新NISAを始めた方がいい人の特徴。「何年間続けたら、お金が増える?」
2024年1月から新NISAがスタートし、投資を始める人も増えています。 しかし、先月の日経平均株価の暴落やSNSでの他の人の投稿を見て、「このまま続けても大丈夫?」と不安に感じた人もいるのではないでしょうか。 今回は、新NISAはどのように運用したら資産が増えやすいのか、また新NISAをしたほうがいい人についてわかりやすくお伝えします。
新NISA始めてみたけど不安……
日経平均株価の上昇に伴って順調に資産が増えていったかと思いきや、8月の株価の暴落で資産がみるみる減っていくのを見て、不安になられた方も多いように感じます。
SNSなどのネット上では、「NISAはするものじゃない」という意見もあれば、「NISAで資産運用したほうがいい」という意見もあったりして、どうしたらいいか迷いますよね。
改めて、新NISAの基本を一緒に学んでいきましょう。記事の後半では新NISAを続けた方がいい人もお伝えします。
新NISAってどんな制度?
通常は投資で利益が出ると、その利益に対して約20%の税金がかかります。
例えば、100万円の儲けが出た場合、20万円の税金が引かれ、80万円が手元に残ります。
しかし新NISAで運用した場合、利益に対して税金がかからないので、100万円の利益がそのまま手元に残ることになります。
さらに以前のNISAでは、非課税で運用できる期間が一般NISAは5年、つみたてNISAは20年と期間が決められていましたが、新NISAではそのような期間の制限がなくなり、ずっと非課税で運用できるようになりました。
新NISAはどんな運用に向いている?
新NISAは長期間の投資に向いています。
5年間と20年間で分散投資をした過去のデータを見てみると、5年間の短期投資では、大きな利益が出ることもありますが、元本割れ(投資した金額より下回る)のケースもあります。
対して、20年間の長い期間で投資した場合、収益は安定し、元本割れすることはありませんでした。
つまり、すぐに使いたいお金や2~3年後に使う予定のお金を準備するのには新NISAは向いていません。
短期間で使う予定のお金は預貯金や定期預金などで準備するほうがいいでしょう。
新NISAは、老後資金などの少なくとも10年以上先に使う予定のお金を準備するのに向いています。
最初は少額から、投資先も分散
長期間ならリスクは少なそう、とは言っても株価が大暴落したらどうしよう……と、気持ち面で不安定になる方もいると思います。
その場合、いきなり大きな金額から始めるのではなく、5000円くらいの少額から始めてみましょう。しばらく続けてみて、慣れてきたら金額を上げるのがおすすめ。
また、株価の上下が怖いという方は、株式のほかにも債券も選んで投資先を分散するようにしましょう。
新NISAをしたほうがいい人とは?
新NISAは、制度を正しく理解し、長期目線で運用すると、資産形成ができる制度です。
次のような方は新NISAを利用するといいでしょう。
将来のお金を準備したい人
子どもの教育資金を準備するのに10年以上の十分な期間がある方や、20年以上先の老後のためにお金を準備したい方は、非課税で運用できる新NISAを利用すると、効率良く運用できます。
初心者でも安心して投資を始めたい人
新NISAの「つみたて投資枠」は、毎月一定の金額をコツコツと積み立てて投資信託を購入していきます。一度投資の設定をしたら、あとは基本放置してOK。
毎月一定の金額を積み立てることで、投資信託の価格が安くなったときは、投資信託を自動で多く買えます。
また、金融庁が厳しくチェックした商品から選んで運用するので、初心者でも投資を始めやすい仕組みになっています。
まとめ
新NISAは、少額からコツコツと長期的に継続することで、大きな資産を形成してくれる制度です。
短期間で大きな利益を目指すのではなく、じっくりと資産を形成したい人は新NISAを利用するといいでしょう。
新田真由美/ファイナンシャルプランナー