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イカダでのフリースタイルフィッシングでメッキにカマスにアジと多彩【三重・内瀬釣りセンター】

TSURINEWS

ロウニンメッキ登場(提供:週刊つりニュース中部版・戸松慶輔)

近年人気が高まっているイカダでの五目釣り。ターゲットをコレと決めず、食べておいしい魚を狙う手軽さで人気を集めている。今回は11月20日、三重県・南伊勢町の内瀬釣りセンターのイカダに釣行した様子をレポートしたい。釣法を特に決めず、ルアーでもエサでも釣れる魚を狙っていく、フリースタイルの五目釣りに挑戦した。

フリースタイルで楽しむイカダ

午前6時前に受付を済ませて内瀬釣りセンターの岡本船長に様子を聞いてみると、例年回ってくるメッキやカマスが遅れ気味のよう。ようやく水温が20度まで下がってきて、そろそろ期待ができそうとの情報を確認した。またアジはしっかり入っているため、こちらはサビキで狙うのが良いだろう。

イカダの様子(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

船へ乗り込んでまずはターゲットをカマスに定め、はやる気持ちを抑えつつイカダへと移動する。カマスの釣り方はジギングサビキや小型のジグ、メタルバイブレーションなどが有効。浮いているときは小型のミノーもヒットする。キビキビとしたアクションをするルアーに果敢にアタックしてくるため、しっかりとメリハリをつけてルアーを動かすのが釣果を伸ばすポイントだ。

タックルは4セット

今回は、どんな状況にも対応できるように4セットのタックルを用意した。1つ目はシーバスロッド。PEライン1号にリーダー3号で、回遊魚にも対応できる強めのものだ。

シーバスロッド(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

2つ目はチニングタックル。PEライン0.6号、リーダー2号で、ジグからミノーまで、オールラウンドに使っていく。

チニングタックル(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

3つ目は若干遊び心の入ったウルトラライトのエリアトラウトタックル。PEライン0.3号にリーダー1号で、カマスやメッキ、サバなどが掛かれば最高に楽しいはずだ。

エリアトラウトタックル(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

そして4つ目はサビキ用として、3mほどの万能ザオを用意。こちらはミチイトPEライン1号、リーダー3号。サビキは4~6号を準備しておいた。

サビキ仕掛け(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

ジギングサビキでカマス

渡してもらったのは、カキイカダと呼ばれる広いイカダ。各所に釣り座が組んであり、自由に行き来できるため広範囲を探れそうだ。

朝マヅメのチャンスを逃さないように、イカダ到着後すぐにジギングサビキをシーバスタックルにセットしてキャスト開始。まずはジギングサビキをボトムまで落としてから、仕掛けが跳ねるように3回ほどシャクってフォールさせる動きを繰り返す。

ジギングサビキ(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

するとサオ先で仕掛けを跳ね上げた瞬間、コン!とサオ先が引っ張られるアタリでヒット。シーバスタックルなので、やや強めのセッティングになる。そのため強引にやり取りせずに、ドラグを上手に使って少しずつ寄せて、30cmほどのカマスをゲットした。

幸先よくカマスを手にしたものの、群れで入っているわけではないようで、広範囲に探って散っているカマスを探しながらの釣りとなる。ポツポツとカマスを追加していくと、傾向としてイカダから沖側のボトム付近で反応が多く出ているのが分かってきた。

エリア用タックルにもヒット

ここで私は釣り方を変更すべく、エリアトラウトロッドを準備。PEライン0.3号が巻いてあるリールにリーダー1号というウルトラライトタックルで、ハヤブサのジャックアイ豆クネクネの7g、ゴールドオレンジゼブラ/蛍光オレンジをセット。ジグの釣り方だが、ジギングサビキと同じくボトムを取って、アクションを加えながら巻き上げてくるイメージだ。

ファイトを楽しむ(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

風に乗せてフルキャストしたらボトムまで落として、エリアトラウトロッドの軟らかいティップでピンピンと跳ねさせるように動かしていく。すると、すぐにカマスが豆クネクネに飛びついてきた。巻きアワセを入れつつロッドを曲げると、ガンガンとたたくようなアタリでヒット。

カマス高活性(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

グラスのエリア用ロッドなので、フルベンドでのやり取りがめちゃくちゃ気持ちいい。

ジャックアイ豆クネクネ(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

イカダの下への突っ込みも柔らかくいなして、そっと取り込んだのは丸々としたメタボなカマスだ。

カマス手中(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

強烈な引きでロウニンメッキ登場

どうやらジギングサビキよりもジグの方が反応が良さそうで、カマスを連発で追加。楽しすぎて無我夢中でジグを操作していく。

使用したルアー(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

そこそこにカマスも釣れて上機嫌で釣りを続けていると、これまでのカマスではない強烈なヒットに見舞われた。細ラインなので無理もできず、じっくりやり取りをしていると、水中でヒラを打つ銀色の魚影が見える。なんだなんだ?とタモ入れしたのは25cmほどのメッキだった。

