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1月12日は火星が最接近!意外と知らない“火星ってどんな星?” 学芸員が解説。2025大阪万博との関係も

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1月12日は火星が最接近!意外と知らない“火星ってどんな星?” 学芸員が解説。2025大阪万博との関係も

2025年の惑星現象として天体ファンに注目されているのが、1月12日に見られる火星の最接近。地球と火星の公転周期の関係からおよそ2年2か月ごとに1回のチャンスと、そこまで珍しい現象ではありませんが、肉眼でも観察できる火星がいつも以上に明るく輝いて見えます。

 

せっかくなら大きな望遠鏡で火星を観察してみたいという人は、富山市科学博物館の特別観察会がオススメ。条件がよければ火星の模様までしっかり見ることができるそう。

ひと足早く、天文担当の学芸員に見どころを教えてもらいました。

火星ってどんな惑星?

画像:国立天文台 2018年7月31日撮影

夜空で赤っぽく輝く火星は太陽系の惑星で、地球のひとつ外側を公転しています。

「火星」という名のとおり、火のような赤い色をしていることで知られます。

火星が赤いのはサビ?

どうして火星が赤いのかというと、あれは鉄の「赤サビ」の色。

 

火星には、薄いながらも大気が存在しています。そのため、大気中に含まれるわずかな酸素によって、岩石中の鉄が酸化して赤くサビついた色になります。

火星の赤は、実は私たちの身近な暮らしの中でもよく目にする赤サビの色なのです。

火星が最接近ってどういうこと?

地球が太陽の周りを1周する時間(公転周期)は、365日。一方で、火星は687日をかけて1周します。地球のほうが早く回っているので、地球は定期的に火星を追い越してしまうのですが、このとき、地球と火星の距離がもっとも近づくことになります。

地球は約780日ごとに火星を追い越すため、約2年2か月に1回の頻度で火星の最接近を観測できるというわけです。

 

ただし、火星が太陽の周りを回る軌道(公転軌道)は、まんまるではなく楕円形。そのため、最接近時の距離は約6000万kmから約1億kmと、かなり幅があります。今回の接近距離は約9608万kmなので、最接近の中では比較的遠く、「小接近」といわれています。

ちなみに、「大接近」と呼ばれた2018年7月31日の接近距離は約5800万km次の大接近は2035年9月11日で、距離は約5700万kmです。

 

最接近時の火星を指して「スーパーマーズ」と呼ぶこともありますが、こちらは天文学の正式な用語ではありません。火星の明るさや視直径(見かけの大きさを直径で表したもの)が具体的にどのような状態になったときにそう呼ぶのか、定義などはないんだそう。

最接近はいつ?何時ごろ?どの方角?

2025年の火星と地球の最接近は1月12日(日)の夜23時ごろ

 

富山市中心部では、18時ごろに東北東の空から昇り、夜が明けたあと西北西の空に沈みます。つまり、一晩中火星を観察できるので、晴れていれば夜空を見上げて探してみてください。

 

最接近のころの火星の明るさはマイナス1.4等級で、これは星座の星でもっとも明るいおおいぬ座のシリウスに匹敵する明るさです。「小接近」とはいえ、肉眼でその明るさを観察し、宇宙に想いを馳せるのも楽しそう。

富山市科学博物館 特別観察会「接近中の火星を見よう」

開催日:1月12日(日)

時 間:19:00~20:00 ※開催時間内は自由に参加できます

場 所:富山市科学博物館前

参加費:無料、申込不要

※小学生以下は保護者同伴

 

会場・受付ともに富山市科学博物館前となります。特に事前予約などは必要なく、19時から20時の間であれば出入りも自由です。

雨やくもりの天候で火星が見えないときは、館内でスライドや写真を見ながら解説を行います。

みどころは…火星の模様や極冠

望遠鏡で観察すると、火星の模様や極地の水、ドライアイスの氷で白く見える極冠(きょくかん)が観察できる可能性があります。火星で巨大な嵐が起こったりすると模様は見えませんが、火星で発生している嵐を想像するだけでも興味深いです。

1月13~15日は月と火星の位置にも注目!

13日(月・祝)夜から14日(火)の朝にかけては、月が火星に少しずつ近づいていきます。と言っても、月は火星よりずっと手前(地球に近い位置)にあるので、実際に月と火星が近づくのではなく、見た目に同じ方向に見えるようになるという意味です。

 

最も近づくのは14日の昼なので肉眼や光学望遠鏡では観察することはできませんが、14日(火)の夜から15日(水)の朝にかけては、月が火星から少しずつ遠ざかっていくのがわかります。

 

2夜を比べてみると、火星と月の位置関係が変っていくこともわかるんだそう。

2025大阪・関西万博との意外な関係!?…世界最大級“火星の石”

火星と言えば、2025年4月に開幕する大阪・関西万博とも関係があります。

それが、展示される予定となっている“火星の石”。

 

これは、日本の観測隊が2000年に南極で発見した隕石で、その後の分析で数万年前に火星から地球に飛来したことが確認されました。
重さは13kg。大きさはラグビーボールほど。火星由来の隕石としては世界最大級なんだそう。

一般公開は初めてということで、注目されそうですね。

富山市科学博物館では寝転んで楽しめるプラネタリウムがあります。

また、1年を通して「星空観察会」も実施。

 

天文に興味を持ったら富山市科学博物館に足を運ぶともっと楽しみや学びが深まりそうです。


【富山市科学博物館】
住所 富山県富山市西中野町1丁目8-31
営業時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)

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