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能登半島地震の被災者を支援したい 福祉作業所「南天の木」【流山市】

チイコミ!

能登半島地震の被災者を支援したい 福祉作業所「南天の木」【流山市】

流山市江戸川台にある「南天の木」は、障害者が働く喜びを感じ、自立した生活を送れるよう支援する指定就労継続支援B型事業所です。

20代から60歳までの18人が協力して働いています。

困っている人を助ける喜びと達成感

「さあ! 張り切って作業開始」

「南天の木」では、建築用ボルトの部品を組み合わせて完成させる作業を、建設資材会社から請け負っています。

今年元日に起こった能登半島地震の直後、仮設住宅建設に使うためのボルトの注文が一気に増大されました。

今までの約8倍、総重量にして140kgにもなる量です。

その多さに職員たちはためらいましたが、18人の利用者全員の「被災地の人たちの役に立つなら、やりたい」という声に押され、この作業を「仮設住宅復興支援」と名付けて、翌日から作業が始まりました。

仮設住宅第1号の土台には、ここで完成したボルトが使われています。

「ボルトのように、人の目には見えない土台を支えることは、素晴らしいこと」との職員の言葉を、利用者はみんな真剣に聞いていました。

他にも袋詰めなどさまざまな工賃作業も請け負っていますが、この作業を始めてから、利用者は大きく成長し、表情も生き生きとしてきたそうです。

今まで障害者として「援助される」立場にいた人たちが、「大きな困難の中いる人たちを支援する一端を担えた」という喜びと達成感がその原動力でした。

全ての人が共存する社会に

「現場の作業員さんが使いやすいよう、きれいに作ろう」

「南天の木」は作業所の他、雑貨品や苗、野菜などの委託販売をする「カフェ南天」「ショップポケット」「ふるさとコーナーひばり」の3つの売店も運営しています。

利用者はここで販売員として働き、収益の一部は平等に分けられます。

この接客の仕事は、利用者が社会性を身に付ける機会になるだけでなく、訪れる地域の人が差別なく理解し合う大切さを感じる場にもなっています。(取材・執筆/敏恵)

「働くことは楽しいです」

※問い合わせ
電話番号/04-7155-7450
NPO法人南天の木 宮崎

ホームページ/https://npo-nanten2.org

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