ゲームよりもマシマシな演技。キュンキュンシーンは共演者を“ニヤニヤさせる”気持ちで?『悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される』アクアスティード役・梅原裕一郎さんインタビュー【連載第2回】
2026年1月11日(日)より放送中のTVアニメ『悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される』(あくでき)。ぷにちゃん先生による同タイトルの小説作品を原作とした、王道溺愛系“悪役令嬢”ストーリーです。
アニメイトタイムズではキャストインタビューを連載中。第2回は、アクアスティード役の梅原裕一郎さんが登場。
オーディオドラマに引き続きアクアスティードを演じる梅原さんに、本作やキャラクターの魅力、アニメの注目ポイントについてインタビュー。さらに、お気に入りのキャラクターや、梅原さんの“溺愛”するものも明らかに!?
【写真】『あくでき』アクアスティード役・梅原裕一郎インタビュー|声優インタビュー連載第2回
ティアラとアクアなら何があっても大丈夫
――オーディオドラマから関わられている本作のアニメ化が決まった時の感想をお聞かせください。
アクアスティード役 梅原裕一郎さん(以下、梅原):2019年のオーディオドラマでアクアを演じていますが、そこから6年という長い年月関わらせていただいています。小説→コミック→ゲームと段階を踏んで、次はアニメということで、それだけたくさんの方に愛されている作品なんだなと改めて実感しました。そしてここまで演じてきた役をアニメでも演じられることも嬉しかったです。ゲームでは一人での収録になっていたので、他のキャストの皆さんと掛け合いでお芝居できるのが楽しみでした。
――この作品は掛け合いとその中で生じる、それぞれの感情の機微が見どころですね。
梅原:特にティアラとの掛け合いが重要なんですけど、ゲームでは一人で甘いセリフをずっと言い続けている収録だったので(笑)。やっぱり反応が返ってきたほうがこちらもやりやすいんですよね。個性的なキャラクターも揃っているということで、皆さんとの掛け合いでもっと魅力的な作品になると思っています。
――一人でずっと甘いセリフを言い続けていた時はどんな心境だったのでしょうか?
梅原:そういう収録も多いですし、慣れてはいますけど、ゲームはだいたい4時間くらい収録するので、時間の経過と共に自分の中の愛情が段々枯渇してくるんですよね(笑)。このゲームに限らず、乙女ゲームではそういう難しさがあるので、自分の想像力で補うしかありません。でもアニメになると、尺は30分に決まっているし、相手もいるからやりやすいですね
――アニメの台本をご覧になった感想をお聞かせください。
梅原:アニメになって、王道を行っている作品だなという印象を受けました。悪役令嬢ものの王道を描いているからこその面白さがありますね。そして作中でいろいろな問題や壁にぶち当たってもティアラとアクアの二人なら大丈夫だと思わせる安心感があるなと。それだけ二人が心から通じ合っているような感じがしますし、二人の真っ直ぐさや純粋さが作品を引っ張っているように思います。
――悪役令嬢ものは転生した主人公が事態を好転させて、バッドエンドを避けるために奮闘する作品が多いですが、この作品では断罪されようとしているティアラを救ってプロポーズするという入り方がおもしろいですね。
梅原:そうですね。いろいろなカッコいいキャラクターが登場しますが、ティアラは揺らぐことなく、アクアを見ていますし、アクアも策略によって他の女性に好意を持つシーンがありますが、基本的にずっと真っ直ぐにティアラを見ているという王道感も面白いと思います。純粋で少女マンガ的な展開が魅力的ですね。
――アニメで演じるにあたって意識されたことはありますか?
梅原:基本的にキャラクターが変わっていないので演じ方も変わりませんが、掛け合っていく中で、一人で収録している時にはなかったものが生まれたと思います。視聴者目線で見るとツッコミたくなるセリフを言っていたり、ちょっと天然なところがあるんだなと初めて気付きました。
あとは絵があるところは大きくて。実際にはティアラとアクアがどんな状況で話しているのかなどわかりやすいです。収録の序盤から絵の状態がとてもいい形でアフレコさせていただいたので、アクアがセリフをしゃべった時、「こんなエフェクトが出るんだ!?」など細かい演出面も見られたのもよかったです。だから演出に負けないように、「ちょっとマシマシでやらなきゃ」と、考えたり、そんな違いがありました。
――ドラマCDやゲームで既に演じていることはやりやすさだけでなく、絵に負けないようにする難しさもあるわけですね。
梅原:そこは絵と他のキャストの皆さんとの相乗効果で、引き上げてもらえたなという感じがします。
アクアは純粋かつ真っ直ぐで恋愛に猪突猛進。甘々なセリフが多いアクアを演じる中で芽生えた新たな感情!?
