『kitchen and CURRY淡路橙店』果樹園の古民家で出会う島野菜たっぷりのひと皿 洲本市
洲本市五色町にある森果樹園は、淡路島でのみ栽培される希少柑橘類「淡路島なるとオレンジ」の数少ない栽培農家。その農園の一角に、5月初め『kitchen and CURRY(キッチンアンドカリー) 淡路橙店』がオープンしました。
お店へ向かうには、ファミリーマート洲本鮎原店の向かい側にある坂道を上ります。
小さな看板を目印に進めば、すぐに森果樹園に到着。『kitchen and CURRY 淡路橙店』の店舗は、その奥に立つ昔ながらの大きな農家の長屋門にあります。
この店を手掛けるのは、合同会社『and CURRY』代表で、料理人の阿部由希奈さん。東京・世田谷で人気店『kitchen and CURRY』を営むほか、これまでにカレーのレシピ本を3冊出版してきました。
かねてから「祖父が暮らす淡路島で、いつかカレー屋を開きたい」と考えていた阿部さん。その長年の想いが実を結び、この場所で新たなスタートを切りました。
阿部さんが目指すのは「旬を味わう喜びと新しい発見があり、毎日でも食べられるお味噌汁のようなカレー」。メニューは2日ごとに入れ替わり、常時3種類を提供。それぞれ魚介、肉、旬の野菜が主役です。
取材の日のメニューは「バジルとイカのカレー」、「ズッキーニのペッパーポークキーマ」、「ラタトゥイユ風カレー」の3種類。せっかくなので、3種がけで頂きました。
「バジルとイカのカレー」は、口に運ぶとモンゴウイカの豊かな旨みとバジルの爽やかな香りが広がり、後からスパイスの心地よい刺激が追いかけてきます。
「ズッキーニのペッパーポークキーマ」は、ポークの力強い旨みに黒胡椒の香りが重なり、印象的な味わい。みずみずしいズッキーニの食感がアクセントとなり、素材の魅力が際立ちます。
ブロッコリーやそら豆、セロリなどの野菜がたっぷり入った「ラタトゥイユ風カレー」。トマトのやさしい酸味が全体を包み込み、穏やかで優しい味わいです。
どのカレーにも共通して感じられたのは、素材への深い敬意。スパイスは主張しすぎず、それぞれの食材が持つ個性を引き立てます。
「子どもからお年寄りまで食べやすいカレーを」という阿部さんの言葉が、そのまま一皿に表れているようでした。
食後には「淡路島メロンラッシー」を頂きました。淡い黄緑色が美しいラッシーは、メロン特有の青く爽やかな香りとヨーグルトのまろやかな甘さが心地良い1杯です。
店内は広々として落ち着いた雰囲気。コンクリートの床や木の建具、テーブル等が調和し、どこか懐かしくも洗練された空間です。
「生産者さんのこだわりをそのままカレーに体現し、旬の素材をたっぷり使用した季節を楽しむカレーを届けたい。お客様には、カレーを通じて淡路島を楽しんで頂けたら」と朗らかな笑顔で話す阿部さん。
島にいながら東京店のレシピ考案等2店舗分の業務をこなし、多忙な日々を送ります。
穏やかな空気の中で季節ごとに新しい感動をくれるカレーに出会うため、またあの坂道を登ろう。そんな気持にさせてくれる、とても素敵なお店でした。
場所
キッチンアンドカリー淡路橙店
(洲本市五色町鮎原西368)
営業時間
平日 11:30〜15:00
土日祝 11:30〜16:00
定休日
水曜日
※詳しくはInstagramを参照ください
駐車場
あり