なぜ神道は明確に定義できないのか?古代から現代まで変化し続ける「日本人の心の拠り所」の謎
神道とは何か?開祖も教典もない「日本固有の信仰」が持つ不思議な正体と歴史
神道は明確な定義ができない
神道が「明確に定義できない」と言われる本当の理由
神道は、古代から続く日本固有の信仰です。なんだ、ちゃんと説明できているじゃないか、と思われるかもしれませんが、実は右の文は「ちゃんとした説明」にはなっていないのです。たとえば、「古代」とはいつのことをいっているのでしょうか。弥やよ生い 時代でしょうか、縄文時代でしょうか、それとも日本列島に人が住むようになって以来ということなのでしょうか。また、「固有」とはどういうことでしょうか。外来の要素をまったく含まないということなのでしょうか。しかし、神道には外国から来たとされる神*も信仰されています。
仏教・キリスト教との比較|開祖がいない宗教の特異性釈迦やイエスのような「教えの源」を持たない成り立ち
そもそも一口に神道といっても、朝廷で行なわれてきたものと、各地の神社で行なわれてきたもの、庶民の間で信仰されてきたものでは、さまざま点で違いがあります。また、時代によっても大きな変化がありました。もちろん、時代によって変化したのは神道だけではありません。どの宗教も何らかの変化を経ています。しかし、仏教やキリスト教などは、神道ほど説明に苦労はしません。仏教やキリスト教には開祖がいるからです。ですから、仏教は「釈迦 が説いた教えに基づく宗教」、キリスト教は「神であるイエスが人々に伝えた教えに基づく宗教」といった説明ができます。
「日本固有」の神話と外来要素|混ざり合い変化する神々の姿大和朝廷の発展と神道の統合プロセス|自然発生から国家の絆へ
しかし、神道には開祖はなく、日本各地で自然発生的に成立したものが、大和朝廷の発展に伴って統合されていったのです。その過程で外来の要素も取り込まれました。ただ、はっきりしていることは、神道はいつの時代も日本人の心の拠り所となってきた、ということです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』監/渋谷申博