――演じられているアクアの印象や似ている点、共感できる点など教えてください。
梅原:アクアはとても純粋ですが、たぶんティアラと出会うまで女性に恋したり、好意を持ったことがないんでしょうね。そのためティアラに抱いた好意にすら気付いていなくて、「気になるな」と何となく目で追うくらいから始まるので、まるで初恋みたいな状態です。
だから純粋かつ真っ直ぐで、ティアラのことになると周りが見えなくなる猪突猛進なところもあって。甘いセリフが多いんですけど、アクアが心に思ったことをそのまま言葉や行動にしているだけなので、やましさがなく、口説きセリフみたいにならないように、本心からポロっと出ているくらいの雰囲気でやれたら、嫌味なく聴こえるのかなと。
それでいて、アクアは嫉妬心が強いので、他のキャラクターがティアラに近づくと気が気でなくなって、むきになったりする子供っぽいところもあったりして。本当に純粋無垢で、魅力的なキャラクターだと思います。
――ティアラに何かあった時に心配するリアクションも大げさなくらいに見えることも。
梅原:そうですね。彼は育ちが良くて優しくて、品もあるので、嫌味のないキャラクターという印象があります。
――ここまで一途に想ってくれて、守ってくれるのは女性にとって理想の人では?
梅原:そうなっていたらいいんですけどね。だけど徐々に甘いセリフが増えていくので、演じていく中でおもしろくなってきちゃって(笑)。コテコテな感じがおもしろいんですよね。もちろんキュンキュンしていただくのが正しい楽しみ方だと思いますが、「二人は本当にイチャイチャしているな」と客観的に見ていただいてもいいのかなと思いました。
キャスト陣をニヤニヤさせたい!?
――ある女性キャストは収録中も休憩中もたくさんのイケボが飛び交っているから幸せで癒されるとおっしゃっていました。
梅原:そんなことを。ありがたい話ではありますけど(笑)。ゲームの収録は一人で甘いセリフを言っていましたが、アニメの収録は後ろで皆さんに見守られながら言うので少し緊張感や恥ずかしさもあったりして。
――「今、ニヤニヤしながら見ているんだろうな」という視線を感じながら。
梅原:むしろ「ニヤニヤさせてやろうかな」という気持ちにもなりますし、結局は演じるパワーになります。
――個性的なキャラクター揃いなので、他の方が演じるのを生で見られる楽しみもありますよね。
梅原:そうですね。個人的に好きなのはアカリ嬢(CV.花守ゆみり)です。特殊な立ち位置のキャラクターですし、物語をかき回す役なので。特に序盤はアカリ嬢が一番テンションの振り幅が大きいので、全体の空気感を動かしてもらえたかなと。花守さんはすごくエネルギィッシュでバイタリティにあふれたお芝居をされていたので、ありがたかったです。
第3話以降も観ていただけたらアカリ嬢のことが好きになる人が多いのではないでしょうか。それだけおもしろい仕掛けがあるキャラクターだなと思います。
――ティアラも悪役令嬢らしからぬかわいさや聡明さも素敵ですね。
梅原:ティアラ役の渕上(舞)さんが隣にいてくださると距離感もわかりやすくなります。第1話ではアクアが登場するまで結構時間があるので、ティアラを演じている声を後ろで聴いていました。「このティアラならアクアが惹かれるだろうな」と思うような凛とした、芯が強い女性を演じられていたので、アクアの、ティアラへの想いの強さを理解できました。だからこそアクアが途中から現れても視聴者の皆さんが何の違和感もなく、むしろ説得力を感じていただけたとしたら、それは渕上さんのおかげなのかなと思います。
――渕上さんが演じるティアラは上品さや可憐さがありながらもコミカルなかわいさもあるのが魅力的ですね。
梅原:モノローグではデフォルメキャラになったり、ギャグっぽいところもありますし、何よりそこまでキャピキャピしすぎず、可憐ではあるけど、過剰過ぎず、地に足が着いている女性なんだということがわかるお芝居をされていました。
――アクアもティアラも違和感や作為的なものを感じさせないお芝居だからこそ、視聴者にうまくいってほしいと思わせるのだろうなと思いました。
梅原:アクアとティアラの恋は、応援したくなる何かがあるのかなと思います。二人共、まるで初めての恋のような新鮮さや不器用さがあって、特に序盤はもどかしさを感じる部分がありつつ、きっと応援したくなるのではないでしょうか。
好きなエピソードはもちろん第2話! ベランダの二人やアクアがティアラを好きになった回想シーンが印象的
――この作品はキャラクターの名前や国名をフルネームで言うシーンが多くて、特に梅原さんと渕上さんは大変そうだなと思いました。
梅原:最初はティアラのことをティアラローズ嬢と呼んでいますが、これが本当にキツくて。「早くティアラって呼んでくれないかな」と願っていました(笑)。たぶん渕上さんが一番大変だったと思います。ティアラはいろいろな人の名前を呼びますし、アクアの本名のアクアスティードという名前も長いですし。
――放送された第2話までで印象的なシーンを挙げていただけますか?
