巷で話題のサブスクが増え続ける理由とは?【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】
8:増え続けるサブスクのしくみとカラクリ
サブスク(サブスクリプション)は「定額制」で月単位などで定まった料金を払い、一定サービスを継続して受けるものです。シェアリングエコノミーの一環としても注目されるサービスです。ただし、「月額払い」と言っても、新聞や雑誌の購読料とは異なります。新聞や雑誌の対価に過ぎないのです。
サブスクの代表的成功例は、ネットで動画配信するネットフリックスやアマゾンプライムビデオ、音楽配信のアップルミュージックなどでしょう。また昨今増えたのがモノや体験のサービスです。買えば30万円以上の高級ブランドバッグが月額税込1万780円で使い放題の交換レンタル型サービスのラクサスや、コンビニ型スポーツジムのチョコザップ(月額税込3278円)もジム機能以外の付加価値サービスを充実させて人気です。
洋服のサブスクでは、月額税込6380円で自社製の新品の服など3点までを借り放題にしたメチャカリや60日間借りれば取得可)、月額税込7800円でプロのスタイリストが選んだ服など3点が届くエアークローゼットも女性に人気です。
ところで、こうしたコストのかかるモノや体験サービスは儲かるのでしょうか。サブスク展開での成功の鍵は「お客の囲い込み」です。固定客は競合店対策にも有効だからです。
サブスクの会員は、常連客ゆえに毎月定額を払ってくれ、月初に安定的売上の確保も見込めます。ただし、サブスク客が一定数にまで達しないと高額な初期投資が回収できなくなります。飽きられたら終わりなのです。
実際、会員数は伸び続けているのに、これら多くのサブスクがまだ赤字です。
サブスクのメリット&デメリット
サブスク+定額制→一定期間おトクなサービスが受けられる
【サブスクのメリット&デメリット】
メリット
・顧客におトク感をアピールできる
・顧客の「囲い込み」ができる
・行列ができると繁盛店アピールができる(PR効果)
デメリット
・商品やサービスに魅力ができないと飽きられる
・一定の会員数の確保ができないと赤字が膨らむ
・赤字が続き途中でやめるとイメージダウンが大きい
→サブスクには一定数の会員を常に維持すると安定的収入を得られるメリットがある一方、会員数が減ると赤字に転じてしまうデメリットがあります!
【経済とお金の豆知識】
ラーメン店のサブスクまで登場している昨今ですが、「しょうゆ」「味噌」「とんこつ」の 3 種類程度のラーメンメニューだと、お客に飽きられるのも早く、撤退する店も少なくありません。健康面も心配です。
【出典】『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』著:神樹兵輔