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101歳の現役影絵作家・藤城清治、8年ぶりに大阪で個展『藤城清治101歳展 生きている喜びをともに』開催

SPICE

「生きている喜びをともに」

2025年10月22日(水)~2026年1月4日(日)の期間、グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボにて『藤城清治101歳展 生きている喜びをともに』が開催される。

藤城清治

日本における影絵作家の第一人者・藤城清治。1924年4月17日、東京都に生まれ、慶応義塾大学在学中に児童文化研究会で人形劇に出逢う。19歳で学徒動員に駆り出され、海軍予備学生として沿岸防備に当たっていた際にも、隙間の時間に少年兵と人形劇を上演していた。終戦後、復学した藤城は影絵人形の存在を知り、影絵なら物のない中でも、焼け残った廃材でも幅広い表現ができると気づく。そうして藤城の影絵が生まれた。

「空とぶBMXアビー」 (c)Fujishiro Seiji Museum 2024 ※同展出品作品と異なる場合あり

戦争で傷ついた人々が再び立ち上がっていくには、夢や希望が必要だった。地球に暮らすあらゆる生き物のいのちを真ん中に、藤城清治のメルヘンの世界が花開く。雑誌『暮しの手帖』への連載を契機に、カラー作品という新境地を開拓し、光と影の世界に鮮やかな彩りが加わった。

さらに日本各地を巡る中で、その土地に暮らす人びとの息遣いが聞こえるような後年の代表作品群が生まれる。広島の原爆ドームや鹿児島の知覧特攻平和会館、東日本大震災の被災地にも出かけ、社会的なテーマにも果敢に取り組んできた。戦争体験に基づく平和への希求は、藤城が扱うあらゆるテーマに通底している。

「アビーとシャーファミリーの演奏会」 (c)Fujishiro Seiji Museum 2024 ※同展出品作品と異なる場合あり

2025年4月に101歳を迎えた現在もなお、藤城は精力的に創作に取り組んでいる。1日に約100枚消費するというカミソリで、次々と輪郭線が切り出されていく。藤城は「鉛筆でもない、筆でもない、切る線の勢い。そのとき、その瞬間、浮かんだ思いでもって、切る線に命を懸ける。それが面白い」と語る。

「藤城清治101 アビーと共に生きる」 (c)Fujishiro Seiji Museum 2025

2017年大阪・天保山で開催して以来、8年ぶりの大阪開催となる同展では、「日本一大阪人パノラマ」(2014年制作)など大迫力の大型作品をはじめ、同展のために書き下ろしたメインビジュアル「ミラクルアビーとミラクルボーイ」(2025年制作)など、101歳を超えて制作した新作も展示。

チケットはイープラスにて販売中。

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