ロウニンアジ(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

熊野灘沿岸で釣れるメッキは主に4種類。ロウニンアジ、ギンガメアジ、カスミアジ、オニヒラアジだ。釣れたのはロウニンアジ。例年ならギンガメがメインとなるのだが、今年はロウニンが特に多いようだ。

強烈な引きにびっくりしたものの、無事に獲れてひと安心。

サビキではアジが猛烈な入れ食い

まだ時計は午前9時すぎ。せっかくなのでアジも狙いたいと解凍しておいたアミエビを使って、サビキを入れてみる。アジがアミエビに引き寄せられたのか、仕掛けを投入してから数投ですぐにサオ先がぶるぶると震えだした。

鈴なりでヒット(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

最初こそ15cmほどのアジが1匹掛かっていただけだったものの、次から次へとアジがヒットして鈴なり&エンドレスで釣れ続ける。いつまでも止まらないヒットに楽しすぎて、しばし夢中でアジを釣り上げていた。

アジが入れ食い(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

仕掛けを入れれば入れるだけ釣れるので、何匹か数えていないが、優に100匹は超えているだろう。この辺りで受付で注文しておいたお弁当が届いたため、いったん休憩を挟むことに。

ジグへッドリグで良型メッキ

腹ごしらえも終わって釣りに戻ると、ちょっと状況が変わっている。アジは釣れるものの、カマスやメッキは反応が少なくなっている。ジギングサビキやジグを投げてもなかなか反応がない。ならばと3gのジグヘッドに、ピックアップのスモールトラップを付けてワームで探ってみることにした。

ジグヘッドをしっかり動かすように操作していると、なにやら違和感が伝わってきた。魚っぽいごそごそしているアタリがあるものの、サオに重みは乗っていない。これは食い上げてるぞ、と素早くラインを巻き取りアワセを入れる。

サバの回遊もあった(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

するとガンガンとたたくような強烈な引きにこれはカマスじゃないぞ、と思いつつじっくり寄せてネットインしたのは、30cmまでもう少しのロウニンメッキだった。なかなかのサイズでうれしいが、突然これがくるとちょっとびっくりする(笑)。

キープした魚(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

そこからはジグやジギングサビキのタックルをとっかえひっかえしながら、ポロポロとカマスやメッキを拾い釣りをしていく展開に。反応がなくなればサビキでアジを追加しつつ、おまけに30cmほどの中サバまで釣れてくれて、時間いっぱいまでイカダの五目釣りを楽しんだ。

カマスは皮目残したあぶりが絶品

最終的にカマスが16匹、メッキが3匹(他リリース2匹)、サバが5匹、アジが大漁と文句なしの釣果。帰宅後は大量の魚に尻込みしつつもしっかりおいしく調理していく。中でも最高においしかったのがカマス。アラハダと呼ばれ、食味は一級品のアカカマスはさばいていると、包丁が脂でベトベトになってしまうほどの脂の乗りで、柔らかな身質は間違いなく絶品だ。

メッキとカマスの刺し身(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

クセのない淡泊な白身なので塩焼きとの相性は抜群。しかし個人的にお勧めしたいのは皮目を残したあぶりだ。しょう油に付けると、脂がぱっと広がる。うま味がぎっしり詰まっているのがすぐに分かる。口に入れれば柔らかく魚の強い味がしっかりしているため、酒の肴(さかな)にもご飯のおかずにも最高の逸品。これまで食べた魚の中でトップクラスに躍り出るほどの味で、今シーズン絶対にもう一度釣りに行くことを心に決めたほどだった。

アジのフライと南蛮漬け(提供:週刊つりニュース中部版 戸松慶輔)

イカダ釣りと言えばクロダイ釣りのイメージが強いのだが、イカダでの五目釣りはシーズンごとのあらゆるターゲットをいろいろな釣り方で狙える楽しさがある。

私がお勧めするカマスだが、昨年よりも1カ月ほど遅れているそう。そのため釣期も後ろ倒しになる可能性もあり、まだまだ楽しめるのではないかと予想している。皆さんも四季折々のおいしい魚を狙って、ぜひイカダ五目にチャレンジしてもらえたらと思う。

<週刊つりニュース中部版 戸松慶輔/TSURINEWS編>

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