ドラッグストアで白昼堂々、4歳男児誘拐未遂 父親の素早い反応で阻止（米）
米フロリダ州マイアミビーチ、ノースビーチ地区のドラッグストアで今月8日、4歳男児の誘拐未遂事件が発生し、このたび当時の監視カメラの映像が公開された。犯人の男は白昼堂々、それも両親の目の前で男児を連れ去ろうとし、父親に阻止されていた。米ニュースメディア『CBS News』などが伝えた。
事件が起きたのは8日午前11時55分頃で、両親と一緒に買い物に来ていた4歳男児が、ドラッグストア「CVSファーマシー」の正面ドアから出ようとしたところ、入店してきたニコラス・スターナマン（Nicolas Sternaman、26）に連れ去られそうになった。
当時の動画ではまず、男児の母親が店の外に出ていくのが分かり、入れ替わるようにニコラスが入店するのが見て取れる。
するとニコラスは、母親の後ろを歩いていた男児の背後に回り込み、首を掴んで持ち上げるとそのまま外に出ようとした。
しかし、男児の後ろにいた父親が素早く反応。ニコラスを背後から抱え込んで揉み合いになり、黒のジャケットを引きはがすと店のガラスドアに叩きつけた。
一方で、2人の揉み合いに気付いた母親は慌てて店の中に戻り、床に背中から倒れた息子を抱き上げると店の奥へと連れていく。
こうして2人の周りには次第に人が集まり出し、激怒した父親が右手で拳を作って殴りかかろうとした直後、ニコラスは諦めたのか店の外に出ていった。
目撃者の一人、ザッカリー・ジェファーソンさん（Zachary Jefferson）は、「レジの前で支払いを済ませていた時だった。ふと右手を見ると、男性2人が争っていた。誰かが女性の財布を奪おうとしているのかと思った」と述べ、こう続けた。
「それはあっという間の出来事で皆がショックを受けていた。それにあの男はどこからともなく店に現れた。」
なおニコラスはその後、男児の父親と客の一人に追いかけられ、マイアミ警察に店から3ブロック離れた場所で逮捕された。ニコラスは今年1月初旬に軽窃盗容疑で逮捕され、150ドル（約2万2000円）の保証保釈金を支払い釈放されていたそうで、今回の事件では児童誘拐、加重暴行、暴行罪で起訴され、マイアミ・デイド郡の刑務所に拘留されている。
男児は誘拐未遂が起きた後、母親の手を離すことなく震えていたそうで、監視カメラの映像を見た人々は次のような声をあげていた。
「父親の反応は速かったし、母親も素早く行動した。2人ともよくやった！」
「この男の目的は何だったのだろう。誘拐ではなく、男児を傷つけるつもりだったのかもしれないね。」
「これは怖い。」
「犯罪者の厚かましさにはただ驚くばかり。」
「親は常に、子供の手を握っていなくちゃダメだよ。」
「クレイジーな奴がゴロゴロしているからね。嫌な世の中になったものだ。」
「こんなことがあるから、体を鍛えておかないといけないね。」
「誰もあの場面で、父親を助ける人がいなかったの？」
「もし私だったら、あの男を店の外に出したりしないね。」
ちなみに2020年には南アフリカで、24歳の男による誘拐未遂事件が発生していた。男は近くにいたレストランの客らに取り押さえられ逮捕されており、当時の動画が拡散すると勇敢で素早い対応に称賛の声が寄せられた。
画像は『New York Post 「Father fights off creep who tried to kidnap 4-year-old son in the middle of a busy pharmacy」（WPLG）（Miami-Dade Corrections）、「Deric McPherson arrested for attempted kidnapping of 6-year-old girl」（TMX）』『TimesLIVE 「WATCH | Man arrested after ‘trying to snatch girl’ at Florida pizza shop」（Image: Screengrab）』『The South African 「WATCH: Another baby SNATCHED from parents’ trolley in store」（Photos: Video）』『FOX 10 Phoenix 「PD: Man arrested accused of trying to kidnap infant in self-checkout line at Flagstaff Bashas’」』『Auburn WA Police Dept X「The Auburn Police Department is asking for any information」』より
（TechinsightJapan編集部 A.C.）
