【長岡・上越でも開催予定】万代島多目的広場で「ミライキッズにいがた ワンダーパーク」開催、子どもたちの自由研究・職業理解に地元企業が協力(新潟市中央区)
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初回掲載:2024年8月19日
万代島多目的広場「大かま」(新潟市中央区)で8月3日、「#ミライキッズにいがた ワンダーパーク マナビtoアソビ」が開催され、家族連れなど約1000人が来場した。「ビッグトランポリン」などの遊具のほか、企業ブースではオリジナルの金属プレートやチタン発色のワークショップなどを提供し、子どもたちの知育と職業理解、夏休みの自由研究などに協力した。同イベントは、秋に長岡市と上越市でも開催を予定する。
「#ミライキッズにいがた ワンダーパーク マナビtoアソビ」は子どもの体力向上と知育を目的とした「ミライキッズプロジェクト」の一環で、新潟県内では株式会社タカヨシが運営を担う。
これまでのイベントでは体力測定や、体力向上を目的とした遊びの提供をしてきたが、今回は夏休み期間だったこともありテーマを「自由研究のネタ探し」に設定。仕事体験やワークショップ、プログラミング体験などのブースも拡充した。なお、出展企業が協賛する形となっており、来場者の入場料は無料となっている。
企業と組むことで、県内企業や業界を子どもたちに知ってもらう狙いもある。イベントを運営するタカヨシのグループ会社・株式会社ディモルギア、岡地真史氏は「企業に触れることで、小さい頃から色々な興味・関心を持ち、職業選択も幅も広がると思う。特に将来、県内企業に関心を持ってもらえたら、なお嬉しい」と話す。
チタンと酸化被膜について解説する新和メッキ工業の瀧見直晃代表取締役社長
新和メッキ工業のブース
今回、新潟会場にブースを出展したうちの一社である新和メッキ工業株式会社(新潟県上越市)では、チタン発色についてのワークショップを実施。同社の瀧見直晃代表取締役社長が自ら子どもたちの前に立ち、その仕組みや利点などについて解説した。実際に眼の前でチタンに酸化被膜を張る様子に、子どもたちだけでなく同伴の大人たちも興味深そうにしていた。
同社は地元上越ではこうした親子向けイベントに参加することは多いが、新潟市内でやることは珍しいという。「こうしたイベントのおかげで上越で弊社の知名度は上がってきているが、新潟市ではまだ我々がどういった会社なのか、ほとんどの人は知らないと思う。しかし、今回は子どもたちに楽しんでもらえたようでよかった」と、お昼休憩に入った瀧見社長は話す。
そして「こうしたものづくりを体験してもらう場をつくることは、会社としてやっていかなければいけないことだと思っている。ものづくりの業界に人が集まらなくなってきているため、こうして子どもたちと(同伴の)大人に知ってもらうことは大事。こうしたイベントから将来の雇用につなげるというのは非常に気の長い話だし、難しいことでもある。しかしそれでも、継続していかなければいけない」(瀧見社長)と活動の意義について語る。
藤田金屬のブース
自社の商材を活かしたユニークなワークショップには子どもたちの列ができていた
一方で、こうした親子向けイベントに初めて参加したのが、鋼材の販売・加工などを手がける藤田金屬株式会社(新潟市中央区)だ。同社のブースでも自社の特徴を活かし「金属の重さ当てゲーム」やオリジナルの金属プレートづくりのワークショップで子どもたちを楽しませた。
藤田金屬の今井雄介代表取締役副社長は「弊社はBtoBで企業との付き合いがメインの会社だが、最近は個人向けの記念品なども作っている。(イベントは初めてで)試行錯誤だったが、そうしたBtoCの取り組みがこのイベントともマッチしたと思う。不安もあったが、やってみたら行列もできて、子どもたちが満足しているところを見ると、やってよかったなと思える」と話す。
つづけて「今回は夏休みの企画ということだったので、鉄とはどんなものなのか、どう加工しているのかを伝えて、子どもたちが我々の扱っている商材に何か関心を持つきっかけになれば」(今井副社長)と話した。
万代島多目的広場で開催された「#ミライキッズにいがた ワンダーパーク マナビtoアソビ」、8月3日午前の様子
会場にはレルヒさんの姿も
新潟市から来ていた小学3年生の男の子は、特に「(新和メッキ工業の)金属の色が変わるのがすごく不思議だった」と印象に残った様子。男の子の母親はイベントについて「こういう体験で、色々なことに興味を持つきっかけになってくれるかな、と思う」と話した。
「#ミライキッズにいがた ワンダーパーク マナビtoアソビ」は、10月12日にハイブ長岡(新潟県長岡市)、11月4日に上越教育プラザ(新潟県上越市)でも開催予定。今回と同様、地元企業のブースも出展する。
ディモルギアの岡地真史氏は「県内の企業といっしょになって、子どもたちの成長を支援していきたいと考えて実行している。それぞれの地域に魅力的な企業はあるが、残念ながら(若者の)県外流出が多いという現状もある。ぜひ今後も、新潟各地で企業の魅力を子どもたちに伝えていきたい」と意気込んだ。