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「もったいない」から始まった社内DX マイナビの備品共有ツール「マイカリ」、内製で全社展開へ

月刊総務オンライン

「もったいない」から始まった社内DX マイナビの備品共有ツール「マイカリ」、内製で全社展開へ

マイナビ(東京都千代田区)は10月9日、社内で不要となった備品を社員同士や部署・拠点間で共有し、資源を無駄なく活用することで、環境負荷と経費削減をはかる社内ツールを全国49拠点で展開すると発表した。

現場社員の発案によるボトムアップ型の社内DXプロジェクトとして、企画・設計からツール開発・運用までをすべて内製化したこのツールが、全国の支社で活用されることとなる。

社内資源の有効活用を促進する備品共有ツール「マイカリ」

「マイカリ」は、社内における備品の重複発注や廃棄を防ぐための共有ツールだ。備品の出品から注文、発送、納品までを一括管理できる点が特徴である。

一連の取り引きフロー

また、オリジナルキャラクター「やどきゃり」やロゴも社内で企画・制作された。柔らかいフォントや配色を用いることで親しみやすさを演出し、社内への定着を図っている。

親しみやすさを重視したデザイン

都内3拠点での試験運用から全国展開へ

2024年8月より、竹橋本社・新宿・銀座の3拠点で試験運用を開始し、これまでに100件以上の取り引きが成立している。

実際に出品された備品の例として、以下のようなものがある。

 ・文房具(クリアファイル、テープカッター、ペンなど)

 ・PC周辺機器(マウス、ケーブル、ヘッドフォン、プロジェクターなど)

 ・電子機器(デジカメ、スピーカーなど)

「もったいない」の声から生まれた現場主導の社内DX

備品の重複発注や廃棄に対する問題意識から、マイナビでは社員主導の社内DXプロジェクトが立ち上がった。きっかけは、引っ越しや異動のたびに備品が処分される現場で交わされた、ある社員の「もったいない」という一言だった。

この声を受け、部署や役職の垣根を越えて集まった有志メンバーが連携し、「マイカリ」の企画・設計から開発・運用までを内製化。見える化によって資源を可視化し、サステナブルな視点から「価値」へと転換する仕組みづくりが進められた。

「DXと現場の声の掛け合わせで、ボトムアップの『使われ続ける仕組み』へと成長しました」と話すのは、プロジェクトリーダーを務めるデジタルテクノロジー戦略本部 ビジネスシステム部の野地淳貴氏。いまも小さな改善を積み重ねながら、現場の参加の輪は広がっているという。

運用には、コンテンツ管理や共同作業が可能な「Microsoft SharePoint」を活用。社内環境に適したプラットフォームを活用することで、アクセス性と操作性を両立させた。

今後は全社展開を通じて、「循環を当たり前にする文化」の定着を目指す。また、この取り組みで得られた学びを他部門にも展開し、社員一人ひとりが可能性を発揮できる環境づくりを進めていく構えだ。

「マイカリ」の詳細は、公式リリース(PRTIMES)で確認できる。

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