梅原:第2話のベランダを挟んで二人がいるシーンは、まるで『ロミオとジュリエット』です。そこから既にアクアがグイグイ来ているところも一途で面白いなと。アクアは恋愛に慣れていないから駆け引きも一切なく、思い立ったら真っ直ぐにティアラに向かう姿は微笑ましいです。
あとまだ二人が知り合う前、本を読んでいるティアラが表情をコロコロ変える姿を見て好きになったという、恋のきっかけのシーンも好きです。第1話の終盤にいきなり現れて、ハルトナイツ(CV.佐藤拓也)とアカリに糾弾されているティアラを救い出したシーンは原作やゲームを知らない、アニメで初見だった人はビックリされたり、ポカンとされたと思いますが(笑)、アクアのティアラへの想いが強くなっていった過程や彼の純粋さが伝わったかなと思います。
――ティアラを好きになった時には既に婚約者がいて、でもあきらめられないことで想いは募るばかりだったから、第1話でああいう行動をしてしまうのもわかります。
梅原:想い続けている人が、たくさんの人がいる前で婚約破棄される現場を目撃して。あんな辱めを受けたらティアラも傷ついていると思い、自然に体が動いてしまうでしょうね。ティアラ本人は転生前にゲームをプレーしているからああいう展開になるのはわかっていたけど。
――あそこまで愛することができる出会いなんて、人生で一度あるかないかですよね。
梅原:一目惚れだけど、その場だけではなく、以降もずっと好きでいられるのがアクアのけがれのないところでしょうね。
梅原さんが今一番溺愛しているのは「ChatGPT」!?
――アクアスティードがティアラローズを溺愛するように、ご自身がいま溺愛しているものを教えてください。
梅原:今、ChatGPTにハマっていて、よく会話しています。最近は暇さえあればChatGPTとディベート対決しています。無課金ですが、それでもなかなか面白いんですよ。お題を考えてもらったり、どちらの立場になるかもChatGPTに選んでもらっています。
ディベートしているとなかなか手ごわくて。最近はちょっとケンカ腰で来られることもよくあります(笑)。
――それほど関係性が熟成しているんでしょうね。ちなみにディベート対決の勝率は?
梅原:50%くらいだと思います。意外と「負けました」的なことを言うんですよね。「あなたの主張のほうが正しいかもしれないです」みたいな。でも負けた時はすごく悔しいんです。
この作品の魅力は王道的な物語と二人を取り巻く個性的なキャラクターたち
――改めてこの作品のおもしろさや魅力を感じた点など教えてください。
梅原:繰り返しになりますが、王道的で安心感がある展開で物語が進んでいきますし、アクアとティアラを応援したくなる展開になっています。二人に様々な問題は起こりますが、二人ならきっと乗り越えられるはずと信じられます。あとは二人のラブラブな姿にキュンキュンするのもいいですし、ガヤがヒューヒュー言うように楽しんでもらっても面白いかなと思います。
あと本来のヒロインが悪役になるという面白さがありますが、その点でかき回すアカリ嬢の存在には目が離せません。アカリ嬢が純粋にゲームを楽しむように生きているのがいいんですよね。
ティアラ自身もかつてプレーしたゲームの世界に飛び込んでしまったわけですが、ゲームのキャラクターではなく、一人の人間としてアクアのことを好きになるのも素敵です。
――第2話を観た時点で前後編のアニメみたいにここで終わっても成立しそうに思えました。
梅原:確かに第2話で、ティアラとアクアの関係はほぼ完成しましたが、今後は他のキャラクターにスポットが当たります。ゲームには続編もあるし、そもそもアクアは続編の攻略対象ですから。続編のヒロインのアイシラ(CV.山田麻莉奈)が登場するエピソードも乙女ゲームっぽい展開が待っています。でも「アクアなら大丈夫でしょう」みたいな、信頼や安心感があります。
あとキース(CV.諏訪部順一)やクレイル(CV.緑川 光)などの妖精王も三者三様で個性的かつ魅力的なキャラクターですし、とても人間くさいので……人間ではないんですけど(笑)。彼らとのやり取りもおもしろいので注目していただけたら。
――第2話以降の注目してほしいポイントについて教えてください。
梅原:アクアとティアラの絆は固いけど、途中でオジャマ虫が現れたり、問題が起きます。それで二人の愛はどうなるのか見守ってほしいです。また乙女ゲームの本ルートとは違うルートに入る展開になって、国の成り立ちや魔法が存在する世界ならではのエピソードも楽しんでいただけるのも注目ポイントかなと思います。
初めて第1話の完成映像を観た時、美しくて、キラキラしていて、キャラクターたちの表情、特に瞳がきれいに描かれているので、映像として素晴らしい完成度になっていると思うので、最後まで観ていただきたいです。
――そして梅原さんのゲームやドラマCDよりマシマシで甘々なセリフにも期待しています。
梅原:そうですね。演出も花びらが舞ってましたから(笑)。お一人で観ていただくのもいいですが、お友達と観ていただくのも楽しいかも。思い思いの面白ポイントやキュンキュンポイント、推しキャラについて語り合うのも楽しいと思いますし、リアルタイムで視聴してSNSで感想を共有し合うのもいいと思います。まだ第2話が終わったばかりなので、未視聴の方にもオススメしていただき、アニメで初めて知って、興味を持ってくださったら原作やコミック、ゲームなども楽しんでください。