「自動調理鍋」で子育て・家事が激ラクに! “今買い!“なBEST3をスペシャリストが厳選
子どものいる家庭で役立つ便利家電を紹介するシリーズ「子育て家電」。第3回は「自動調理鍋」を紹介。家電ライターの田中真紀子氏に聞いた。
【写真➡】“自動調理鍋BEST3”を見る仕事に家事、子どもの世話と毎日が修羅場のママパパたち。猫の手だって借りたいほどの日々ですが、令和の今は猫の手よりも「家電」が最強の味方になります!田中真紀子さんは、子育てと仕事の両立に悩みながら、家事をラクにする家電に魅了され、家電ライターにまでなったという逸話の持ち主。そんな田中さんが“ママ目線”で本当に役立つ「子育て家電」をセレクト。
●PROFILE田中真紀子(たなか・まきこ)
家電ライター。子育てと仕事の両立に悩む中、家事をラクにしてくれる白物家電、自宅用美容家電に魅了され、家電専門ライターに。最新家電を200以上所有し、常に生活者目線で情報を発信。
第3回は最強のほったらかし家電「自動調理鍋」について。
自動調理鍋はラクチンで満足度も高い
家電ライターの田中真紀子さんは、“子育て家庭の三種の神器”は、①「コードレス掃除機」②「食洗機」③「自動調理鍋」だと言います。「コードレス掃除機」(#1)と「食洗機」(#2)はすでに紹介しましたが、「自動調理鍋」をあげるワケとは?
「自動調理鍋は、家事の手間を大幅に省く“ほったらかし家電”の代表です。朝に食材と調味料を投入してセットしておけば自動で加熱調理してくれ、帰宅後には煮込み料理など本格的なおかずが温かい状態で食べられる。火の番もいらず、台所から離れて子どもの相手をしてもOK。まさに子育て家庭に最適なんです」(田中さん・以下同)
特に向いているママパパと、反対に向いていないママパパはどんなタイプでしょうか。
「手料理はしたいけれど、忙しい、疲れて作れない、または料理が苦手というママパパには自動調理鍋が特におすすめです。
お惣菜や冷凍食品もいいけれど、生産地や添加物、味付けが気になるという人もいるでしょう。自分で作らないことに後ろめたさを持つ人もいるかもしれません。
その点、自動調理鍋なら自分の目で食材を選べますし、場合によっては材料をカットするため、少なからず自分の“手”も加わっています。さらに、レシピどおりに作れば、誰でも同じような仕上がりになり、失敗が少ないのも大きなメリットです」
では、食事をチャチャっと作れるママパパは? と聞くと、「そういう人は困っていないでしょうから、自動調理鍋は不要でしょうね(笑)」と、田中さん。確かに!
自分・子ども・自動調理鍋の分業も
不在時に料理ができ上がるほかにも、便利な使い方があります。
「時間のあるときに、自動調理鍋でひじきや切り干し大根などの煮物を作り置きするのもいいですね。できあがりを待っている間に、自分の手でもう1品作るなど“分業”もできます」
まるで、“腕のいい専属料理人”がいるかのような、頼もしさ。また、料理初心者の子どもやパートナーにもやってもらう手も。
「小学校高学年など、お子さんの年齢や発達度合いによっては、親があらかじめ材料をカットして冷蔵庫に入れておけば、自動調理鍋に入れてセットすることはできるでしょう。火を使わない面も安心です。自分・子ども・自動調理鍋と“三者三役”で分担できれば、日々の負担がずいぶん軽くなるのではないでしょうか」
では、もし料理初心者が自動調理鍋を使うなら、どんなメニューがいいのか。田中さんは、迷わず「カレー」と即答。
「製品によってはカレールーを最後に自分で入れるものもありますが、基本的には、材料を入れるだけで、長時間煮込んだようなおいしさが味わえます。圧力機能付きなら、牛すじカレーも、とろとろの牛すじ肉を味わえますよ」
「自動調理鍋」を選ぶポイント
「自動調理鍋」を検索するとかなり多くの製品がヒットし、どう選べばよいか迷います。そこで、代表的な機能とメリット・デメリットを挙げていただきました。
・圧力機能
「もっとも多く搭載されているのが圧力機能。長時間煮込んだような味わいや、煮物もやわらかい仕上がりになるので、煮込み料理好きにはほしい機能でしょう。圧力鍋のように、圧力をかけることで沸点を100℃以上に上げ、時短効果が期待できます。ただし、中には加圧や減圧で時間がかかるため、時短にならない場合もあります。メーカーによって圧力の考え方が異なりますので、確認は必須です」
・かき混ぜ機能
「少ないですが、調理中にかき混ぜる機能が搭載されたものがあります。かき混ぜ機能があると、味付けが均一になる、熱むらをおさえられる、焦げ付きを防げるなどの効果が。ただしかき混ぜ機能付きは値段が高い傾向です」
・アプリ連携機能
「スマートフォンでレシピを確認したあと、本体に送信することで、本体からのメニュー設定を行わずに、簡単に設定ができます。レシピを確認し、買い物メモが記録できるなど便利ですが、毎回スマホを確認しながら作るのは面倒という人もいます」
・その他
「ほか、一度に作れる分量や、圧力調理以外にどんな調理ができるのか、作りたいメニューに合わせて選ぶといいでしょう」
最後に、田中さんがおすすめの自動調理鍋BEST3を挙げていただきました。
完全におまかせ調理したい派はコレ!
