シール帳は女の子だけ?小1こうちゃんも買ってみたけど…性別の「らしさ」への葛藤に背中を押したくなった日【いっくじ日記#21】
HBCアナウンサーの室谷香菜子(むろや・かなこ)がお送りする、「連載|室谷香菜子の「いっくじ」日記」。
息子「こうちゃん」の“一言”と、一緒にしたためる一句で、子育ての日々を日々を”一句”(育)児日記につづります!
2025年もあっという間に師走に入ろうとしています!
3月には保育園の卒園式、4月には小学校の入学式があったなんて…。
今年は新生活がスタートした濃密な1年で、春の出来事がもうだいぶ昔のように感じます。
小学生から教わる「流行」
そんな中、毎年この時期恒例の「あれ」が発表されましたね!
「新語・流行語大賞」。
今年2025年にノミネートされた30の言葉のうち、「ラブブ」や「エッホエッホ」は、小1のこうちゃんに教えてもらいました…。
ラブブは香港のアーティストがデザインしたキャラクター。世界中の若者に今大人気で、入手困難な状況だとか。
そのラブブをなんと、我が家に遊びに来たこうちゃんのお友だちが持ってきたのです!
これが噂のラブブ!!!???
興奮しながら「触ってもいい?」と触らせてもらうと…。毛がモフモフでかわいい!色もなんだかおしゃれ。
こうちゃんも「ラブブだ!!!ママ、これラブブだよ!!」と興奮気味。
見せてくれた女の子も、得意げな表情です。
そして、これが「ぬい活」ね。
こちらもノミネート30に入っていた言葉。
小さなぬいぐるみと一緒に写真を撮ったり、旅したり。つまり連れて歩くってことですね。
お友だちのママはかばんにつけていましたが、あら、かわいい。
私も欲しくなってきた。
「エッホエッホ」は、部屋の中で踊りながらこうちゃんが歌って教えてくれました。
「うっそだ~!」と言いながらスマホで調べてみましたが…本当だ、合ってる。
小学校に入学してから、次々と新しい言葉や遊び、歌を覚えて帰ってきます。
クラスで、児童館で、たくさんの刺激を受けているんですね。
真剣に聞いても全然意味の分からないものもありますが…。
衝撃!!私の青春がまた…!
私の30年前を振り返っても、学校の休み時間には、TVで見た踊りや歌で盛り上がったり、話題の文房具を持ち寄って自慢したり…。
ねりけしにローラー消しゴム、香りつきのペンなどなど…特に文房具集めには、小学生時代、相当夢中になりました。
家の近所にあった文房具屋さんにおこづかいを握りしめて買いに行き、流行りのものを手にできた時のときめきは今も忘れられません。
そんな文房具好きの私が衝撃を受けた出来事が、先日ありました。
我が家に遊びに来たこうちゃんのお友だち。
その中の1人の女の子が、『シール帳』を持っていたのです!!!
懐かしすぎて言葉にならない!!!感動して泣きそうになりました。
私の青春・シール帳が令和の今、また流行っているの!?
そしてさらに「シール交換しよう」と言われたのです。
シール交換!!!!!
それ!それそれそれ!!!
昔、限られたおこづかいでシールを買い集め、シール帳に貼り、休み時間に友達と交換していました。
シール帳は宝物で、中を開いて1枚1枚触りながら眺める瞬間は、あの頃一番楽しい時間だったかもしれません。
令和のシール帳には、あの頃にはなかったぷっくり厚みのあるつやつやでかわいいシールなんかもあるじゃないですか。
私が感動しながら眺めていると、こうちゃんも興味津々といった感じでのぞき込んできます。
そして、お友だちが帰った後にぽつり。
「俺もシール帳欲しい、交換がしたい」
こんなに楽しそうなのに「言わないで」と言ったワケ
早速、週末に大型ショッピングセンターの子供向け雑貨売り場へ足を運んでみましたが…びっくりです。
私の知らない間に、札幌市内にも密かな「シール帳(交換)ブーム」がやってきていました。
なんとかラスト1冊だったシール帳をゲット!
帰宅してシールを初めて貼ってみると…こうちゃん、とても楽しそう!!!
でも、シールを貼りながら「ママ?みんなにはこうちゃんがシール好きってあんまり言わないでね」と言われました。
「どうして?」と聞くと「女の子っぽいってバカにされるかも」。
そして、「パパにも言っちゃだめだよ、男らしくないって、きっと言うから」
その言葉に、驚きました。
かわいいものも好き、だけど…
これまでには言わなかったこと。
女の子っぽい。男の子っぽい。男らしい。女らしい。
こうちゃんはいわゆる男の子が好きそうな色やキャラクターのものに興味を示す一方、
かわいい動物やキャラクター、ぬいぐるみなども大好き。
ベッドには「大切だから」と、うさぎのぬいぐるみをずっと置いて一緒に寝ています。
増えすぎたぬいぐるみを断捨離して整理したくても「絶対ダメ!捨てちゃダメ!みんなとの思い出があるから!!」と断固拒否…。
私自身、そのことについて「女の子みたい!」と言ったことは一度も…
ないかな…??
よくよく考えてみると、入学時に自分で選ばせた筆箱やランドセルの色にしても、「男の子っぽい色、柄」であることに、よかった、と、ほっとした自分がいたことは確か。
でも…。
こうちゃんに私の思いを伝えました。
一緒に遊んだ男の子が
「こうちゃん。男の子がシールが好きでも、かわいいものが好きでも、めっちゃいいと思うよ!好きなものは好きなんだからさっ」
こうちゃんに、私の思いをそう伝えました。
こうちゃんは何も言わなかったですが、また成長を感じた瞬間でした。
そういえば、一緒に家にいるときには、「かわいい~!!!」と私と一緒に盛り上がることはあっても、お友だちといるときにはそういうことを言わないかも…。
「俺は男だから」。そんな風に思っているのかな?
それから数日後。一緒に遊んだ男の子のかばんにラブブがついていた!
そして、シール帳にも興味を示しているそうで、「今度シール交換しようぜ!」と言われ、こうちゃんは「うん、いいよ!」と言いながら、ニヤニヤニコニコ。
うれしそうな顔を見ながら、私は「性別に合うか」ではなく、「こうちゃんがどう感じるか」を大切に尊重して、「大丈夫、それでいいんだよ」と背中を押してあげられる存在になりたいな、と改めて感じました。
最近では、子どものためにシールを探し回るおじいちゃんやお父さんもいると聞きます。
おじいちゃんとお孫さんのシール交換動画も見つけました!なんだか心から癒されます。
むしろ言いづらかっただけで、私の学生時代にも、本当は心の中で「俺もやりたいな」と思いながらも女子のグループに入ってこれなかった男の子もいたのかな?
好きなものは好き。令和のシール交換は世代も性別も超えますね。
ここで一句!
子の”好き”を 守っていきたい 親心
「連載|室谷香菜子の「いっくじ」日記」
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文|HBCアナウンサー 室谷香菜子
青森県出身。2009年HBC入社。HBCラジオ「アフタービート」、「美香と香菜子のおさんぽ土曜日」などを担当。2018年第1子(男の子)を出産。趣味は寝かしつけ後のドラマ鑑賞と、美味しいお酒。息子(こうちゃん)との日常はInstagramでも発信中。
編集:Sitakke編集部あい