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シャリのひと粒まで丁寧に造形!リアルなマジパン細工の握り寿司

おたくま経済新聞

マジパン細工の握り寿司(atelier POPOさん提供)

 食べて美味しいだけでなく、まるっきり別のものを本物そっくりに作る、というのも料理やお菓子の醍醐味。口にすると、見た目とはまったく違う味に脳が混乱してしまうほどです。

 Twitterに投稿された、ずらりと並ぶ美味しそうなお寿司の写真。実はこれ、全部甘いお菓子なのです。どうやって作ったのか、作者であるatelier POPOさんにうかがいました。

 北海道在住で、マジパン細工やシュガークラフトの作家をなさっているatelier POPOさん。このお寿司は、粉砂糖とアーモンド粉(アーモンドプードル)を混ぜて練り上げた、マジパンで作られている細工菓子とのことです。

 製菓専門学校入学後、すぐにマジパン細工と出会い、その魅力のとりこになったというatelier POPOさん。絵を描いたり手先を動かすことが好きだったこともあり「お菓子のもつ温かみある優しい質感で、見る人を笑顔にしたり元気にしたり出来るお菓子の細工にとても魅力を感じて」約10年もの間コツコツと作品を作り続けているそうです。

 今回のお寿司は、後から彩色したのではなく、様々な色のマジパン生地を練り合わせながら造形していったもの。「お寿司の画像をよく観察し、色や質感などを再現しています」と語ってくれました。

 サーモンの地紋は、オレンジと白の生地を何層にも重ね合わせ、層の境目を馴染ませて作られています。

 シャリの米粒も、ひとつひとつを丁寧に造形。ほんの数ミリの粒を握り寿司の形に成形し、それぞれの寿司ネタが載せられています。

 もちろん、お寿司のトッピングも同様。サーモンの上に散らされた小ネギ(あさつき)は、この大きさでちゃんと穴が空いているのが驚異的です。

 マジパンというシンプルな素材を使いながら、どこまで写実的な表現ができるのか……と技術を探求する中で生まれた、お寿司のマジパン。これに限らず、写実的なマジパン細工作りでは「新たな技法を発見することも多く、作品作りにおいて表現の幅が広がります」とatelier POPOさん。

 基本的にどの作品も楽しく制作しているとのことですが、特に好きだと語ってくれたのが、人形をモチーフにしたもの。「服の後ろをつまんで持ち上げると、ジタバタ動き出しそうな小人をイメージしていつも制作しています」と語るその作品は、どことなくカントリー調の温かさを感じさせてくれます。

 服のレースや髪、そしてクマの編みぐるみもディティール表現が細かく、開いた本のページの薄さもあり、とてもマジパンで作られているようには思えない仕上がり。今にも動き出しそうです。

 ツクシやタンポポの中であそぶ小人をモチーフにした作品では、花びらはもちろん、土の粒やコケ、台座の周囲にめぐらされたシロツメクサの花など、見どころがいっぱい。あくびをする姿から、春のうららかな日差しを感じさせます。

 今年、長年の夢だったという「マジパン細工での絵本」作りを実現させる、というatelier POPOさん。「国内ではまだまだ知らない方も多い『マジパン』ですが、作品を通して少しでも興味を持っていただけるような絵本になればと思っています」とのことで、1年かけてじっくり作られる作品にも興味をそそられます。

<記事化協力>
atelier POPOさん(@AtelierPopo)

(咲村珠樹)

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