市川・本八幡のバラエティ豊かな絶品グルメ9選! 普段のランチにも、ハレの日のディナーにも。
千葉の大規模住宅街である市川・本八幡エリアは、グルメ激戦区。飲食店もハイレベルな店が揃う。イタリアンやフレンチから、優しい定食まで、様々なグルメを味わえるのだ。そして、忘れてはいけないのが、市川野菜。実は農業が盛んな市川では、地元で育った野菜をふんだんに使った地産地消が楽しめる。地元の新鮮な食材を存分に味わえるグルメ達をご紹介。
PIZZERIA CANTO DELLA TERRA
イタリアと日本の小麦粉が旨味を増幅
生地をかじると、小麦のふくよかな香りに鼻腔がふくらむ。店主の吉川修さんは、ナポリにいる師匠の「お前はお前のピッツァを作れ」という教えを胸に、イタリア産小麦に国産小麦を配合。小麦粉から作る天然酵母で発酵させる。日々、天候で変わる生地の顔を手捏ねの触感で察知し、ご機嫌をとることも忘れない。ミントグリーンの薪窯で焼けば、木の香りをまとう香ばしい姿に。ランチビールとの相性も申し分なし!
『PIZZERIA CANTO DELLA TERRA』店舗詳細
PIZZERIA CANTO DELLA TERRA(ピッツェリア カント デッラ テッラ)
住所:千葉県市川市南八幡3-7-10 /営業時間:平日11:30~15:00(14:00LO、月・木は休)・18:00~22:00LO、休日11:30~14:30(14:00LO)・18:00~22:00LO/定休日:水・第3木休/アクセス:JR総武線・地下鉄新宿線本八幡駅から徒歩5分
和shoku 穂々
旬の彩りに心躍る美しきプレート
旬の刺し身と、ハモやコチ、イトウリなど、9種おかずプレートのなんと彩り華やかなこと。しかも、週替わりで姿や形を変え、訪れるたびに感嘆。日本料理店で腕を磨いた代表の八木沼康雄さんは地元出身で、「お客さんは誰かしら知り合いにつながるから、嘘がつけない」と頭をかくが、真摯な姿勢が客を呼ぶ。かつお節を惜しげもなく用いた品のある出汁が、旬味の香りをやさしく引き出し、あぁ滋味深し。
『和shoku 穂々』店舗詳細
和shoku 穂々(ほほ)
住所:千葉県市川市南八幡3-7-5 山喜マンション1・2F/営業時間:11:30~13:30LO14:00(平日のみ)・17:00~22:15LO23:00/定休日:月/アクセス:JR総武線・地下鉄新宿線本八幡駅南口から徒歩5分
寿司居酒屋 まぐろのカリスマ
部位で異なる食感と味に開眼!
本マグロやインドマグロは船橋市場仕入れ。店主の中山修さんは「味と値段が比例することが多いから」と、余すことなく使い切れる一頭買いを決意した。おかげで、希少部位にだってお目にかかれる。人気は、本マグロのオールスター丼。赤身はもちろん、1頭から数百グラムしか取れない脳天、中とろ、おみやげにも人気のツナと、まさにマグロスターの贅沢競演。風味多彩で、昼酒にもつい、手を出したくなる。
『寿司居酒屋 まぐろのカリスマ』店舗詳細
寿司居酒屋 まぐろのカリスマ
住所:千葉県市川市南八幡4-3-17 斉藤ビル1F/営業時間:12:00~14:30LO・17:00~22:30LO/定休日:不定休/アクセス:JR総武線・地下鉄新宿線本八幡駅から徒歩1分
青海
旬野菜の底力を引き出すおふくろの味
店主の龍野美紗子さんが、娘2人と妹と切り盛りするのは家庭料理の店。牛肉だけはちょっと贅沢に松阪牛を。けれど、圧巻なのはカウンター上の常備菜だ。カボチャや大根の煮物は砂糖と醤油で、サツマイモは最後にレモンを加え、「素材の力を信じて」ひと晩かけて、ゆっくり味を含ませる。どのお総菜もやさしい香味が引き出され、男性や外国人客も虜に。厚削りと花がつお出汁の味噌汁にも、ホッ。
『青海』店舗詳細
青海(あおみ)
住所:千葉県市川市新田4-17-14/営業時間:11:30~14:00/定休日:水・日・祝/アクセス:JR総武線市川駅から徒歩7分
SOBA I SBA いさと
余韻に浸りたくなるそばずくめ
黒糖を用いる返しを2年半寝かせたまろやかなコクのつゆの独創的なこと。「このつゆに合うそばを作ったんです」と、店主の斎藤順三さん。丸抜きのソバの実を丁寧にピッキングし、そば粉の粒が揃わぬよう、石臼で手碾(ひ)き。ふるいにかけず、食感の妙を生む。ソバの実や薬味が満載の焼き味噌、注文ごとにそば粉を練り上げるくず餅風など、コースは贅沢の極み。庭を望む居間の気張らぬ風情で、ゆるりと堪能したい。
『SOBA I SBA いさと』店舗詳細
SOBA I SBA いさと(ソバ イズバ)
住所:千葉県市川市国府台1-12-9/営業時間:12:00~15:00ごろ(予約優先、売り切れ次第終了)/定休日:月~木/アクセス:京成本線国府台駅から徒歩20分
La marge
