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渓流エサ釣りの【通し仕掛けとハリス交換式仕掛けの作り方】を徹底解説

TSURINEWS

良型の渓魚と出会う(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

大自然の中で楽しむ渓流釣り。梅雨時のハイシーズンになると、丸々と太った渓魚達が激流の中を暴れまわり、延べ竿を大きく曲げて楽しませてくれる。使用する仕掛けは細糸で自作することが多いのだが、この仕掛けは大別すると「通し式」「ハリス交換式」の2種類に分けられる。それぞれのメリット・デメリットと、どのようなシーンで使用するかを紹介していこう。

渓流エサ釣り仕掛けは主に2種類

渓流エサ釣りでは、目印でアタリを取る「ミャク釣り」が基本となる。市販仕掛けも販売されているのだが、コスパや仕掛け内容を考えると自作する方がメリットは多い。

用いる仕掛けは、1本の水中糸で天上糸から針までを賄う「通し仕掛け」と、道糸・ハリスで太さを変え、ハリス交換が容易な「ハリス交換式」に分けられる。著者は様々な理由から通し仕掛けを愛用しているが、初心者の人と管理釣り場に出向くときは、ハリス交換が簡単な交換式の方をその方のために用意している。

2種の仕掛けに共通した項目

まずは、通し仕掛け・ハリス交換式仕掛けを作るにあたり、共通する結び方3種を紹介する。

針の結び方

著者は釣りを始めた頃から「外掛け本結び」を愛用している。比較的簡単なので、是非トライしてみてほしい。

外掛け本結びのやり方(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

目印のセットの仕方

糸目印のセットは、編み込み式など様々な種類があるが、著者は最も手軽な結び方をしている。特に足場の悪い現地で目印を付け直す時は、このやり方が圧倒的に早くて楽だ。

目印の留め方(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

チチワの作り方

こちらは天井糸と竿先を結束したり、天井糸と水中糸を連結したりする時に使う。汎用性の高い結び方なので、是非マスターしたいところ。

チチワの作り方(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

造ったチチワで竿先のリリアン部に固定する時は、以下の写真を参考にしてほしい。

竿先へセットする方法(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

通し仕掛け

針の結び方・目印の留め方・チチワの作り方という基本の結び方3種を覚えたら、いよいよ仕掛け作りに入る。まずは著者が愛用している通し仕掛けを紹介しよう。こちらは、実にシンプルな構造になっている。

通し仕掛け全体図(作図:TSURINEWSライター荻野祐樹)

仕掛け全体図解説

延べ竿と天井糸のセットは、先述した「竿先へセットする方法」を使用する。そして天井糸と水中糸は、チチワ同士で連結。

チチワ同士の連結方法(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

水中糸には「目印の留め方」を用いて、糸目印を3つ~4つセット。その下にオモリを打ち、さらにその下には「外掛け本結び」で針を結ぶ。仕掛け全長は延べ竿の長さ~-20cm程度で組む事が多い。例えば5.3mの延べ竿なら、天井糸は1.6m、水中糸は3.5m~3.7m、といった具合だ。

通し仕掛けのメリット

通し仕掛けは、水中糸との結束部から針先まで1本の糸で出来ており、余計な結び目が無いので非常に丈夫だ。今のところ、0.3号の通し仕掛けで28cmクラスまでなら問題なく獲れている。シンプルな構造なので、慣れると作るのも簡単。また、オモリを打つ位置を自由に選べるので、様々な状況に対応しやすい。

こんな浅い場所なら通し仕掛けが良い(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

通し仕掛けのデメリット

使用する水中糸の長さが比較的長くなるので、水中糸の消耗が激しい。先述したように、5.3mの延べ竿で天井糸を1.6m取った場合、通し仕掛け1本あたり4m弱の水中糸を消費することになる。つまり、50mの水中糸を購入した場合、作れる仕掛けの総数は12~13本……となるのだ。水中糸の予備は多めに用意しておこう。

ハリス交換式仕掛け

管理釣り場で初心者が使用するのに最適なのがハリス交換式仕掛けだ。詳しくみていこう。

交換式仕掛け全体図(作図:TSURINEWSライター荻野祐樹)

仕掛け全体図解説

基本的なセッティングはほぼ通し仕掛けと変わらないが、唯一違うのが、目印が付いた水中糸とハリスを別に用意して接続しているという点。このハリス部は25cm程度+チチワという造りにしておき、ハリ交換を行う際は水中糸のチチワとハリスのチチワを接続する、という方式をとる。チチワ同士の連結は先ほど登場した「チチワ同士の連結方法」の写真をご覧いただきたい。

交換式のメリット

ハリスに傷が付いたり、ワンランク細いハリスに変えたい……といった状況に即座に対応できるのが最大のメリットだ。また、針を呑みこまれやすい初心者の場合、ハリスごと手軽に交換できるので手返しが良い。また、「大物対策でメインラインは太くしたいが、魚に近い場所だけでもやや細い糸にしたい」といった状況に最適だ。

交換式のデメリット

通し仕掛けとの大きな違いは、ハリスと道糸を結束している部分に結び目が出来てしまうこと。そのため、どうしても直線強度は通し式に比べると劣ってしまう。また、結束部周辺は水の抵抗を僅かに受けやすくなるため、繊細な釣りを行う場合は流し方に工夫が必要だ。さらに、結束部にオモリを打つ必要があったり、当然ハリス部には目印をセットできないので、通し仕掛けに比べるとやや自由度が低くなる。

状況に合わせた仕掛け選びを

渓流釣りを始めた当初の著者は、ハリス交換の事を考え交換式を採用していた。だが、根掛かりや木に絡んだ時は根本から仕掛けが滅茶苦茶になってしまうことが多かった。さらに、自然渓流では針を呑まれることが極端に少なかったり、オモリの位置を針上15cm~40cm……と大幅に変えることが増えたため、必然的に通し仕掛けを使用するようになった。

一方で、管理釣り場のように針を呑みこまれやすい・食い渋りやすい環境下では、交換式のメリットは多い。その時の状況に合わせた仕掛けをチョイスし、より良い釣果を得られるよう、是非仕掛けにこだわってみてほしい。

<荻野祐樹/TSURINEWSライター>

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