犬に絶対NGな『ご飯のしつけ』3選 愛犬に悪影響を与えるタブー行為とは?
犬に絶対NGなご飯のしつけ
1.ご飯を食べる前に「待て」をさせる
ご飯を食べる前に“待て”をさせると、早く食べたいという気持ちから、犬が興奮することがあります。
食事前に興奮させてしまうと、早食いの原因になったり、消化不良の原因になったり、食べ物に対する執着心を強めるなどする恐れがあります。
「ちゃんと待てができないならご飯あげないよ」と言っていませんか?「何分待てができるかな?」と犬を試すようなことをしていませんか?
ご飯を食べるということは生きるということです。言うことを聞けないならご飯なし!なんて、誰だってつらいことですよね。
しつけや芸を教えたいとき、飼い主に従ってほしいとき、犬をコントロールしたいときは、ご飯ではなく、おやつを使ってトレーニングをするようにしましょう。
2.いつでも好きなときに食べてOK
ご飯をいつでも好きなときに食べてOKとしてしまうと、食べ残しが増えたり、偏食になったり、犬の健康状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
ご飯を置きっぱなしにしていると、細菌やカビが繁殖し、傷んでしまいます。用意したときに食べないのであれば、片づけてしまいましょう。
30分~1時間ほど経ってから出し、それでも食べないときは、次の食事の時間まで与えなくても大丈夫だと思います。
また、犬の食べ残しを置きっぱなしにすることもやめた方がよいです。唾液が付着したご飯を放置していると、細菌が繁殖します。残ったご飯は処分した方が安全です。
3.ご飯を食べないときはおやつで代用する
ご飯を食べないとき、おやつで代用していませんか?ますますご飯を食べなくなってしまいます。おやつの方が嗜好性が高いからです。
おやつをもらえることを分かっているため、お腹が空いているにも関わらず、わざとご飯を食べないのです。
おやつはご飯の代わりにはなりません。必要な栄養素が十分に摂れなかったり、糖質や脂質を過剰に摂りすぎたりし、肥満や病気の原因になります。
おやつを与えるのは、ご飯をしっかり食べることができたときのみにしましょう。
犬のご飯で大切なこと
犬に合ったご飯を選ぶこと
基本的にはドッグフード(総合栄養食)で大丈夫です。
ご飯を変えると、おしっこやうんちの状態も変わります。排泄物は、犬の健康状態を知るためのバロメーターです。ご飯の合う・合わないを判断する材料になります。
愛犬に合ったご飯を飼い主自身で判断することが難しい場合には、かかりつけの動物病院で相談しましょう。健康状態や体質によっては、療養食をおすすめされる場合もあります。
新鮮なご飯を与えること
大容量のドッグフードは、食べきるまでに劣化しやすいです。1袋が1カ月分くらいの量のご飯を購入するようにしましょう。
1日2回に分けて与えること
犬の食事の回数は、1日2回が基本です。犬がご飯を消化するためには、8時間~10時間ほどかかるとされているためです。
まだご飯が消化されていないときに次のご飯を与えてしまうと、胃や腸などの消化器官に負担をかけてしまうことがあるため注意しましょう。
1回に食べることができる量が少なく、1日2回では食べ残しの原因になってしまうという場合には、消化のいいご飯を選び、3回や4回と回数を増やしてもよいと思います。
まとめ
犬に絶対NGなご飯のしつけを3つ解説しました。
✔ご飯を食べる前に「待て」をさせる
✔いつでも好きなときに食べてOK
✔ご飯を食べないときはおやつで代用する
ご飯を用意したとき、すぐに食べてくれる犬もいれば、なかなか食べてくれない犬もいます。我が家には少食な犬がおり、ご飯の与え方には工夫が必要で、食べてくれない日は不安なものです。
犬それぞれに食事のスタイルがあると思いますし、“これが正しい食事の与え方だ”とされていることを無理強いする必要はありません。
愛犬にとって、安全で健康な方法でご飯を食べさせてあげてくださいね。
(獣医師監修:寺脇寛子)