ワインを愉しむ大人のビストロ
ラフな空気感は、店主の石郷岡勝(いしごうおかまさる)さん、ルミさん夫妻が醸し出す“抜け感”のせい。「うちはハレの日に似合わない」と謙遜するも、おまかせコース5280円~を予約した人が「おめでとう!」と乾杯する光景が日常だ。季節を感じる各地の産直食材を使い、繊細さと大胆さが同居する皿は、スパイスやハーブがふわっ。ワインは二人が惚れ込むナチュール(自然派)中心に、小さな醸造所の個性的なものを揃えている。例えば、イカとアナゴの前菜には、口触り柔らかな微発泡白を。「ボトルなら開栓から変化する風味を愉しめます」と、ルミさん。料理と好みに合う1本を選び、食べて飲んでを繰り返すうち、果てしなく晴れやかに。
『La marge』店舗詳細
La marge(ラ マルジュ)
住所:千葉県市川市市川南1-6-21/営業時間:18:00~23:00(土・日は17:30~22:30)/定休日:火休/アクセス:JR総武線市川駅から徒歩2分
cuisine française Lupin
優雅で温かな時間が流れる別世界
ディナーは6270円のコースただ1つ。苦手な食材を伝えたら、あとはオーナーシェフ・山田勝好さんが熟考して織りなす献立を心ゆくまで楽しめる。アミューズからデザートまで全7皿を2 ~ 3時間かけて味わうが、どの皿もシンプルながら、想像力をくすぐられるアイデアがひそみ、歓声の連続だ。「釣ったその場で食べているアウトドア感を表現しました」と言う和歌山産の熊野鮎のポワレは、グリッシーニで作った枝をくわえ、木の葉を敷いた特注皿にのって登場。運ばれてきた途端、自然の風景が浮かぶではないか。デザートまで驚きは続き、並ぶアメリカンチェリーに遊び心ある仕掛けが。頰がゆるみっぱなしになる夜を約束だ。
『cuisine française Lupin』店舗詳細
cuisine française Lupin(キュイジーヌ フランセーズ ルパン)
住所:千葉県市川市南八幡3-8-13 シャトーデザールクボタ101/営業時間:11:30~13:00LO・18:00~21:00LO/定休日:月 ・第3火/アクセス:JR総武線本八幡駅から徒歩7分
Garten Cafe ぶ楽り
農家の14代目が始めた野菜カフェ
市川に農家レストランがあると聞くと驚くかもしれない。場所は国分の閑静な住宅地。その屋号からも、おしゃれなログハウス造りの店舗からも、ここが農家レストランだとは誰も思うまい。実は、江戸時代から続く農家が経営しているのだ。14代当主の石井一平さんが露地栽培した野菜や、ビニールハウスで育てた完熟トマトを使った料理を食べさせてくれる。シェフは奥様の久美子さん。「野菜がたくさん採れると、ついうれしくて多めに盛ってしまうんです(笑)」。ミニトマトや旬の野菜を盛り付けた、サラダ感覚のピザを考案したのも久美子シェフ。トマトジュースは絶品。完熟トマトを1時間煮詰めたことでトマトの濃厚な旨味を堪能できる。
『Garten Cafe ぶ楽り』店舗詳細
Garten Cafe ぶ楽り(ガルテン カフェ ぶらり)
住所:千葉県市川市国分4-3-23/営業時間:11:00~17:00/定休日:火・水/アクセス:京成本線国府台駅から京成バス「国府台病院経由北国分駅」行きなど10分の「じゅん菜池」下車3分。
トラットリア・アルポンテ 道の駅「いちかわ」
旬の市川野菜を使ったイタリアン
2018年市川市内に、日本橋浜町の名店『リストランテアルポンテ』の姉妹店が開業した。国道298号沿いに立つ道の駅「いちかわ」に併設する『トラットリア・アルポンテ』である。2019年5月、松島正さんがシェフに就任。松島さんは本店で副料理長を務めた後イタリアに渡り、帰国後、各地のレストランでシェフを歴任してきた。いしい農園の石井一平さんなど、これからの市川の農業を支える若手農家チームの「いちかわファーム」が丁寧に育てた野菜やハーブと、イタリア産チーズや、切りたてのパルマ産生ハムなどを組み合わせた、滋味あふれる本格的なイタリア料理を廉価で提供している。市川ならではのイタリア料理を、イタリアワインと一緒に舌で鑑賞させてもらおう。
『トラットリア・アルポンテ 道の駅「いちかわ」』店舗詳細
トラットリア・アルポンテ 道の駅「いちかわ」
住所:千葉県市川市国分6-10-1/営業時間:11:00~14:00(ランチ)・14:00~17:00(カフェ)・17:00~ 21:00(ディナー)/定休日:無/アクセス:北総鉄道北国分駅から京成バス「国分経由市川駅」行きなど10分の「道の駅いちかわ」下車1分
構成=フラップネクスト 取材・文=佐藤さゆり・松井一恵(teamまめ)、中島茂信 撮影=オカダタカオ、山出高士
『散歩の達人』2019年8月号より