の活力、気候変動パフォーマンス、環境衛生の3つに関連する11カテゴリ、40の指標について評価したもの。空気の質、水と衛生、生物多様性と生息地、持続可能性などの項目で、評価を行っている。
「空気がきれいな国」トップ30
「空気がきれいな国」ワースト30
ヨーロッパが上位を独占
ランキングの上位を占めたのは、ヨーロッパの国々ばかりだ。これは欧州諸国が地球環境改善のための取り組みを推進していることに関係があるだろう。例えば、10位のデンマークは、前回の10年前のランキングからEPIスコアが大きく伸びた国だ。
欧州では森林破壊に関連する製品の販売・輸入を禁止するほか、2030年までにEUの陸・海域の20%以上を再生させる「自然再生法」が成立するなど、環境への取り組みを世界で先駆けて行っている。これらの取り組みが、きれいな空気につながっている可能性がある。
ランキング下位の国は途上国
一方で、「空気がきれいな国」ランキングの下位に並んだのは開発途上国ばかりだ。開発途上国では、化石燃料に依存して工業化が進んだり経済が発展したりするケースが多い。また、都市部に人口が集中しており、自動車の排気ガスや冷暖房などの影響もあり大気汚染が進みやすい。
「二酸化炭素排出量が多い国」ランキングの上位に入る国(中国、インドなど)は、「空気がきれいな国」ランキングの結果が著しくないのは当然と言えそうだ。
日本は27位
日本は、世界180か国中27位だった。日本は森林が多い森林大国であり、二酸化炭素が吸収されている可能性がある。
しかし、日本は「二酸化炭素排出量が多い国」ランキングで5位になるほど、世界的にみても二酸化炭素の排出量が多いことを忘れてはならない。とくにエネルギー部門での排出が多く、日常的な電気、ガスの使用や、ごみの焼却などからも多くの二酸化炭素が排出されている。
この結果を見て、日本も、そして世界の国の空気がこれ以上汚くならないように、自分たちにできることを考えていこう。
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The Air We Breathe: Global Update|World Population Review Newsletter
Cleanest Countries in the World 2024|World Population Review