伊勢原市消防本部 輪島市で捜索活動 消防庁長官の命受け〈伊勢原市〉
能登半島地震を受け伊勢原市消防本部から、緊急消防援助隊神奈川県大隊に消火小隊(4人)と後方支援小隊(2人)の2隊、6人の消防隊員を1月9日から派遣(14日まで)。26日に第5次部隊が石川県輪島市で活動を終え伊勢原に戻り、以降の派遣は未定となっている。
伊勢原市消防本部は、元日に石川県能登半島で発生した地震に伴い、8日午前8時に消防庁長官から、神奈川県緊急消防隊への出動要請を受け隊員6人を派遣している。
消防隊第1次部隊は9日午前8時に市消防署南分署での出発式を経て、同署水槽付ポンプ自動車車と防災資機材搬送車で出発。午後9時に福井県消防学校で前泊した後、翌朝4時には出発し、宿営地の能登町・柳田植物園に午後9時過ぎ、約17時間かけて到着した。
土砂崩れ現場で不明者捜索
1次部隊は輪島市町野町寺山の土砂崩れによる家屋流出に伴う安否不明者の捜索や活動用通路の確保と民家位置の特定などに従事。600mほど流され、土砂に埋まってしまった家屋を探し、手作業で掘り出した。
朝市通りの火災現場捜索
また2次部隊は1次部隊から引き継いだ作業をのほか、輪島市朝市通りの火災現場で、家族が見守る中、行方不明者の捜索と安否確認など、手で土砂を掻き出すなどの作業にあたった。
活動を終え戻った隊員らは「現場まで道が土砂で崩落していたほか、隆起した道に雪が積もって道が分からない状況だった。活動場所まで車と徒歩で2時間ほど要した。派遣当初は道路の渋滞もひどく、1時間経っても100m進まないような状況だった」と当時の様子を語った。
活動中も数回余震があり、1度だけ退避することになったという。「下から突き上げるような揺れだった。安全な場所まで非難するのにも時間がかかった」と作業の難しさを語った。
さらに「短い期間だったが断水で宿営地でのトイレが大変だった。避難所ではさぞかし不便だろうと思う。ライフラインの早急な復活を願う」と話していた。
市役所などに募金箱を設置
伊勢原市は被災者を支援するため、募金箱を設置し義援金の募集を行っている。設置場所は市役所1階ロビー、市民文化会館、市立図書館、市立中央公民館。金融機関からの振込も可(振込手数料が別途必要な場合もあり)。
募金の問い合わせは市福祉総務課【電話】0463・94・4719へ。