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04 Limited Sazabys『RUSH BALL 2025』クイックレポートーー「フェニックスは何度だって蘇る!」懸命に生きる人々とラシュボへの愛が詰まった珠玉のステージ

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04 Limited Sazabys 撮影=瀧本JON...行秀

『RUSH BALL 2025』04 Limited Sazabys

サウンドチェックの音が響く中、バンドのロゴタオルをほっかむりにしたGENが、歌うようにマイクチェックをしながらつぶやく。

「いちばん暑い時間帯じゃないの、これ。勘弁してよぉ……。「swim」」

14時からの本番直前、音チェックでいつも本気の1曲を披露してくれる04 Limited Sazabysらしいサプライズに観客たちは大喜びだ。

待望の本番は「days」でスタート。未来へ突き進む歌声と力強い勢いにあふれた演奏が炎天下の客席エリアに轟く。

「暑いっていうの禁止! 暑い!!」

禁止と言いつつ自ら「暑い」と言ってしまうほどの灼熱ぶりを嘆くGENに観客たちも笑いながらうなずく。

「今年もここに帰って来れて誇りに思います。筋肉3兄弟(※Dragon AshのKj、MONOEYESの細美武士、BRAHMANのTOSHI-LOW)とかやっかいな先輩が多いけど(笑)」と、先輩バンドマンたちへの愛を告げながら、「『RUSH BALL』への愛を伝えたい。もっと愛をちょうだい」というGENの言葉を皮切りに「mottö」を披露。そして、体温超えの厳しい気温の中で「me?」を披露した後、GENが言う。

「(『RUSH BALL』は)去年、おととしと開催できなかったけれど(※2023年は3デイズ開催で、初日の夜が雷雨のため中止となった)、(泉大津)フェニックスは何度だって蘇るってこと」「エンタメはいつだって弱い人のためにある。音楽の中にどっぷり潜って、日常に活かしてください。何かしら抱えてない人なんていないと思うから」「どこもフェスが開催できなかった時も(『RUSH BALL』は)、なんとか開催しようと模索してたから」

そんな言葉の後に披露されたのは、悲しみを糧にして未来へと進む、「Horizon」と「magnet」。

フォーリミは『ラシュボ』初出演の2021年以降、毎年出演のラブコールを受けているバンドだ。自身もバンド主催のフェス『YON FES』を開催する立場だからこそ、昨年とおととしの『ラシュボ』の英断の裏にあったはずの、悔しさや虚しさを誰よりも親身に感じているのだろう。

最後に、予定外の1曲「Remember」を披露したフォーリミ。もしかすると今日のセトリは、懸命に生きようともがく人たちと、昨年、おととしと、悪天候に泣かされ続けた『RUSH BALL』に向けたエールなのかもしれない。

取材・文=早川加奈子 撮影=瀧本JON...行秀

(『RUSH BALL 2025』オフィシャルレポートの一覧はこちら)

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