“ほったらかし”をとことん極めたい人におすすめなのは、「ヘルシオ ホットクックKN-HW24H」(シャープ/公式オンラインストア価格¥77,000税込)。
「かき混ぜ機能付きで、最初から最後までほったらかしで調理できます。無線LANに接続することで、650種以上のメニュー数から作りたいメニューを選べます。10~15分で2人分が作れるメニューが30種搭載されているので、時間のないときにも便利。4~6人用の大容量タイプなら週末の作り置きにも大活躍するでしょう」
もう少し価格をおさえたい人は、2024年11月に新発売された「ヘルシオ ホットクックKN-MN16H」(シャープ/公式オンラインストア価格¥38,500税込)も◎。自動のかき混ぜ機能はないが、「まぜナビ」機能で適切なまぜかたを指示してくれる。
加熱具合や食材の状態に合わせて調整するかき混ぜ機能付き。こげがちな無水メニューのカレーやシチューも上手に仕上がる。 写真提供:シャープ
冷凍の肉や魚もそのまま投入OK。写真はチキンと野菜のカレー(無水カレー)。予約調理は最大15時間なので、朝セットしたら帰宅時にはおいしいおかずができあがる。調理後は最大12時間保温できる。 写真提供:シャープ
自動かき混ぜ機能の代わりに、調理中に具材をかき混ぜるコツやタイミングをアドバイスする「まぜナビ」機能を搭載した「ヘルシオ ホットクックKN-MN16H」 写真提供:シャープ
かき混ぜ&圧力機能も搭載! ハイクオリティな料理に
より高いクオリティを求めたい人は、「オートクッカー ビストロNF-AC1000」(パナソニック/公式通販サイト価格¥74,250税込)に注目。
「かき混ぜ機能と圧力機能を両立した多機能タイプ。煮物はもちろん、高火力なので炒め物もシャキッとおいしく作れるなどメニューのバリエーションが多く、仕上がりのクオリティも高い。自分で作ると面倒なアメ色玉ねぎも作れ、ワンランク上の料理が作れます」
なお、圧力機能はなくてもいいけど、高火力かつかき混ぜはほしいという人はややお手頃になった「オートクッカー ビストロNF-AC700」(パナソニック/公式通販サイト価格¥59,400)もおすすめ。
圧力調理、かき混ぜ機能のほか、高火力により短時間でシャキッとした食感の炒めモノも得意な「オートクッカー ビストロNF-AC1000」。 写真提供:パナソニック
「オートクッカー ビストロNF-AC1000」では、具材の上下を入れかえるように立体的にかき混ぜ、鍋底に溜まりやすい調味料も全体に行き渡る。写真は肉じゃが。冷凍食品もそのまま調理可。予約調理は最大15時間。 写真提供:パナソニック
圧力機能はないものの、高火力でかき混ぜ機能を搭載した、ややお手頃価格の「オートクッカー ビストロNF-AC700」。 写真提供:パナソニック
初心者でも気軽に使える電気圧力鍋
もっと気軽に自動調理鍋を使いたい人には、3万円前後で買える電気圧力鍋「おうちシェフ PRO L(プロ エル)」(シロカ/公式オンラインストア価格¥32,780税込)をチェック。
「液晶画面に操作方法や自動メニューの材料、手順などが表示され、初心者でも迷うことなく使えます。また時間がかかる減圧を自動で行ってくれるので通常より時短で完成。煮込み、無水、スロー調理など12の調理ができるので、今まで作ったことがない料理にチャレンジするのもいいと思います」
炒め、無水、低温調理など多彩な調理に対応した1台12役の電気圧力鍋「おうちシェフ PRO L」。4~6人分の調理に対応した5Lタイプ。 写真提供:シロカ
「おうちシェフ PRO L」の液晶には、メニュー名や材料一覧、現在の調理工程、残りの調理時間のほか、次に必要な操作も表示され、操作が分かりやすい。 写真提供:シロカ
「おうちシェフ PRO L」は5Lと大容量なので、丸鶏をまるごと入れたサムゲタンなども簡単に作れる。
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確実においしいごはんを、手助けナシで作ってくれる「自動調理鍋」。令和時代のおかかえシェフともいえるでしょう。わが家に一人、否、1台はほしいですね!
取材・文/桜田容子
※価格は2024年12月19日時点です。