大地震正しく知って備えを 自治体が防災情報発信中
宮崎県沖の日向灘を震源とするマグニチュード7・1の地震が発生したことをきっかけに8月8日、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が気象庁から発表された。翌9日夜には神奈川県西部で最大震度5弱を観測する地震も発生するなど、大地震に対する関心が高まっている。私たちの地域ではどのような地震が想定されているのか、正しく知ることで備えに生かしたい。
茅ヶ崎市や寒川町に大きな影響を及ぼす主な地震は「都心南部直下地震」「三浦半島断層群の地震」「東海地震」「南海トラフ巨大地震」「大正型関東地震」など。両市町では地域防災計画を策定するなどして、「いざ」にそなえている(被害想定は左上表の通り)。
臨時情報で注目が高まった南海トラフ地震は、発生確率が「30年以内に70〜80%」とされる。前回の昭和東南海地震(1944年)と昭和南海地震(46年)から70年以上が経過し、切迫の度合いも高まっている。
報道では津波被害がクローズアップされることも多く、茅ヶ崎市にも「どこに逃げたらいいのか、教えて欲しい」という問い合わせが複数寄せられた。
そこで同市防災安全課の担当者が活用を呼びかけるのが、茅ヶ崎市の地図情報をインターネットを通じて市民に公開・提供する「まっぷdeちがさき」だ。
同サイトでは防災情報のページから、津波防災マップを確認することができ、浸水想定区域などと共に津波一時退避場所を確認することもできる。同課は「普段から確認して、避難などに生かしてほしい」とする。
ハンドブック公開中
寒川町では、地域防災計画に定めている災害対策のうち、町民の行動に関わる内容を整理した「寒川町防災ハンドブック」を作成している。
地震だけでなく風水害などの際の行動を分かりやすく提示したもので、同町では「災害から命を守る行動ができるよう活用を」と呼びかける。