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大荒れJ2で首位アルビレックス新潟と2位FC琉球が見せる「支配力」

SPAIA

デンカビッグスワンスタジアムⒸmasamasa3/Shutterstock.com

昨季11位・新潟と昨季16位・琉球が大躍進

今シーズンもJ2は荒れ模様だ。有力な昇格候補とみられたV・ファーレン長崎や松本山雅が苦戦する中、7試合を終わった時点で首位に立ったのは昨季11位のアルビレックス新潟。そして2位には昨季16位の日本最南端のJクラブ・FC琉球がつけている。

大きなサプライズとなった彼らの躍進。その原動力となっているのはボールと相手とゲームを「支配」する独特な戦術だ。

FC琉球のハイリスクハイリターン・オフェンス

就任3年目のFC琉球の樋口靖洋監督は「沖縄の青い空澄み渡る海には、守備的なサッカーは似合いません」と宣言。その言葉通りのハイリスクだが、同時にハイリターンな強烈な攻撃スタイルを見せている。データをみると実は今季の琉球の攻撃回数はJ2最下位だが、シュート成功率が昨季の10.5%から大きく上がって13.8%でJ2第2位。つまり数少ない攻撃が着実にゴールに直結しているのだ。

琉球の攻撃の中心はサイドバックだ。左の沼田圭梧、右の田中恵太のポジショニングが特徴的で、普通は片方が高く上がっていくと、もう片方は自重しカウンターに備える。しかし琉球の場合は攻撃時、サイドバックが両方ともオフサイドライン寸前の高い位置まで上がり、パスを引き出す。沼田のクロスに大外から田中が飛び込む、という光景も何度も見られる。

今季のゴールの60%はクロスから生まれている。彼らはキックの精度が高いサイドバックなので、フリーにすると危険なクロスを放り込まれるためディフェンダーは注意せざるを得ず、結果、中央が空いてしまい琉球はそれを見逃さない。間違いなくJ2最強の攻撃的サイドバックユニットだ。

さらに見過ごせないのは守備の堅さだ、去年42試合で61失点のチームが、今季は開幕7試合終わってわずか3失点という変貌を見せている。やはり大きいのはダブルボランチとセンターバック、特に知念哲矢と上里一将の存在だろう。

攻撃時に両サイドバックが上がる琉球は被カウンター時、必ずそのサイドバックのいなくなったスペースを狙われる。しかしそれをボランチの上里が未然に防ぎ、突破されても守備ポイントランキングJ2全選手中3位の知念が潰している。

昨年までの脆弱さは消え、勝つチームの条件である守備力も兼ね備え始めた琉球の躍進はいつまで続くだろうか。

極上の機能美で魅せるアルビレックス新潟

そして現在首位に立っているのは昨シーズン最後の4試合を全敗で終えたアルビレックス新潟だ。シーズン開幕前に「覚醒の予感」というタイトルで記事(https://spaia.jp/column/soccer/jleague/12158)を書いたが、それが現実になり完全にJ2を席巻している。

彼らの強さの秘密は守備組織にある。被攻撃回数はJ2全チーム中最も少なく、被シュート数の少なさも3位。タックル数も1試合平均22.0とJ2で最も多い。その結果としてゴールキーパーのセーブポイントが22位で最下位。つまりゴールキーパーがセーブするようなシーンがほとんどないということが言える。

守備戦術は選手のポジショニングとアプローチスピードにこだわった強烈なハイプレスを採用。さらに前に飛び出した選手は縦パスが入ると全速力で戻って相手を挟み込み、1対2の状況を作って奪う。

開幕節・ギラヴァンツ北九州戦や7-0で圧勝した第5節・東京ヴェルディ戦では何度もそういったシーンが見られた。まるで狩りを楽しんでいるかのようだった。フィールドプレイヤー10人が迷いなく移動している光景には美しさすら感じた。

奪った後の攻撃では、電撃残留を果たした至宝・本間至恩はもちろんだが、特にトップ下の高木義朗が猛威を振るっている。7節を終えて6ゴール5アシストと大爆発中。ボール支配率1試合平均56.2%はJ2最高の数字。まさに攻守にこれ以上ないパフォーマンスを発揮している。

就任2年目ながらサポーターに熱烈に愛されるアルベルト監督の下、チームは着実な進化を遂げている。

厳しいJ2の夏場を乗り越えられるか

とはいえ、J2は何が起こるかわからない長丁場、そして各チームの力の差が拮抗している群雄割拠なリーグ。特にアルビレックス新潟は走力が生命線のサッカーをしているため、夏場でも同じクオリティが保てるかは大きなポイントになるだろう。

研究され、どこかのタイミングで今までの戦い方が通用しなくなるのが上位チームの宿命。彼らを止めるチームはどこなのだろうか。

サイドを支配するFC琉球、相手とボールを支配するアルビレックス新潟。独特な戦術を持つ2チームから目が離せない。

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記事:KENTA

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